【初テスト】新型レンジローバー スポーツ初試乗 そのドライビングインプレッションを含む全情報をレポート
2022年11月28日
ロード ウィズ マッスル(Road with Muscle): これが新型レンジローバースポーツV8またはプラグインの走りだ。2005年以来、レンジローバー スポーツはSUVの中でも美意識の高い車として知られている。3代目にも乗ってみたが・・・、本当に高い。
「レンジローバー スポーツ」、第3世代。おなじみのラインと技術は、大きなレンジローバーから、そのまま受け継がれ、残念ながら価格もその水準に近づいている: 一部のエンジン仕様は2万ユーロ(約300万円)ほど高くなり、もはや10万ユーロ(約1,500万円)以下では、手に入らない存在となった。
コックピットには新しい世界が広がっている。ポインター付きの丸いメーターは廃止され、ランバーサポートやシートボルスターの設定もセンターメニューに移された。少なくとも、シート調整ボタンをタップすると、自動的にシート調整ページが開くようになっている。大型「レンジ」より少し低い位置に座るすが、それでも堂々とした高さだ。
早速、2つの新エンジンのうちの1つ、4.4リッターV8、530馬力の「P530」を試してみることにした。この音!? 英国の下馬評は高く、貴族的だが、まぎれもなくV8である。非常にバランスが良い。
「スポーツ」は、大きな「レンジ」よりも、地に足がついていて、フリゲートっぽくないものの、強力な8気筒エンジン(BMW製)が2.5トンのトラックをスポーツカーに変えることはない。ダイナミックモードでは、ロールバランスやステアリングが硬くなるが、それほど大きな差はない。よりアグレッシブな「SVR」バージョンについては、通常の1年半遅れで登場するはずで、まだその余地はある。
プラグインハイブリッドは節約に役立つ
また、3.0リッター直列6気筒ガソリンエンジンと電動モーターを搭載し、システム総出力510馬力、電動航続距離113kmを約束する新しいプラグインバージョン「P510e」も試乗してみたが、主観的には、V8と比較しても、ほとんどもたつくことはなかった。そして、より低い燃費で。軽い地形とスペインの制限された高速道路(120km/h)を初めて走ったとき、オンボードコンピューターはリッターあたり11.7kmを示し、バッテリーはほとんど空になっていた。
車両価格: レンジローバー スポーツ
レンジローバー スポーツD250(直6ターボディーゼル、249馬力)=93,000ユーロ(約1,390万円)より
レンジローバー スポーツD300(直6ターボディーゼル、300馬力)=96,800ユーロ(約1,450万円)より
レンジローバー スポーツD350(直6ターボディーゼル、350馬力)=122,100ユーロ(約1,830万円)より
レンジローバー スポーツP400(直6ターボ、400馬力)=114,000ユーロ(約1,700万円)より
レンジローバー スポーツP440e(直6ターボ+Eモーター、440馬力)=100,200ユーロ(約1,500万円)より
レンジローバー スポーツP510e(直6ターボ+Eモーター、510馬力)=138,500ユーロ(約2,070万円)より
レンジローバー スポーツP530(V8ツインターボ、530馬力)=142,600ユーロ(約2,140万円)より
そして、オフロードでは、「レンジローバー スポーツ」はすぐにその本領を発揮する。ニュートラルにシフトし、オフロードモードとギア比を選択すると、「レンジ」は混乱した状況をいとも簡単に切り抜ける。
幅が2m以上もあるにもかかわらず、全周囲カメラとほぼクリアな前面により、簡単に全地形型オフローダーとして躍動する。オフロードクルーズコントロール(All-Terrain Progress Control)もあり、ドライバーは何も知らなくてもオフロードを得意にすることができるのだ。
「P510e」と「P530」に標準装備される全輪操舵により、回転半径は11mに短縮されるからだ。暑いスペインでは、ウルトラファブリックスのパンチングレザーも印象的だった。シートベンチレーションをオフにしても背中が汗ばむことはなかった。
V8は長い時間待たされる
250、300、350馬力の3.0リッターディーゼルエンジンと、同排気量のマイルドハイブリッドガソリンエンジン(すべて直列6気筒)は引き続きラインナップされている。予約した購入客のうち、なんと3割の人々がV8を注文しているという。脈動する8気筒エンジンの感動的な付加価値は、わずか4,000ユーロ(約60万円)の追加費用で実現する。納期は4~6ヶ月、特別な色の場合はさらに長くなる。V8の場合、納車までに10~12ヶ月待たされる。
結論:
「レンジローバー スポーツ」は、直接のライバルがいないため、ユニークな存在であり続けている。長距離、オフロード、トレーラー牽引・・・と、オールラウンダー。しかし、今回の価格高騰で、ついに中流階級の予算からははじき出された。
Text: Rolf Klein
Photo: Jaguar Land Rover Automotive