狂気の沙汰? 奇妙で不思議な事故 それはいかにして起きたのか?
2020年5月13日
VWジェッタ、想像しがたいクラッシュでキャデラックに押しつぶされる
キャデラックがVWジェッタの上に駐車して押しつぶす。いったいどうして、そんなことに??この動画には、ほとんど信じられないようなシーンが映し出されている。白いキャデラックXTSが、道路周辺をバックで暴走したり逆走したりしている。最終的に駐車されていた2台の車に衝突し、それらの車の上に着地するかたちでようやく停まった…。
キャデラックはダッジとVWジェッタの上に乗っている。それも駐車場のど真ん中で。必然的に疑問が湧いてくる目を疑うような写真。一体どうしてこんなことになってしまったのか?ハーナンド(フロリダ州)の小さな町で、白いキャデラックXTSの運転手が、不規則な逆走(!)の後、駐車中の2台の車に衝突して屋根の上で停止するというユニークな駐車操作を行った。
警察の報告書によると、銀行の敷地内から出てきた年配の男性が運転して、かなりのスピードで逆走している様子が映っている。しかし、彼は出口を使わず、中央分離帯を越えて道路を横切って逆走を続けている。彼のクルマが他のクルマにぶつかっていないのは奇跡だ。特に6車線の交差点を大きくカーブしながら突っ込んだ時には、どんな理由があったにせよ、他の車両にぶつからなかったのは奇跡的なことだ。最終的には、彼の凶暴なドライビングは、彼が出て来た場所、すなわち銀行の駐車場に戻るかたちで終わる。しかし今回は2台の車の屋根の上に乗っていた。幸いだったのは、この奇妙な事故で重傷を負った人がいなかったことだ。そしてキャデラックの運転手も、衝突の直後に大きな問題もなく車から降りることができた。本当に尊い人命が失われなかったことは、奇跡的なことである。
キャデラックはほぼ無傷のままで、ダッジとVWが壊れた
ダッジ ジャーニーとVWジェッタのオーナーは、駐車していた車に戻ってきたときにショックを受けたに違いない。キャデラックは外観からはほとんど無傷のように見えるが、下敷きになった2台のダメージは重大だった。フロントとルーフがそれぞれ大破し、警察は2台ともほぼ全損に近い状態と判断されるだろうと予想している。現在は、なにがキャデラックドライバーを、常識では考えられない奇妙かつ凶暴な冒険へと誘ったのか、警察や病院で調査が進められている。しかし、現時点では、高齢なキャデラックの運転手が、誤ってギアをリバースに入れて、後ろ向きに全速力で走りだした途端、パニック状態に陥って、自分自身もクルマもコントロールできなくなったのではないかと推測されている。そのため、数秒間ハンドルを握ることができなくなってしまった可能性があるという。
ダッジとジェッタのオーナーには不幸な事故ではあったが、人命が失われなかったことは不幸中の幸いだ。車はきっと保険で新しいものが来るだろうし、一生の友人や親戚との話題にできるような出来事に遭遇したと思えばよいのではないだろうか。どんな車といえども、人命の尊さとは比較できないのだから。
Text: Julian Rabe