え? ポルシェ959までチューニングしちゃうの?
2020年4月15日
特別なクラシックポルシェに800馬力
チューナーはクラシックであっても改造を施す。カネパ(Canepa)は現在、ポルシェクラシック959のチューニングバージョンを150万ユーロ(約1億8千万円)という市場価格でオファーしている。
完成までに約4,000時間
ポルシェは1980年代に300台弱のスーパースポーツカーを製造したが、当時の価格は最低でも42万ユーロ(約2600~3000万円)だった。当時の購入者にはヘルベルト フォン カラヤン、マルチナ ナブラチロワ、ビル ゲイツなどがいた。
カネパは現在、最大50台の959をチューンナップしたいと考えており、すでに8台を完成させたという。その改造作業に努力は計り知れないもので、カネパは各車に約4,000時間という労力を投じていると語る。
作業内容は各パーツを分解し、必要に応じて修復、リビルト、リファインを行う。3,000以上のパーツがサンドブラスターで整えられたあと、亜鉛やテフロンで処理され、再塗装される。この目的のために150色のポルシェカラーが用意されているので、購入者個々の希望カラーに応じての新しい塗装もオーダー可能だ。
カネパはインテリアにも新しいレザーを使用し、電球はすべてLEDに交換され、ポルシェの新しい「クラシックインフォテイメントシステム」が備わっている。
しかし、何よりもカネパが手を入れているのはエンジンだ。6気筒ボクサーエンジンには、新しいボルグワーナー製ターボシステム、チタン製のコンロッド、新しいカムシャフト、スムーズに動くベアリングが装着される。さらに、エンジンはE85代替燃料を使用し、高性能オルタネーターと各種ソフトウェアのアップデートも行われる。
その結果、出力は 450 から最高800 馬力、トルクは500 から最大881Nmにまでアップした。
6速トランスミッションとシャシーももちろん新しいパワーに適応しており、オリジナルの959のデザインに、専用の18インチホイールを履いている。
まだまだ他にどのような改造や改良が施され、さらにコストがかかるのか、カネパは現時点では明らかにしていない。
Text: Michael Gebhardt