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【このクルマなんぼ?】フランケンシュタインBMW? 伝説のM5(E60)V10で600馬力にチューンナップされた40年前の3シリーズ(E21)販売中

2022年12月16日

600馬力のM5 V10を搭載したBMW E21が販売される。40年近く前のBMW3シリーズで、600馬力の強さだそうだ。ボンネットの下には、BMW M5 E60の伝説的なV10が搭載されている。今、そのE21が売りに出されている。

フランケンシュタインBMW販売中!一見すると少しゴツく見えるこの1983年モデルの「BMW E21」には、ボンネットの下に特別な秘密が隠されている。このクラシックカーのボンネットには、標準的な直列4気筒または6気筒エンジンの代わりに、「BMW M5 E60」の伝説的な5.0リッターV10が搭載されているのだ!パワー?600馬力(!!!)だ。しかも、それだけではない!

1975年から1983年にかけて販売された「BMW 3シリーズ(E21)」は、「323i」の最高出力が143馬力のエクストラワークス仕様であった。初代「BMW 3シリーズ」の車重が約1,100kgしかなかったことを考えると、かなりのパワーがある。そして、ポーランドの機知に富んだ技術者たちが、その個体のパワーを4倍以上にまで引き上げたのだった。

M5のV10がBMW(E21)にフィットする

そのために、この「3シリーズ」は一から作り直された。「BMW M5(E60/E61)」、「M6(E64)」のV10(S85B50)がコンバージョンの中心だ。巨大な10気筒をエンジンルームに収めるため、フロントエンドはほぼ全面的にデザインし直さなければならなかった。しかし、写真が証明しているように、この「E21」にはV10が似合っている!

誰が考えたのだろうか?M5 E60の巨大な5.0リッターV10は、実はE21のエンジンルームに収まっているのだ。

しかし、エンジンのスワップだけでは不十分で、残りの部品も性能に合わせたり、直接スワップしたりしなければならなかった。SMG-IIIトランスミッション、サスペンション、ABSやDSCシステムも「M5」から流用し、20年以上前の「E21」用に適合させる必要があったのだ。広告によれば、その過程でEDC電子ダンパーアジャストメントまで採用されたという。触媒コンバーターのない排気系は、特別な設計だ。

エンジンは600馬力を発揮する予定

V10の現在の走行距離が113,270kmであるため、予防的措置として、コンロッドベアリングシェルも交換した。ついでに最新式のソフトウェアもインストールした。エキゾーストシステムとの組み合わせで、「E21」は最高で約600馬力の出力を発揮するようになった。

しかし、これだけのパワーがあっても、クルマが走らなければ意味がないのでは?そのため、売り手は広告の中で、「E21」が完全に走行可能で、ポーランドの公式登録(車検)さえ持っていることを明確に述べている。しかし、新しいオーナーがドイツ人であれば、当然、ドイツでの車検が必要となる。また、改造車のため、H(クラシックカー)ナンバープレートも当然ながら選択肢にない。

XXLサイズのオーバーフェンダー、小型ウィング、4本のエキゾーストパイプなど、まったく標準的なものではない。

技術的なことはこれくらいにしよう。この個体はビジュアル的にも大きく変わっている。特に目立つのはフロントとリアの巨大なオーバーフェンダーで、これは新しいアクスルのために必要で、19インチのホイール(ウィンタータイヤを含む)のためのスペースになっている。フロントエプロンは自作ブランド、マッドガードは「M5」のギルが装着され、トランクリッドはやや場違いなウィングで飾られている。マットグレーの「E21」も、トリムがないため、一見するとやや未完成な印象がある。

E60のコックピットは、左右を切り落としただけというお粗末さ。

次に驚いたのはインテリアで、ベーシックなクルマにあった70年代のシックさは微塵もない。その代わり、「E60 M5」のコックピット全体が、多かれ少なかれ、旧「3シリーズ」に巧みに移植されている。一見良さそうに見えるが、よく見るとダッシュボードの左右が切り落とされているだけだ。照明のコントロールユニットは残されているが、換気グリルは改造の犠牲になっている。

フランケンシュタインBMWが49,000ユーロで登場

しかも、この野性的な改造は49,000ユーロ(約700万円)という高額なものだそうだ。この金額なら、本当に状態の良い「E60」シリーズの「BMW M5 LCI」も手に入る。「M5」のダウングレードは2万ユーロ(約290万円)強から宣伝されているが、それでもこの「E21」の改造車よりはお勧めできるかもしれない。

Text: Jan Götze
Photo: autobild.de