アストンマーティン 久しぶりの新型ハイパーカー用自社製エンジン開発!

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アストンマーティンTM01 V6エンジン(2022年): ヴァルハラ、ミッドエンジン、ハイブリッド

アストンマーティンは60年代末以降、独自のエンジンを開発していない。だが、TM01がそれを変える。
新型V6ツインターボエンジンの開発プロジェクトに関するすべての情報!

アストンマーティンが1960年代後半以来、初の独自エンジンを開発。

TM01と呼ばれるV6新エンジンは電動ハイブリッド化され、アストンマーティンの新型ハイパーカー、ヴァルハラに搭載され、1000馬力以上(!)のシステム性能につながると言われている。
そして今、アストンマーティンは、そのパワーユニットのベンチテストを開始した。
彼らの計画では、2022年には、このエンジンが初めて使用されることになる予定だ。以下に技術的な詳細をお伝えする。

アストンマーティンの新型エンジンは3リッターV6で、その性能は備わった2つのターボチャージャーによってさらに劇的にアップする。
アストンマーティンは、2つのターボチャージャーの設置場所として、2つのシリンダーバンクの間のスペースを選んだ。この構成は「ホットV」と呼ばれ、レスポンスの面でメリットがあるとされる。
同時に、アストンの開発エンジニアたちは、高熱による負荷にさらされるターボチャージャーの冷却を十分に確保できるよう工夫を重ねている。
また、「ホットV」は、非常にコンパクトなエンジンサイズを可能にすることでも利点がある。
重量の面では、アストンマーティンはエンジン単体での重量が200キログラム以下になることを確約する。

レーストラック用ドライサンプ潤滑システム

レーストラックでエンジンに十分な潤滑油を供給するために、エンジニアはV6にドライサンプ潤滑システムを採用した。これにより、横方向への高加速時にもオイルが必要な場所に確実に届くようになっている。
この新しいV6は、ヴァルハラに加えて、他のスポーツモデル、例えばヴァルキリーや小型のヴァルハラシリーズなどにも、新しいハイブリッドやプラグインハイブリッドモデルとして適用できるよう開発に取り組んでいる。

V6の2基のターボチャージャーは、AMGのV8ツインターボのように、2つのシリンダーバンクの間に配置されている。

噂では1000馬力以上のパワー

現在のところ、アストンマーティンは具体的な性能データについてはコメントしていない。
しかし、以前から噂は流れていた。その噂によれば、ヴァルハラのトータルのシステム性能は1000馬力以上と言われている。
ただし、この数字にはハイブリッド駆動の電動モーターも含まれている。TM01エンジンだけで、どのくらいの性能数値を達成するのかは今の段階では不明だ。
アストンマーティンによると、このパワートレーンはハイブリッド化によって、ブランド内で最もパワフルなものになるというということだけは間違いないとのことだ。

アストンマーティンは現在、新エンジンのベンチテストを行っている。

ヴァルハラの重さは1500キロ以下と言われている

新型V6エンジンが最初に採用されるのは、ヴァルキリーの弟分であるアストンマーティン ヴァルハラとなる。
このミッドエンジンスポーツカーは、500台の生産が予定されており、極めて優れたドライビングダイナミクスが期待されているモデルだ。
ヴァルキリーと同様に、アストンマーティンはレッドブルアドバンスドテクノロジーズの協力を得て、開発を続けている。
クルマのウェイトは1350kg。
価格は、おそらく100万ユーロ(約1億2千万円)以上からとなるだろう。

Text: Andreas Huber