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ルノーから電動ドリフトマシン登場「ルノーR5ターボ3E」ショーカーを独占取材&試乗 そのドライビングパフォーマンスとは?

2023年5月3日

ルノーR5ターボ3E:ルノー5(サンク)が電動ドリフトマシンになる。来るべき電気自動車R5の前触れとして、ルノーはR5ターボ3Eというショーカーを登場させた。そして、我々は380馬力のビーストで数周のドリフトカーを独占試乗することが許された。サーキットならこの男、ギドがテストする!

「R5ターボ」は常に私の「いつかは乗ってみたいクルマ」リストに入っていた。信じがたいことだが、この仕事を25年近く続けていると、いつか乗ってみたいクルマが数台しかない。そのひとつが「ルノー5ターボ」で、ロードカーも。ラリーカーも全部!なぜか今までチャンスがなかったのだが、とにかく乗って動かしてみたいのだ。

そんな中、数週間前、フランスのモータースポーツサーキット「マニクール」に招待され、「R5ターボ」を走らせることになった。「やったー」と、歓声を上げたのだが、その時、レタリングの後ろに「3E」が見えたのだった。何かある・・・。昨年のパリサロンで、フランス人は「R5ターボ」に似た電気自動車のコンセプトカーを発表した。私の熱意はまたもや消え失せたが、とにかく予約にサインした。

最高速度が200km/hでは、確かにダウンフォースは必要ない。しかし、ショーは続けなければならない。

フランスで、最高の天候の中、その日はやってきた。マニクールのピットレーンに入ると、私はパニックになりそうだった!右側の壁に古い「R5ターボ」が5台並んでいる。私は、おもわず、「運転できるの?」と訊いた。プレスのお姉さんから、「ウィ!(イエスの仏語)」と言われた。あまりの嬉しさに、今日の主役を忘れてしまいそうになった。とにかく、ジャン ラニョッティのオリジナル「R5ターボ クーペ ド ヨーロッパ」に乗るという体験ができたのだった!それは後日レポートをお届けする。

2基の電動モーターで380psを発揮

しかし、ここからが今日の本当の主役、「R5ターボ3E」だ。充電ケーブルの上で、エンジニアたちが忙しそうにしている。エンジニアにはもう少し時間が必要なようで、その間、テストドライバーのイヴァン ミュラー(フランスのツーリングカー界のレジェンド)は、防火服のオーバーオールを着用し、技術的な説明をしてくれた。

リアアクスルの後ろに、2基の電動モーターが搭載され、380馬力と700Nmをリアホイールに供給する。フロントには、225インチのタイヤを装着。その後ろには、ブレーキブースターなしで作動する、XXLサイズのディスクブレーキと、ドリフトに適した50度のステアリングアングルを備えている。フラットなアンダーボディに搭載されたリチウムイオン電池の容量は42kWhだ。重量は?車単体では980kg、バッテリーと合わせて1,500kgと比較的軽量だ。

“近未来的”というのは、見ての通り。重要なのは、ダークブルーのバッテリーインジケーターだけだ。

ビジュアル的には、言いたいことがたくさんあるようであまりない。ボディは、R5のイメージを再現している。昔のようにワイドなチークとサイドエアインテーク、すべてがカーボン製で、幅は2.02メートルと、往年のモデルより、25センチも広い。室内には、2つのカーボンシェルシートと、印象的なハンドブレーキレバー。ステアリングホイールの前には、デジタルディスプレイがずらりと並んでいる。車の準備ができたので、さっそく、速さを聞いてみる。「3.5秒と200km/h!」とメカニックが言う。

ボタンひとつでドリフト

ヘルメットをかぶり、車に乗り込む。まずは助手席で。イヴァン ミュラーが「E-R5」を数周して見せてくれる。クルマは驚くほど俊敏で軽快な動きをする。モーターの過激なうなりは楽しく、コーナリングはスポーティだ。長い右カーブで、ミュラーが、ハンドブレーキレバーの上部にあるボタンを押すと、「R5」はまるで魔法のように、乾いたアスファルトの上でターンインし、アクセルによって、最も美しいドリフト角度に保持される。

ボタンを押すと、後輪に水が噴射され、全開にすると完璧に旋回する。

ボタンを押す?フランス人はトリック17を使っただけだ。どうやって車を滑らせるか?水を使えばいい!ボタンを押すと、後輪に水が噴射され、完成となる。満面の笑みで、ピットに戻り、ドライバー交代を行う。

4周のドライブ

いよいよ4周、ハンドルを握らせてもらえることになった。ミュラーは、私の隣に座り、昔のラリースタイルと同じように、どのカーブを曲がればいいかを教えてくれる。ブレーキを踏むと、ふくらはぎが痛くなるし、ステアリングは鈍いし、すべてがレーシングカーと同じだ。推力は?まあ、「タイカン ターボS」の方がもっとパワフルだけど、ルノーのスピードもまあまあだ。ドライでドリフト?いや、ウェットで走る。

よし、水を張った場所に、2本のパイロンが設置されている。勢いをつけて近づき、ハンドブレーキレバーを引いて加速する。信じてほしい、説明書に書いてあるように簡単だ。モーターがスロットルにダイレクトに反応し、細かくコントロールできるのが素晴らしい。スピードが上がり、パイロンとの距離が近くなり、ドリフトはますます美しくなる。

リアアクスルに搭載された2基の電動モーターは、合わせて380馬力と700Nmを後輪に送り込む。

ピットに戻ってきたら、エンジニアが大きく手を振った。ここで4周の意味がわかった。サーキットを全開走行するとあっという間にバッテリーが空になってしまうのだ。唯一の問題点だが、少なくとも私個人にとっては、楽しいeスポーツカーの小さな問題点だった。

テクニカルデータ: ルノーターボR5 3E
• エンジン: Eモーター2基、リア横置き
• 最高出力: 280kW(380ps)
• 最大トルク: 700Nm
• 駆動方式: 後輪駆動/入力
• 全長/全幅/全高: 4006/2020/1320mm
• 乾燥重量: 980kg+520kg(バッテリー)
• 0-100km/h加速: 3.5秒
• 最高速度: 200km/h

結論:
脱帽!この「R5ターボ3E」は、本当に、見た目通りの走りをする。ボタンを押すだけで、ワイルドで、速くて、コントラーブル。将来、カート場やレース場にこのようなクルマが用意されるなら、ハレルヤ!私はEパイロットになれることをうれしく思う!

Text: Guido Naumann
Photo: Ronald Sassen / AUTO BILD