800馬力では足りない? 900馬力超マクラーレン セナ チューンナップモデル
2020年5月1日
マクラーレン セナ チューニング: ノヴィテック(Novitec)
マクラーレン セナが900馬力を超える! チューニングスペシャリストのノヴィテックが、500台限定モデルのマクラーレン セナにさらなるチューンナップを施し、4リッターV8から900馬力以上を叩き出す。
800馬力では足りない!
少しでも多く、高い領域のことを常に追い求めるということは、チューニングシーンの現場では当然のことであって秘密でもなんでもない。だから、どんなに限定で発売されたスーパースポーツカーであってもチューナーのターゲットになりえる。今回、ノヴィテックが500台限定モデルのマクラーレン セナのチューニングに着手した。
900馬力を超えるノヴィテックのマクラーレン セナ
伝説のF1ドライバー、アイルトン セナにちなんで名付けられたこの軽量スポーツカーは、すでに800馬力の4リッターV8を搭載している。しかし、ノヴィテックはエンジンコントロールユニットを独自のプラグ&プレーコントロールユニットに変更し、ダブルチャージエンジンからさらに102馬力を引き出し、最高出力をアップさせた。このフルパワー出力は、95mmのテールパイプを2本備えたハイテク合金インコネル製の新しいエキゾーストシステムでしか達成できないものだ。ノヴィテックは、出力の向上に加えて、トルクもさらに88Nmアップさせた。その結果、902馬力と888Nmを誇るマクラーレンは、2.7秒で100km/hまで駆け上がり、6.5秒後にはスピードメーターが200km/hを表示する。これは標準モデルよりも、コンマ1秒と3秒もそれぞれに速い。最高速度は335km/hのままだ。ノヴィテックは、空力的に最適化されたボディワークには何も変更を加えていない。しかし、チューナーはフロントに20インチ、リアに21インチの新しいヴォッセンホイールを装着させている。7本スポークのホイールはセンターロック付きで、72色のカラーバリエーションが用意されている。ピレリPゼロのタイヤは、フロントが255/30、リアが325/25の寸法のものが装着されている。
それにしても限定で発売されたマクラーレン・セナをさらにチューンしようという考えは、やはり一般人のわれわれには想像も理解も難しい世界である。残念ながら価格は知らされていないが、普通のセナの値段でも、ざっと1億円である。
Text: Michael Gebhardt