【ニューモデル情報】ポルシェが創立75周年を記念して初代356へのオマージュモデル ポルシェ ビジョン357を公開

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ビジョン357はポルシェ356へのオマージュだ。75歳になったポルシェが記念すべき初代356へのオマージュモデルを発表。ビジョン357の全情報を公開!

ポルシェは今年、2023年に創業75周年を迎える。今から75年前の1948年6月、ブランド初のロードレガシーモデルである「356ロードスター」が発売された。カルト的な人気を誇るポルシェに敬意を表し、「356」を現代に蘇らせるために、ポルシェは「ビジョン357」を発表した。ポルシェによれば、このスタディモデルは「過去、現在、未来を首尾一貫して結合する試み」であるという。

「356」へのオマージュとして、外観はオリジナルのプロポーションを踏襲しながらも、クーペには先進的なスタイリングが施されている。最も印象的なディテールは、その細さだ。ドアハンドルはなく、サイドウィンドウの後ろに隠されている。従来のエクステリアミラーはカメラに置き換えられている。

隠しヘッドライトとモータースポーツのディテール

フロントヘッドライトもリアライトも、ボディパネルのパーフォレーションに隠れるように配置されている。そして、3つ目のブレーキランプは、同じくオリジナルデザインのリアグリルのモチーフと一体化されている。さらに、フロントガラスはAピラーを包み込み、サイドウィンドウと一体化している。20インチのマグネシウム製ホイールには、カーボン製のエアロディスクが装着されている。

プロポーションは356をベースに、テクノロジーはケイマンGT4 RSから受け継ぎ、e-fuelオペレーションに対応するように設計されている。

また、ホイールアーチの通気性を良くするために、ホイール後方の下部をカットしている。これは、レーシングテクノロジーからのディテールだ。フロントボンネットはラップアラウンドのためジョイントがなく、クイックリリースファスナーで固定されている。

ビジョン357はケイマンGT4 RSのパワートレインを採用

シートメタル下には、「911 GT3 RS」の弟分である「ケイマンGT4 RS」のテクノロジーが採用されている。つまり、ミッドエンジン設計の4.0リッターボクサー6気筒エンジンと500馬力(368kW) ということだ。ポルシェによれば、高回転型エンジンはe-fuel(再生可能エネルギーによる水の電解(electric)から得られたH2を用いた合成燃料)での運用を前提に設計されているため、実際の性能データは異なる場合があるとのことだ。チタン製エキゾーストシステムが独特のサウンドを奏で、インテリアにはセラミックコーティングが施されている。

このスタディモデルを実際に生で見たい人は、ベルリンのフォルクスワーゲングループフォーラム「DRIVE」で開催される特別展「75 Years of Porsche Sports Cars」で、このオマージュを見ることができる。「ビジョン357」は、2023年2月中旬まで同所でディスプレーされる予定となっている。2023年3月10日から、米テキサス州オースティンで開催される「サウス バイ サウスウエスト」でも、「ビジョン357」は展示され、その後、他のイベントでも展示される予定だ。

Text: Sebastian Friemel
Photo: Porsche AG