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【ニューモデル情報】新型BMW M3 CSはM4 CSLの4ドアバージョンに過ぎない? そんなことは決してない! 全情報!

2023年2月9日

ニューBMW M3 CSは、M4 CSLに2枚のドアを付けただけなのか?そんなことは決してない!BMWは、M3を限定車CSとして発売する。この特別モデルは550馬力を発揮し、全輪駆動により、M4 CSLよりも0から100km/hまでの加速が速くなる。しかし、それだけではない!

限定1,000台の「BMW M4 CSL」を手に入れることができなかった方へ。BMWは間もなく「M3 CS」を発売する。この特別モデルは、「M4 CSL」のパーツを一部引き継いでいる。「M3 CS」は、550馬力、全輪駆動、カーボンを多用したモデルで、2023年3月から発売される予定だ。

【車両データ】
● BMW M3 CSを限定特別仕様車として発売
● 550馬力、650Nm
● 0-100 km/h加速: 3.4秒。
● 0-200km/h加速: 11.1秒
● 最高速度: 302km/h
● M xDrive全輪駆動システムを標準装備
● M3コンペティションxDriveより20kg軽量化
● セミスリック
● 基本価格: 146,000ユーロ(約2,110万円)より
● 2023年3月に市場投入

M社(M GmbH)がアクセルを踏み続ける!「M4 CSL」、「M3ツーリング」、そして超限定車「3.0 CSL」に続き、ミュンヘンに拠点を置く同社は、「G8x」プラットフォームによる次の特別モデルを発表した。先代の成功に続き、「G80 M3」は再び「CS」として発売されることになった。そして、1,000台しか製造されなかった「M4 CSL」と比べても、決して見劣りしない。少なくとも紙の上では・・・。

M3 CSはXXLサイズのキドニーグリルだけが赤く縁取られている。

フロントビューでは、「M3 CS」と「M4 CSL」は実質的にレタリングだけで見分けることができる。「CS」は、キドニーグリルから通じるインレイを採用したカーボンボンネット、外側に大きく張り出したフラップを持つフロントスプリッターもビジュアリーカーボンだ。そして、「CS」では、レーザーライトにイエローのデイタイムランニングライトが標準装備されている。

M3 CSのカーボン処理

M3に標準装備されているカーボンルーフに加え、サイドスカート、エクステリアミラーキャップ、リアディフューザー、ティアオフエッジもビジブルカーボンで仕上げられている。約4kgの軽量化を実現したチタン製リアサイレンサー、「M4 CSL」でおなじみの鍛造ホイール、275/35 ZR19 VAと285/30 ZR19 HA(標準色はゴールドブロンズ、オプションでブラック)の組み合わせで、「CS」は通常の「M3コンペティションxDrive」に比べて約20kgの軽量化を実現しているという。BMWは、「M3 CS」の乾燥重量を1,765kgとしており、「CSL」より140kg多くなっている

CSの外装色4色

「CS」では、新たに「フローズンソリッドホワイトメタリック」塗装を採用している。さらに、「シグナルグリーンユニ」、「ブルックリングレーメタリック」、「サファイアブラックメタリック」の3色から選択することができる。

カーボンバケットシートを標準装備

「M4 CSL」のハードコアなインテリアに比べ、「M3 CS」は過激さこそないものの、スポーティさは健在だ。「CSL」の背もたれ付きフルバケットシートの代わりに、「CS」では通常の「M3」とは異なるカーボン製バケットシートが標準装備されている。

優れたカーボン製バケットシートはよく知られているが、M3 CSではブラック/レッドのバイカラーデザインになっている。

フロントだけでなくリアにも、ブラックとレッドのバイカラーデザインを施したシートを採用した。それに合わせて、アルカンターラのステアリングホイールには、赤い12時位置のマークが施されている。「CS」エンブレム付きの専用カーボン製センターコンソールは、「CSL」らしさを醸し出している。

カーボン製のセンターコンソールは、軽快なCSLらしさを醸し出している。M3 LCIなどでおなじみのカーブドディスプレイを採用。

また、ドアシルパネルには「M3 CS」のレタリングが施され、どのクルマに座っているのか忘れることがないように配慮されている。また、「M3 LCI」の全モデルと同様に、「CS」にも新型カーブドディスプレイ(画面サイズ12.3インチと14.9インチの2つのディスプレイ)が採用されている。

M4 CSLに匹敵するパワフルさ

パワー面では、「M3 CS」と「M4 CSL」は対等に渡り合っている。両モデルに搭載される3リッター直列6気筒ツインターボは、550馬力(M3コンペティション比+40馬力)、650Nmを発揮する。ブースト圧を1.7バールから2.1バールに引き上げることで、出力アップを実現している。また、最大トルクは2750rpm時ですでに発揮されるようになっている。

M3 CSは、フル可変のM xDriveにより、2WDモードでの横走行も可能だ。

動力伝達はおなじみの8速オートマチック(Mステップトロニック)を採用し、「M3 CS」は決定的なアドバンテージを持つ。「M4 CSL」とは異なり、パワーは後輪だけに行き渡るわけではない。革新的なM xDrive四輪駆動(2WDモードもあり)により、「M3 CS」は3.4秒で0から100km/hまで加速する。これはかなり速く、また「M4 CSL」よりも0.3秒速い。

しかし、公平を期すために、「M3コンペティションxDrive」がすでに3.5秒で0から100km/hまで加速していることも述べておかなければならないだろう。0から200km/hまでは、「M3 CS」は11.1秒で加速する。

最高速度は302km/h

そして、Mドライバーズパッケージを標準装備している。しかし、BMWは「M3 CS」の最高速度を数km/h上乗せする扱いで、290km/hではなく、「CS」の最高速度は302km/hだ。これは小さな立派なマージンである。「M4 CSL」の307km/hにわずかに敬意を表してのことである。

「M3 CS」にはカーボンセラミックブレーキシステムを有償で設定(M4 CSLには標準装備)。Mコンパウンドブレーキは元ワークスで装着されている。また、エンジンルーム用のいわゆるプレシジョンストラットパッケージも追加で用意されている。ここでは、アルミ鋳造製のエレメントを使用し、ボディ剛性の向上を図っている。

M3 CSのトランクリッドはカーボン製ではないが、カーボン製のディフューザーとチタン製のエグゾーストシステムが装備されている。

さらに、「CS」は独自のアクスルキネマティクス、適合するキャンバー値、モデル固有のショックアブソーバーとスタビライザーを備えている。ミシュラン製スポーツカップ2セミスリックが標準装備されているが、さらに過激なカップ2 Rも追加料金なしで選択できるようになっている。

ノーマルのM3コンペティションxDriveにプラス約5万ユーロ(約725万円)

「M3 CS」は、早ければ2023年3月に限定発売される予定である。

「M3 CS」のベース価格は146,000ユーロ(約2,110万円)で、「M4 CSL」より2万ユーロ(約290万円)ほど安いものの、それでも標準の「M3コンペティションxDrive」より5万ユーロ(約725万円)近く高価である。

Text: Jan Götze
Photo: BMW AG