時速500km超え 史上最速チューニング ケーニグセグ ジェスコ アブソリュート

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ケーニグセグ ジェスコ アブソリュート: 最高出力、最高時速、記録、ハイパーカー

ジェスコ アブソリュート(Jesko Absolut)は時速531kmで走行する予定だ。1600馬力のジェスコ アブソリュートは、ケーニグセグ史上最速と言われている。このチューンナップモデルでケーニグセグはブガッティの試乗最速記録と、大台500km/hの壁を破りたいと考えている!

いやいや、それは決して数字のマジックではない

新しいケーニグセグのジェスコ アブソリュートは、実際に時速531km/hが可能だと言われている。少なくとも理論上はだが…。
新しいチューンナップモデル、ジェメラ(Gemera)とともに、スウェーデンのハイパースポーツカーメーカーはジュネーブでこのジェスコ アブソリュートも発表した(そう、ケーニグセグは、モーターショーのキャンセルにもかかわらず、展示ホールでその新しいモデルを展示したのだった!)。

ジェスコ アブソリュートはこれまでで最速のケーニグセグモデルを目指している!
昨年のジュネーブショーで、ケーニグセグはニューモデル、ジェスコを披露した。1600馬力のハイパースポーツカーは、同社の創業者クリスチャン フォン ケーニグセグの父親にちなんで命名された。
ジェスコは、ケーニグセグが開発した5.0リッターV8ツインターボエンジンを搭載。
ノーマルガソリンでは、V8は1.7バールのブースト(過給)圧で1280馬力を発生し、E85(エチルアルコールを85%含むアルコール燃料)では2.2バールで1600馬力、1500Nmを発揮する予定だ。そのパワーはケーニグセグが独自開発したLSTトランスミッション(LSTはライトスピードトランスミッションの略)を介して後輪に伝えられる。
このトランスミッションの特徴は、個々のギアステップをスキップして、遅延なく一度にいくつかのギアを飛び越えてシフトダウンすることができることだ。
車重は1320キロのジェスコは、レーストラック用に設計されており、そのことは、特に巨大なリアスポイラーを持つ姿からも見ることができる。

明確な違いはリア: 左がジェスコ アブソリュートで、右がXXLスポイラーを装着したノーマルモデルのジェスコだ。ホイール形状も明らかに違う。

エアロダイナミクスが成功への鍵

新型スウェーデン製ハイパーモデルモデルの目標はただ1つ。トップスピードだ!
ケーニグセグは、ジェスコ アブソリュートをこれまでで最速のケーニグセグモデルにすることを目標にしている。
エンジンとトランスミッションはノーマルモデルのジェスコと同じものだ。したがって、トップスピードへの鍵はエアロダイナミクスにあり、エンジニアはアブソリュートを可能な限り滑らかなモデルに仕立て上げることを目指した。
一目で気づくのは、ノーマルバージョンと比較して、ジェスコ アブソリュートからリアスポイラーが取り外されていることだ。その代わりに、戦闘機のような2枚のフィンが空気の流れを整え、高速走行時の安定性を提供することになっている。
さらに、アブソリュートにはリアアクスルにエアロディスクが取り付けられており、最後の時速数キロを引き出すために、フロントウイングのルーバーが取り外され、フロントフードのエアインテークが閉じられている。
写真ではわかりにくいのは ジェスコ アブソリュートは4.85メートルで、通常のジェスコの4.76メートルよりも約9センチ長いことだ(主にフロントスポイラーの形状によるものだろう)。同時に、車両重量も削減されたため、最終的にはアブソリュートの重量はわずか1290キロで、1600馬力を発揮する。

ジェスコ アブソリュートは、フロントにエアインテークが備わっていない。取り外し可能なルーフは、ボンネットの下に収まるようになっている(最高速度チャレンジの時はちゃんとつけておいてほしい)。

0.278のCd値を持つジェスコ アブソリュート

アブソリュートは改良された空力特性のため、ノーマルモデルのジェスコよりもはるかに速いと言われている。ここで、接触圧に関する興味深い数字をいくつか紹介しよう。
XXLウイングを持つジェスコが時速250kmで800キロのダウンフォースを発生させるのに対し、流線型のアブソリュートは時速250kmで40キロのダウンフォースしか発生させないという。ケーニグセグは、Cd値(空気抵抗係数)は0.278で、非常に良いとしている。

計算上では500km/h以上が可能

しかし、実際にジェスコ アブソリュートはどのくらいの速いのだろうか?ケーニグセグの公式コメントは今のところ以下の通りだ。
「我々の計算と洗練されたシミュレーションを見れば、アブソリュートは信じられないほど速く走るだろう!」という不明朗なものだった。
幸いなことに、我々の同僚は、クリスチャン フォン ケーニヒセグ本人にもう一度尋ねて、具体的な数字を得た。
その答えは?
時速330マイル。
これは時速531km(!)に相当する。
もちろん、これはまだ推定値に過ぎないが、もしそれが本当だと証明されれば、ジェスコ アブソリュートはブガッティ シロン スーパースポーツ300+の持つ、490.484km/hという現在のトップスピードの記録を破ることになる!
しかし、問題は場所だ。ケーニグセグはその記録にチャレンジできる場所をまだ確保できていない。スウェーデンのチューナーがアゲーラRSで前回の記録を樹立したネバダ砂漠のコースは、500km/h以上のスピードを出すのに十分な平坦さは備えていない。他の多くのテストトラックは、単純に短すぎる。

現在、生産モデルの世界最速記録は、ブガッティ シロン スーパースポーツ300+の持つ490.484km/hだ!

ではどこで挑戦できるのか?

もっとも理想的な場所は、VWの所有する高速テストトラック、エーラ=レッシエンだが、ケーニグセグには利用することができない。VWグループに属するブガッティの記録挑戦に、VWがケーニグセグに快くテストトラックを貸すことは想像しがたい。
果たして、ジェスコ アブソリュートが実際に魔法の500km/hマークを破り、ブガッティを再び世界最速の市販車の座から引きずり下ろすことができるのか、注目されるところだ。
クリスチャン フォン ケーニグセグは、少なくともジェスコ アブソリュートのトップスピードランは来年中に現実となると説明している。
500km/hの壁を超えたかどうかは、いずれまた報告できると思う。

Text: Jan Goetz