【ニューモデル情報】伝説のモデル復活 量産モデル中もっともパワフルな直6搭載Mモデル 新型BMW 3.0 CSL登場!

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BMW Mが伝説の3.0 CSLを再登場させる。このオマージュは、BMWがこれまで量産してきた中で最もパワフルな直列6気筒を搭載しており、厳密な限定生産となっている。詳細はこちら。

「BMW 3.0 CSL」が帰ってきた!2015年、BMWはコンコルソ デレガンツァ ヴィラ デステで、同じく壮大で美しいコンセプトカー「3.0 CSLオマージュ」を公開した。このスタディモデルでは、1971年に登場したオリジナルを、敬愛の念を込めて再現したものだった。そして、今日に至るまで、「BMW 3.0 CSLオマージュ」はコンセプトカーであり、シリーズ生産は行われないと言われていた。ところが2022年、BMWは「M4 CSL」をベースにした「3.0 CSL」の少量生産に踏み切ったのだ!

オークションに出品される3.0 CSL 41/50

スモール生産シリーズ(少量限定生産モデル)といえば、必ずと言っていいほど高値がつく。具体的にどれくらい高いのか?それは秘密だ!欧州限定、50台限定のニューエディションの価格について、BMWは公式には一切情報を与えていない。しかし今、「3.0 CSL」が実際にいくらになるのか、具体的に示されたのだ。スペインのBMWイベリカが公式に41/50番をオークションで販売したのだ。

その理由は簡単で、BMWはスペインの顧客に最大限の機会均等を提供したいからである。多くの厳密な限定特別モデルと同様、「3.0 CSL」に対する需要は供給をはるかに上回っている。

特に目を引くのは、リアウイングとルーフエッジスポイラーだ。リアウイングはワイドボディから生えている。

BMWによると、求められる車両の配分は販売パートナーに任されているという。例えばドイツ市場では、11台が予定されている。人気の高い枠をくじ引きで決めるディーラーもあれば、ブランドとの長年の関係を証明できる優良顧客にあえて授与するディーラーもあり、BMWイベリカはオークションで枠を決めている。

オークションは、「Solauto Iversiones SL」というプラットフォームで行われ、入札希望者は事前にウェブサイトに登録し、BMWイベリカから連絡を受けて正当な手続きを行うという形式をとった。3.0 CSLに入札するための前提条件として、M社の顧客であることが確認されている必要とされた。

入札開始価格:605,000ユーロ(正味)

スタート価格は605,000ユーロ(約8,770万円)で、付加価値税と登録税を含めると、約80万ユーロ(約1億1600万円)になる。BMWイベリカによると、定価以上の利益が出た場合は、慈善団体に寄付されるとのことだ。しかし、正式な価格にはまだ疑問が残る。現代で最も高級なMが75万ユーロ(約1億875万円)になるという噂が、長い間流れているのだ。ちなみに、BMWはこの噂を否定していない。ゼッケン41/50の「3.0 CSL」が最終的にどれほどの金額でオークションにかけられるのか、興味深いところだ。オークションの終了日は2023年2月28日で、先ごろ終了している。

組み立てを待つフロントフェンダーとフロントバンパー。

ワイドボディと新しいキドニーを持つBMW 3.0 CSL

50台のモダンな「3.0 CSL」のビジュアルは、1970年代のレーシングバージョンをベースにしており、まだ若いM社にモータースポーツでの成功をもたらしただけでなく、デザイン面でも「バットモービル」呼ばれ、強烈な印象を残した。「3.0 CSL」は、アルペンホワイトをベースに、入念な工程を経て塗装されたMカラーのストライプが特徴的だ。

3.0CSLの生産ライン。
入念に組み立てられていく。

3.0CSLへのオマージュ

BMWのデザイナーは、「3.0 CSL」の外観に、大きく張り出したホイールアーチ、「M4」と比較してより控えめなマットアルミニウム製フレームのキドニー、ルーフとリアスポイラーの印象的な組み合わせなどの特徴を持たせている。

3.0 CSLのインテリアは、ブラックのアルカンターラ、Mフルバケットシート、1~50のナンバリングが特徴的だ。

また、標準的な「M4」とは異なる「CSL」の特徴として、細かなディテールが挙げられる。フロントエプロンにはクラシックな丸いエアインテークがあり、ボンネットには70年代のようなフィンが空気を誘導し、マットシルバーのガラスフレームがBMWロゴの入ったCピラーのホフマイスターキンクを強調している。「CSL」の4本のテールパイプは、カーボン製ディフューザーに組み込まれる形で配置され、M4 CSLと同様に、リアサイレンサーはチタン製となっている。

M4 CSLと同様のライティングテクノロジー

「3.0 CSL」のヘッドライトは、レーザー光線がイエローのイルミネーショングラフィックとともに輝く。これは「M4 CSL」同様だが、ヘッドライトハウジングは「CSL」用に形状が変更されている。リアライトにもレーザーライト技術が採用されている。

ミシュラン製の特別なアニバーサリータイヤ

フロント20インチ、リア21インチという、レーシングホイールさながらの黄金のセントラルロックホイールも「CSL」専用だ。センターロックの締め付け力は930Nmと、テクノロジーファンには嬉しい仕様となっている。「CSL」のリムには、ミシュランが特別に製造したタイヤが装着されている。M社のアニバーサリーイヤーにちなんで、サイドウォールに「50」のロゴが入れられている。

M4 CSLと同様に、カーボンセラミックブレーキシステムが備わる。CSLリムにはセンターロックが装備されている。

「CSL」に搭載されるBMWシリーズプロダクションの直列6気筒は、これまでで最もパワフルなものだ。

この特別モデルは、「S58」の略称で親しまれている3リッター直列6気筒エンジンを搭載し、これまでで最もパワフルな構成となっている: 560馬力と最大トルク550Nmを50名の「CSL」カスタマーに提供する。このエンジンの性能により、パワーウェイトレシオは2.9kg/PS、車両重量は1635kgとされている。

3.0 CSLは560馬力と、S58エンジンを搭載した従来のフロントランナー、M4 CSLより10馬力もパワーアップしている。

ギアスティックは6速マニュアル。ギアボックスには、クリーンなギアチェンジを可能にするインターミディエイトスロットル機能が搭載されている。そして – 歴史的モデル同様 – パワーは後輪にのみ供給される。BMWは正確な性能数値をまだ伏せており、今のところ、「300km/h以上」という最高速度だけが伝えられている。

Text: Peter R. Fischer and Jan Götze
Photo: BMW AG