【ニューモデル情報】EQC、EQSに続き、新型メルセデスEQEにSUV登場 ますます充実するメルセデスの電動SUVラインナップ

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EQC、EQSに続き、メルセデスはSUVのEQEで電動SUVをさらに身近なものにしている。果たして説得力はあるか?初のシートテストを含む全情報!

発表&市場導入: 2023年5月よりSUV「EQE」を販売店にて販売開始

先代「W124」、「123」、「ストローク8」を擁するEクラスは、何世代にもわたって、メルセデス・ベンツの中心的存在であった。しかし、セダンが減り、電気自動車のSUVが求められている今日、電動EクラスのSUVバージョン、「EQE SUV」の出番が来たのだ。

外観は「EQ」のデザイン言語を踏襲し、駆動面では350以降の性能レベルとAMGヴァリエーションがまず採用されている。「EQE SUV」の市場導入は2023年5月、AMGバージョンはその2カ月後に登場する予定となっている。価格面では、「EQEサルーン(現在EQE 350として、70,210ユーロ=約1,020万円から)」より、若干高くなるようだ。

外観&サイズ: SUVのEQEはセダンより背が低い

外観は、「EQ」ファミリーでほぼおなじみのものだ。フロントには、ヘッドライト(オプションでデジタルライトテクノロジーを搭載)と、一体化したブラックパネルラジエーターを採用している。グリルは閉じた状態で、アシスタンスシステム用のセンサーが配置されている。AMGバージョンでは、グリルはアファルターバッハ社特有のパナメリカーナルックになっている。さらに、クローズドシェイプはエアロダイナミクスを向上させ、メルセデスは0.25からのCd値を約束している。

目的に応じて設計されたリアエンド。義務付けられたランニングボードは空力特性を向上させている。

横から見ると、3.03mというロングホイールベース(サルーンより9cm短い)が特に目を引く。Aピラーを大きく前に出し、スペースと風の抜けを追求したシュトゥットガルトのクルマは、完璧な高効率のモデルといえるだろう。また、オプションのランニングボードも空力特性に貢献している。SUVの「EQE」は全長4.86mと、セダンよりも短い。

最大1675リットルのトランクルーム

地上高をもう少し上げたい場合は、エアマチックエアサスペンションをオプションで用意すれば、最大30mm上げることができるようになっている。メルセデスの大型モデルの常として、SUVの「EQE」にも後軸操舵のオプションがあり、後輪が最大10度操舵され、回転半径は12.3メートルから10.5メートルに減少する。

1.41mのガラススクリーンの背後には、3つのモニターが設置されている。操作性もさらに向上し、音声入力も問題なく行えるようになっている。

SUVの「EQS」と同様、「EQE」にもサルーンにありがちなワンボウのデザインがないため、実用性にメリットがある。これはSUVにとって最大のプラス要素で、「EQE SUV」のラゲッジルームは520~1675リットルの容量がある(サルーンは430リットル)。また、オプションでトレーラーヒッチを用意し、750~1800kgのフックを取り付けることができるようになっている。

【サイズ一覧】
• 全長: 4863mm
• 全幅: 1940mm
• 全高: 1686mm
• ホイールベース: 3030mm
• ラゲッジコンパートメント容量:520~1675リットル

インテリア:EQE SUVは5人乗り専用

インテリアは、省スペースの電動プラットフォームがメリットだ。前席でも十分な広さがあり、2列目では全方向のリクライニングが可能だ。それだけでも、後部の幅が狭いセダンに対しての選択肢となる。大型の「EQS」とは異なり、SUVの「EQE」は5人乗りのみの設定となっている。

リアスペースも十分に広いため、SUVのEQEは本当に家族に適しているのだ。

「EQS」でおなじみ、オプションのMBUX(メルセデスベンツユーザーエキスペリエンス)ハイパースクリーンは、写真車両では特に目を引く。12.3インチのデジタルコックピットに加え、助手席にも12.3インチのディスプレイがあり、中央にはゼロレイヤーコンセプトの17.7インチディスプレイを搭載している。必要な機能がすぐに見つかり、サブメニューを探し回る必要がまったくない。

レザーフリーインテリアを標準装備

また、助手席のスクリーンは、運転中に映画を見ることも可能となっている。しかし、カメラはすべてを見ていて、ドライバーが画面を長く見ていると、映画館は終わり、遅くとも2秒後には画面が消えるという厄介な安全機能だ。

ラゲッジルームは最低でも520リットル、リアシートを倒せば1675リットルまで積載量が増える。

そして、SUVの「EQE」は、表皮の選択に関しても未来志向となっていて、本革を一切使用しない、「エレクトリックアート」インテリアを標準装備している。ただし、革張りは追加料金で可能となっている。メルセデスの大型電動SUVに特有なのは、収納スペースの多さで、センターコンソール下にも十分な収納スペースが確保されている。

エンジン: SUVのEQEで最大687馬力

パワートレイン面では、SUVの「EQE」はセダンから3種類のエンジンオプションを採用している。まず、215kW(286馬力)+後輪駆動の「EQE 350+」があり、さらに全輪駆動の「350 4MATIC(同じく215kW)」と「500 4MATIC(300kW=408馬力)の2種類が用意される予定だ。

AMGブラザーはビジュアルが変更され、476、626、687馬力、ベーシックモデルは286から408馬力となる。

それでも物足りなければ、2種類のAMGヴァリアントから選ぶことができるようになっている。小型「AMG 43 4MATIC」は、最高出力350kW(476馬力)、最大トルク858Nmを発揮し、0から100km/hまで4.3秒で到達する。そして、最高速度は210km/hとなる。

SUV「EQE」に800V充電技術を搭載せず

トップエンジンは「AMG 53 4MATIC+」となり、その場合、2基の電動モーターは460kW(626馬力)と最大トルク950Nmを発揮する。オプションの「AMGダイナミックプラスパッケージ」では、さらに505kW(687馬力)と最大1000Nmをホイールに伝達することができる。0から100km/hまでのスプリントは3.5秒、最高速度は220km/h(AMGダイナミックプラスパッケージでは240km/h)だ。AMG仕様にはいずれも全輪駆動システムが搭載されている。

【航続距離】
EQE 350+: 480~590km
EQE 350 4マチック: 459~558km

EQE 500 4マチック: 460~547 km
AMG EQE 43 4マチック: 431~488km
AMG EQE 53 4マチック+: 375~470km

「EQE SUV」は、全モデルに90.6kWhのバッテリーを搭載し、400ボルト技術により最大170kWでの充電が可能だ。「EQE SUV」には、「ポルシェ タイカン」に採用されている800ボルトの充電技術は搭載されていない。メルセデスは最大590kmの航続距離を約束している。

Text: Sebastian Friemel
Photo: Mercedes-Benz Group AG / autobild.de