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【ニューモデル情報】水素エンジンのヤリス ラリーカーとして登場 トヨタGRヤリスH2の新着情報!

2022年9月30日

トヨタのパワーコンパクトモデル、GRヤリスが水素を燃やすようになった。トヨタは、まず実験用の水素エンジンをレースでテストし、次に話題のGRヤリスにそのエンジンを搭載した。そして今、このクルマは世界ラリー選手権のベルギー イーペル戦を揺るがした。

2022年、ベルギーで開催された世界選手権ラリー「イーペル」で、水素を燃料とする「トヨタGRヤリスH2」が初めてデモランに使用された。「レースからロードへ」は、トヨタが新たに掲げたモットーでもある。

261馬力の水素燃焼エンジンは、2021年のアジア耐久選手権に参戦した「GRカローラH2」や、富士24時間耐久レースで、トヨタのWRCチームのボス、ヤリ=マティ ラトバラとチーム創設者の豊田章男とともに開発されたものだ。

トヨタの新型エンジンは、燃料電池と連動しない

トヨタは水素技術に取り組んでいる。2021年4月、日本メーカーはレース用の水素エンジンを発表した。

しかし、このエンジンは、燃料電池に頼らず、ガソリンのようにエンジンの中で水素を燃やしている。トヨタ自動車のコンセプトカー「GRヤリスH2」に搭載された内燃機関について、最も重要な事実を紹介しよう!

エンジンはGRヤリスの261馬力の3気筒エンジンをベースにしている

トヨタは、燃料電池車である「MIRAI」とは異なり、すでに述べたように試験用エンジンに燃料電池を使用していない。水素は従来通り燃焼させる。つまり、可燃性ガスと酸素から電気エネルギーを発生させるという化学的プロセスは存在しない。

社内呼称の「GE16-GTS」レーシングエンジンは、「トヨタ ヤリスGR」の1.6リッター3気筒エンジンがベースになっている。市販車では、このエンジンは261馬力を発生する。トヨタは、水素処理後のテストベンチで何を生産するかはまだ発表していない。

トヨタGRヤリスでは、1.6リッター3気筒で261馬力を発生する。水素の運用に関するデータはない。

空気と水素の混合気により、異なる応答挙動が可能になる

水素はガソリンと性質が異なるため、燃料供給や噴射系など、エンジンに工夫が必要だった。その代わり、空気と水素の混合気をより速く燃焼させることで、より自発的なエンジンレスポンスを実現している。

このパワーユニットは、すでに2021年に日本のスーパー耐久レースシリーズで使用されている。そこでは、レース用に改造された「トヨタ カローラに搭載された。今のところ、トヨタはこのエンジンを量産する予定はなく、技術の可能性を検証するためのものだという。しかし、その一方で、ラリー用「ヤリス」のエンジンに採用されたことで、改めてエンジニアの本気度がわかる。

試乗車のドアにある目を引く箔は、このトヨタがガソリンで走っていないことを表している。

BMWも水素エンジンを手掛けている

ドイツメーカーも過去にピストンエンジンで水素を燃焼させることに挑戦したことがある。例えば、2000年にはBMWが水素7シリーズ「ハイドロジェン7」に、水素用に改良した駆動方式を採用した。しかし、生産された100台は販売されず、一部セレブリティにリースで提供されたため、大きな成果は得られなかった。

それでも、このようなエンジンの開発は続けられた。これまで、主にトラックやバスの分野で好評を博してきた。乗用車では、今のところ燃料電池が一般的な手段として確立している。

Text: Andreas Huber and Bianca Garloff
Photo: Toyota