アルパインの作ったクロスキャビンは日本メーカーならではの素晴らしい発想で造られた木の香り満載のワーケーションモーターホーム

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移動中の仕事を可能にする革新的なバン。モーターホームメーカーのアルパインがシュトゥットガルトのCMT(キャンピングカーショー)で、初の自社製コンセプトカーを発表。オフィスではなく、バンで仕事をしたいすべての人のために作られたものだ。

アルパインは、実はナビゲーションシステムやサウンドシステムで知られている日本の音響機器メーカーだ。それだけに、先ごろシュトゥットガルトで開催されたモーターホームの祭典、「CMT 2023」のアルパインのスタンドに、とても素敵な発想を基に作り上げられたモーターホームのコンセプトカーが丸ごと展示されているのは驚きだった。クロスキャビンのバンが常に多くの来場者に囲まれているのは、主にその珍しいインテリアデザインによるものだ。天井から床まで曲線を描く無数の木の支柱で構成され、収納スペースやベンチを形成している。

インテリアを和風にしたのは偶然ではない。日本のアルパインは、クロスキャビンのミニマムで機能的なキャラクターを強調したいだけでなく、自社の伝統を反映させたいと考えているのだ。

アルパイン クロスキャビンの快適な仕事場

コンセプトバンには、従来のバンにも搭載されているものがすべて搭載されている。シンク、調理器、冷蔵庫、収納スペースを備えたキッチンユニットは、通常通りスライドドア部分に配置されている。しかも、必要に応じてモジュール全体を外側に回転させ、床まで下げることができるのが特徴だ。

ベンチシートはベッドにすることができるようになっている。

多機能なテーブルは2つのベンチの間に設置され、夜にはベッドベースとマットレスを巻き上げればベッドに早変わりする。これは、2枚の天板を重ね合わせ、折りたたんで作業できるようにしたものだ。テーブルトップの背面には32インチのモニターとガラス製のキーボードが設置され、ダイニングテーブルが広く快適なワークスペースに生まれ変わるようにもなっている。

ガス不要の自給自足キャンピングカー

特に、アルパインの「クロスキャビン」を開発した若いキャンパーでもある開発者たちは、バンの車内にガソリンを入れることを望まなかった。彼らは自給自足を望んでいる。室内用のディーゼルヒーターを除けば、冷蔵庫やIH調理器など生活に必要な家電はすべて電気で動くように作られている。そのため、屋根に設置された大型の太陽光発電システムは、このコンセプトの不可欠な要素となっている。使い方にもよるが、最大で3日間、外部電源なしで過ごすことができるとのことだ。

キッチンブロックはスイングアウトが可能だ。しかし、今のところ、バンの多くの部分はまだプロトタイプの段階だ。

クロスキャビンはまだ開発段階だ

コンセプトカーは、現在は「フォード トランジット」をベースにしている。最終的にどのバンをベースに生産シリーズを作るかは、まだ決まっていない。当初は、車両を貸し出す、リースビジネスとして展開する予定だ。また、ワーケーション(仕事と休暇の組み合わせ)のために従業員に一時的にバンを利用させる雇用主のためのコンセプトも考えていると言う。一部の企業にとって、これは熟練労働者の争奪戦における真のアドバンテージとなり得る秀逸なアイデアだ。

業種や要求に応じて、アルパインバンはカスタマイズすることができる。CMTで展示されていた「クロスキャビン」は、アルパインがまずキャンパーたちの反応を試したいという、まだごく初期のプロトタイプだ。次の開発ステージは、2023年2月8日から12日まで開催される「Reisen & Caravaningハンブルク」で発表される予定だ。

※ 実に素晴らしく素敵な発想で、ぜひ日本でも展開してほしい!(AUTO BILD JAPAN)

Text: Jenny Zeume
Photo: autobild.de