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伝説のメルセデス C111が帰って来た メルセデス ヴィジョン ワン-イレブンとは?

2023年6月27日

ヴィジョン ワン-イレブンで、メルセデスはC111を現代によみがえらせた。それは、視覚的にも、テクノロジーのパイオニアとしても。そのハイライトは、新しいe-driveだ。

しかし、その秋色のガルウィングは、実際に道路に出ることはなかった。プラスチックボディ、洗練されたエアロダイナミクス、ヴァンケル ターボディーゼルエンジンを搭載した一連のコンセプトカーは、数々のスピード記録を樹立した。

しかし、このミッドエンジン搭載のスポーツカーは、量産されることなく、音もなく博物館の中に消えていった。しかし、今は違う!ヴィジョン ワン-イレブンは、このコンセプトを現代風にアレンジしたスタディとして蘇らせたものだ。

ロールモデルと未来像: メルセデスはC111でヴァンケルエンジンとターボディーゼルエンジンの実験を行い、ヴィジョン ワン-イレブンでは最新の電気駆動を搭載している。

C111のラジエーターグリルは、ピクセルディスプレイに変身している

全長4.06m、全高117cmのこのコンセプトカーは、ガルウィングドア、深いフロント、そして先代モデルの数々の要素が引用されている。

例えば、幅広のフロントグリルは、レトロなピクセル ディスプレイになっていて、リアとコックピットにも同様のものがある。

シートは自律走行用のラウンジチェアのような役割も果たしている

メルセデスのチーフデザイナー、ゴーデン ワグネルとAUTO BILD副編集長のミヒャエル ゲブハルト、ヴィジョン ワン-イレブンにて。

1972年のミュンヘンオリンピックスタジアムのディスプレイを彷彿とさせる粗いピクセルグラフィックと、革張りのF1ステアリングホイールに高解像度ディスプレイが組み合わされている。

さらに、固定式シートと可動式背もたれを備えた奇妙なアームチェアが、自律走行時にはラウンジポジションに移動することができるようになっている。

コントラスト: ピクセルディスプレイは1970年代を彷彿とさせ、その下の高解像度ディスプレイは最新鋭のものだ。

メルセデスは、ワン-イレブンに軸流式電動モーターを採用している

50年以上前のミッドエンジン車のように、エンジンが乗員後方の空間を完全に占めているのではなく、メルセデスはワン-イレブンで後輪の近くに2基の軸流電動モーターを搭載している。これまでの電気自動車で一般的だったラジアルフロー型のモーターに比べて、幅が狭く、重量も1/3程度と大幅に軽くなっている。

ヴィジョン ワン-イレブンの全高は、わずか1.17メートルだ。

このため、デザイナーはリアに、くつろぐ乗客のためだけでなく、特別にデザインされたラゲッジコレクションのためのスペースも確保することができた。

広々: ミッドマウントのモーターではなく、ホイールの近くに細長い電動モーターを2つ配置することで、シート後方にスペースを確保している。

駆動技術は、量産に向けた準備が整いつつある

とはいえ、ヴィジョン ワン-イレブンは、単なるディスプレーモデルにとどまるつもりは毛頭ない。何よりも、駆動技術がまもなく量産体制に入る予定だ。早ければ数年以内には、AMGのパフォーマンス部門が、コンパクトでパワフルなアキシャルフローEエンジンを搭載したスポーツカー、つまりブランド初の純電気自動車を発表する予定だ。

メルセデスはまだ、性能の数値について何も語っていない。しかし、ワン-イレブンに搭載される2基のEモーターの組み合わせは、簡単に1000馬力以上のパワーを生み出すはずだ。カルトカーの中で注目を集めるには十分だ!

Text: Michael Gebhardt
Photo: Mercedes