レンジローバー史上最もパワフル!「レンジローバー スポーツSV」登場
2023年6月11日
新型レンジローバー スポーツSVは、635馬力のV8ビターボを搭載し、レンジローバー史上最もパワフルなモデルとなる。そのエンジンはBMW製だ!
V8スーパーチャージャーではなく、V8ツインターボ!イギリス人は、新型「レンジローバー スポーツSV」のために、あらゆる手段を講じた。635馬力のパワーは、レンジローバー史上最もパワフルなモデルであるだけでなく、この大型SUVは、レンジローバー史上、最もドライビングアクティブなモデルである。市場投入にあたっては、限定生産で、すでに完売した「エディション・ワン」が用意されている!
SVRがSVになる。2022年から発売されている3代目「レンジローバー スポーツ(社内呼称L461)」。今回、JLR(ジャガー ランドローバー)は、トップモデルの「SV」を追加した!おそらく最も重要な変更はカーボンボンネットの下にある。先代の5.0リッタースーパーチャージドV8の代わりに、レンジローバーは現行のBMW X5 MやX6 M、その他多くのMモデルにも採用されている4.4リッターV8ツインターボ(S68)エンジンに切り替えたのだ。
最高速度290km/h
レンジローバーのV8は635馬力を発生し、BMWのSUVより10馬力も高いというのは注目に値する。英国では、最大トルクは750Nmとされている。生産終了した「SVR」と比較して、新しい「レンジローバー スポーツ」は、四輪駆動で60馬力と50Nmのパワーアップを果たしている。同時に、CO2排出量は15%削減されているとされる。このセグメントでそのことに関心を持つ顧客はそれほど多くはないだろうが、良いことだ。0-60mph(96km/h)までの所要時間はわずか3.6秒、100km/hまでの所要時間は、プラス0.1~0.2秒で、レンジローバーは最高速度を290km/hと発表している。スピードリミッター?そんなものはない!
23インチのカーボンホイール
しかし、新しいエンジンの他の部分にも、イギリス人は本当に全力を尽くしている。レンジローバーは初めて、フロントアクスルに8ピストンキャリパーを備えたカーボンセラミックブレーキシステムを追加料金で提供し、これにより約34kgの軽量化を実現している。23インチのカーボンホイール(23インチのカーボンホイールとしては史上初)も注文すれば、さらに35.6kgの軽量化が可能だが、縁石との距離には十分配慮する必要がある。
レンジローバーは、ロールスタビライゼーション機能付き6Dダイナミクスエアサスペンションを特に誇りに思っている。このエアサスペンションは油圧式ダンパーと組み合わされ、アンチロールバーが不要になる。その結果、SVは標準装備のミシュラン製パイロットスポーツ オールシーズン4(VA285/40、HA305/35)で最大1.1Gの横加速度を達成できるという。また、車高を下げ、スロットルレスポンスを鋭くし、8速オートマチックのレスポンスタイムを最適化するSVモードも一新された。
トップモデルの特徴は、目を引く高価なカーボン製ホイールに加え、フロントの大型エアインテーク、カーボン製ボンネット(要望に応じてセンター部分を見せることも可能)、新デザインのサイドスカートにある。リアには、カーボンリム付きの4本のテールパイプがあり、角型から丸型に変更されている。運転席と助手席には、ヘッドレスト一体型のカーボン製バケットシートと照明付きSVロゴ、間接照明付きギアシフトパドルが用意されている。
限定「エディション・ワン」は完売した
「レンジローバー スポーツSV」に興味がある?それなら悪い知らせがある。初年度、「SV」は、限定「エディション・ワン」のみの販売となり、一部のレンジローバー既存顧客に配布され、すでに完売している。しかし、後日、「SV」は他のすべての顧客に提供される予定だ。どのような価格で販売されるかは、まだわかっていない。先代は14万ユーロ(約2,100万円)弱、SVRアルティメットは16万4500ユーロ(約2,467万円)だった。625馬力の「BMW X5 Mコンペティション」については、BMWは少なくとも162,000ユーロ(約2,430万円)を要求している。新型「レンジローバー スポーツSV」の価格も、これらの価格帯になると推測される。
Text: Jan Götze
Photo: Jaguar Land Rover Limited