【このクルマなんぼ?】誕生から15年以上経ても依然大人気 日産GT-R R35 現在の市場での値段は?

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日産GT-R: 欧米人が好んで使う愛称、ゴジラ。日産GT-Rは、その生涯において、すでに明日のクラシックである。しかも、16年以上作り続けられているからというだけではない。中古車のヒント!

タックタックタック クラック、「日産GT-R R35」に搭載された6速デュアルクラッチギアボックスのあのガラガラ音が頭から離れない。特にシリーズの最初のバージョンでは、この機械的な動作がモータースポーツのように純粋にセンタートンネルに常に存在する。

スーパースポーツカーの高級感は欠ける。プラスチックが多く、他の日産車と似ている。

2017年のフェイスリフトで、ノイズは消されて、より快適に、より感動的になった。ドア、ステアリングホイール、センターコンソールのシンプルなプラスチックも、年々、革やアルカンターラが多くなってきている。

しかし、我々にとっては、初代モデルのシンプルさこそが、「GT-R」の魅力なのだ。10万ユーロ(約1,450万円)以下で購入できる日本製スーパースポーツカーは、一部のディーラーでは、他の安価な日産モデル、「キャシュカイ」や「マイクラ」と並んでいるが、ポルシェやフェラーリ、ランボルギーニと肩を並べることができる、文字通りスーパースポーツカーなのだ。

後頭部は常に椅子に押し付けられている

静止状態からの加速は驚異的だ。どのテストでも工場出荷時の仕様である2.8秒を再現することはできなかったものの、2トン近い巨体をジェットコースターのように落下させながら加速させるには、3秒あれば充分だ。後頭部は常にアームチェアに押し付けられ、口角はルーフのほうを向いている。

大きなウイングを備えたオモチャのような角張った車だ。エキゾーストシステムの音量は、他のスーパースポーツカーよりも小さく、轟音もない。

全輪駆動は、高速コーナリングでもトラクションを維持し、ニュートラルから若干のアンダーステアを維持する。オーバーステアやドリフトは、「GT-R」の本来の姿ではない。

ゴジラ(GT-Rの愛称)は不滅の存在で、2007年から製造され、最近も2023年の東京オートサロンに向けてフェイスリフトが行われた。「R35」は今回で4回目のマイナーチェンジを行ったが、その間にも多くのマイナーチェンジが行われ、「スペックV」や「Tスペック」などの特別モデルも登場している。

車両データ: 日産GT-R
製造年: 2007年より
エンジン: V6、ビターボ、フロント縦型
排気量: 3799cc
最高出力: 485PS@6400rpm
最大トルク: 588Nm@3200rpm
ドライブシステム:
0-100km/h加速: 3.5秒
最高速度: 310km/h
価格: 74,990ユーロ(約1,087万円)より

ドイツでは、2022年半ば以降、「GT-R」は提供されなくなる。日産によれば、理由は騒音排出規制と顧客需要の減少である。しかし、「GT-R」に標準装備されているエキゾーストシステムの音量は、他のスーパースポーツカーよりも小さく、轟音もない。しかし、アフターマーケットシステムを装着すると、その音量はあっという間に変化する(アフターマーケットシステムは数多く存在し、その多くは車検を通すことができない)。

1,000馬力を超えるパワーアップも珍しくない

いずれにしても、オリジナルの状態で走っている「GT-R」は数少ないのが現状だ。1,000馬力を超えるパワーアップも珍しくはない。我々は、バージョンにもよるが、485馬力(2007年モデル)から600馬力(GT-Rニスモ、2013年から)までの標準的なパワーで十分だ。

6気筒は名工(匠)によって6時間かけて組み立てられ、サインが入ったプレートが取り付けられる。

24個のバルブを持つ3.8リッターV6ツインターボは、目と耳を楽しませてくれる。ギアボックスとは対照的に、とても洗練された調和のとれたサウンド。「タックタックタック クラック」はテクノというより弦楽器のコンサートに近い。しかし、このコントラストこそが、我々にとって「日産GT-R」を永遠に忘れられない存在にするのだ。

結論:
5年前、「日産GT-R R35」の中古車は5万ユーロ(約725万円)程度で購入できた。一方、現在、価格は7万~8万ユーロ(約1,015万~1,160万円)にまで上昇した。つまり、往年の新車レベルに戻ってしまったということだ。今後もゴジラは価値が上がる可能性が大きいのだ。

Text: Robin Hornig
Photo: Toni Bader / Werk / Nissan