ジープがSUV電動化のリーディングブランドになる

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ジープブランドは、世界的にエレクトリックSUVブランドのリーダーになるための持続的な事業変革の一環として、次世代を担うフルエレクトリック「4xe」モデルの数々に関する包括的な計画を発表した。

ジープブランドが発表した計画によると、2025年末までに北米とヨーロッパでフルエレクトリックSUVを4モデル導入。そして、2030年までにアメリカにおけるジープブランド新車販売の50%をフルエレクトリックとし、また、同年までにヨーロッパで販売する新車の100%をフルエレクトリックとする予定となっている。この計画は、Stellantisが長期事業計画「Dare Forward 2030」で炭素排出量をネットゼロにするとした公約に沿ったものとなっている。

「北米とヨーロッパにおける4xeの成功を推進力に変えて、私たちは高性能でサステイナブルなジープを設計・開発し、ゼロエミッションSUVブランドとして世界をリードしていきます」「これは、世界中の数百万人にも及ぶジープのファンが、これまでと同じように地球を探検し、自然に寄り添い、そして保護するために必要不可欠な、将来戦略です。ジープは電動化によってかつてないほど高い4×4性能を身に纏うこととなり、よりエキサイティングでサステイナブルになり、さらに楽しいブランドになります」
ジープブランドCEO クリスチャン・ムニエ

ジープブランドは、2台のフルエレクトリックSUVの新型ジープ・リーコンと、ワゴニアSのコードネームを持つ新型ワゴニアを公開し、また、来年の初めにヨーロッパでの発売が予定されているフルエレクトリックの新型ジープ・アベンジャーについて公表した。

北米におけるジープブランドのEVラインアップ

アメリカで最も売れているプラグインハイブリッド(PHEV)であるジープ・ラングラー4xeや、先ごろ発売を開始したグランドチェロキー4xeの成功を背景に、ジープはエレクトリックSUV製品のラインアップを拡充している。

プラグインハイブリッド(PHEV)の4xeテクノロジーを拡大しながら、2025年末までにジープの全ての製品に電動化され、そのうちの4モデルはフルエレクトリックモデルとなる。

フルエレクトリックの新型ワゴニアは、パワートレーンが最大航続距離500マイル(約800km)を実現する。

2030 年にはジープブランドは全製品レンジでBEVをラインナップすることで、ジープブランドはモデル数、セグメントシェア、販売台数の面で SUVのリーダーとなるとしている。その結果、ジープのアメリカでの新車販売台数のうち50%がフルエレクトリックになる見込みだ。

新型ジープ・リーコン:100%ジープ、100%ゼロエミッション

北米でエレクトリックSUVの先陣を切るのはジープ・リーコンだ。全くの新型となるこのモデルは、本格的なオフローダーとして開発されている。実車発表は来年で、2024年から北米で生産がスタート。北米在住の顧客向けには2023年初めに予約注文の受け付けが開始され、その後、ヨーロッパを含む世界各地で販売される。

・セレクテレイン、eロッカーアクスル、アンダーガード、牽引フック、オフロード専用タイヤなどによって、「トレイルレイテッド」が与えられている
・ワンタッチで開閉が可能な電動式ルーフに、脱着可能なドアとウィンドゥがもたらすオーセンティックで自由なオープンエア体験
・最新のUconnectシステムがオフロードでもナビ機能を発揮する

「最新のフルエレクトリックとなるジープ・リーコンは、アメリカで最も過酷と言われるルビコントレイルを走破する性能を備えているだけでなく、ルビコントレイルを走り抜いた後でも、街へと戻るのに十分な電費性能も備えています」とクリスチャン・ムニエは述べている。

新開発のフルエレクトリックなワゴニア:アメリカンプレミアムの神髄

コードネーム「ワゴニアS」と名付けられた新型のフルエレクトリックSUVは、プレミアムSUVセグメントの中でもユニークかつ艶やかな空力デザインとジープならではの4×4性能を兼ね備えた最新SUVとなる。

「ワゴニアS」はBEVのみのモデル。航続距離は最大400マイル(約640km)。最大出力600HPのパワートレーンは3.5秒で時速60マイル(約100km/h)まで加速させる。

「テクノロジーとクラフトマンシップ、オフロード性能と運動性能、そして1回の満充電で400マイル(約640km)の航続距離を実現するパフォーマンスを持つプレミアムで高効率なSUVで、お客様に喜んでいただきたい」とクリスチャン・ムニエは述べている。

新型のワゴニアBEVも来年には公開され、2024年から北米で生産が開始され、アメリカでは2023年の初めには予約が可能になる。その後、ヨーロッパを含む世界各国で販売が順次開始される予定としている。

新型ジープ・アベンジャー:ブランド初のフルエレクトリックSUV

2023年にヨーロッパで販売開始され、次いで日本や韓国での販売も予定されている。ジープ・レネゲードより小型のセグメントに位置づけられるアベンジャーは、効率が高いことで知られるポーランドのティヒ工場で生産される。

最大航続距離は400km。この最新のSUVはクラス最高の最低地上高とブレークオーバー・アングルとアプローチ・アングルを備え、モダンなインテリアに最先端のテクノロジーを満載し、コンパクトでありながら広々とした室内空間を実現している。

ジープ・アベンジャーは10月17日に開幕するパリモーターショーのプレスデー初日にワールドプレミアされ、予約注文の受け付けが同時にスタート。その後、2023年の初めにデリバリーが始まる予定としている。

Text:アウトビルトジャパン
Photo:Stellantisジャパン