【初テスト】新しい外観&より優れた技術&かつてない品質? ルノーの新型SUV ルノー オーストラルに初試乗 そのインプレッション!
2022年11月9日
カジャーのモデルチェンジ。ルノー オーストラルは、老朽化したカジャーの後を引き継いだ。新しい外観、より優れた技術、かつてない品質で。
ルノーは、この「オーストラル」によって、「カジャー」を置き換えるだけでなく、よりシックでプレミアムな素材、より優れた品質、卓越した技術を顧客に届けたいと考えている。長い話を短くすると、彼らはほとんどの点で成功している。「オーストラル」に乗り込んだ途端、とてもいい気分になる。シートは硬めでクッションが広く、サイドボルスターのおかげでカーブでも十分にサポートしてくれる。
インテリアは、本物のウッドインレイで飾られ、センターコンソールの大きなハンドレストは、時計のベゼルのように動かすとカチッと音がする。また、直径30cmと手頃な大きさのオープンエアディスプレイは、90度回転させることでセンターコンソールまで届くので、操作時のサポートとしても活躍する。
ドライバーの真正面にも12インチディスプレイが設置されているため、両デジタル画面の背後で、Google Automotive Servicesが働いている。従って、モバイル通信、ナビゲーション、音楽再生などのインフォテインメントを、スマートフォンやタブレット端末と同じようにタッチ操作で行うことができる。高解像度の画面上でスムーズに動作し、音声コントロールシステムもリクエストによく応えてくれる。
さて、記載されている内容は、140馬力の3気筒と12ボルトのハイブリッドアシストを搭載したマイルドハイブリッド「140」なので、29,900ユーロ(約434万円)で販売されているエントリーグレードでは手に入らないが、最高装備ラインの「エスプリ アルピーヌ」=44,400ユーロ(約644万円)から入手できる。
アルピーヌ?思い当たる節はありませんか?そう、ルノーのスポーティな派生モデルで、3気筒エンジンは131馬力を発生し、1.7kWのバッテリーから供給される電動モーターがさらに68馬力のパワーでサポートする。その結果、システム出力は200馬力を実現している。
それは十分、スポーティな響きだ。そして、そうなのだ。少なくとも、バッテリーに必要な充電量があり、電動モーターが内燃機関の側で助っ人として活躍している限りは・・・。静止状態から100km/hまでは8.4秒、最高速度は174km/hだ。
ギアボックスの代わりに、12ボルトのスタータージェネレーターが、2種類の駆動の切り替えと相互作用を担っている。
アルピーヌはスポーティの代名詞ではない
アルピーヌの名前と、上下が平らになっているステアリングホイールを見ればスポーティーなイメージを感じずにはいられないが、ステアリングはダイレクト感に欠ける。マルチセンスアドバンストプログラムで微調整してもダメ。また、ブレーキが非常に柔らかく、スポーティーさをスポイルしている。サスペンションは、ロールが大きく、信頼感を高めることができない。
しかし、過度なコーナリングを避けると、きめ細かなバネを持つシャシーと極めて良好なエンジンであることがわかる。スペインのシエラ デ グアダラマの山間部の入り組んだアップダウンを含む200km弱の試乗で、ディーゼル車並みの、リッターあたり16.9kmの燃費を体験することができた。
小回りの利く、余裕のあるスペース
もちろん、坂道走行にもメリットはある。街中の交通量が増えるのと同様、回生エネルギーでバッテリーをうまく維持できるため、パワーリザーブが枯渇することはない。都市交通と山といえば。「エスプリ アルピーヌ」仕様の「オーストラル」のもう一つの特徴は、セルフステアリングリアアクスルである。最大5回転し、全長4.51mのオーストラルは、狭いカーブも軽々と曲がることができる。また、回転半径は10.1mだ。
これは、ドライバーにとって快適であるのと同様に、2列目の乗客にとっても快適な座席条件だ。ラゲッジルームは、後部座席の位置に応じて430~555リットルのラゲッジスペースがあり、60:40の割合で16センチメートル縦方向にシフトさせることができるようになっている。
ラゲッジコンパートメントを完全にフラットにした場合、1455リットルの収納スペースが確保されている。というわけで、「オーストラル」とともに南半球へ。ラテン語から借用した名前には、そんな意味が込められているからだ。
Text: Holger Preiss
Photo: Renault S.A.