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【名車物語 その6】スポーツカー中のスポーツカー ポルシェ カレラGT 伝説のラリーチャンピオン ヴァルター ロールとともにドライビングレッスン

2022年9月8日

カレラGTは、スポーツカーの中の一角獣だ。バイエルンの森で、ラリーで2度の世界チャンピオンに輝いたヴァルター ロールとポルシェカレラGTで、非常に印象的なドライビングレッスンを行った。

一度「ポルシェカレラGT」に乗ると、二度と忘れられない。ハイフライヤーとの出会いは、バイエルンの森での偶然ではない。そこには、2006年の「カレラGT」とレストアされた「550スパイダー」の話で待っていたヴァルター ロールが住んでいるのだ。

天才的なドライビングテクニシャンと「彼」の名車、「GT」との初めての濃密な出会いであった。ヴァルター ロールは、この夢のような風景の中のワインディングロードで、私をコドライバーとして横に乗せ612馬力の弾丸をラリー王者らしく滑らかに操縦してくれた。そして、暑い中、私たちは堂々と、とても速く運転したが、常に規則に従っていた。

のどかな風景、惚れ惚れするような美しいワインディングロード、狂ったような音と猛烈な推進力を持つ狂気の発射体に、世界最高のドライバーが運転手として乗っている、それだけで幸せホルモンを浴びるには十分だったのだ。そして、「クルマを停めるので、場所を交換しましょう」というヴァルター ロールからの誘いかけがあり、私は初めて運転免許の試験を受けるような気持ちになったのだった。

冷静さを保つヴァルター ロール

ラリーの世界チャンピオンが、セラミッククラッチには慣れが必要だと説明し、発進時の注意点を具体的に説明してくれた。だが、迂闊にもエンジンをストールさせてしまった(._.)。

V10はレーシングエンジンであり、シリーズ生産で飼いならすために排気量を大きくした(5.5リッターから5.7リッターへ)。

普通のドライバーなら、これは完全に運転ができない証拠だ。しかし、ヴァルター ロールは、非常に好感の持てるいい人で、冷静にエンストの原因を説明してくれた。2回目の挑戦が功を奏し、私は再びゆっくりと身体の力を抜いた。そして、「カレラGT」と、その天才アシスタントと、私の3人で、本当に楽しく幸せな時間を過ごすことができた。

テクニカルデータ&価格: ポルシェ カレラGT
エンジン: V10、ミッドシップ縦置き
排気量: 5733cc
最高出力: 612PS@8000rpm
最大トルク: 590Nm@5750rpm
駆動方式: 後輪駆動/6速マニュアル
全長/全幅/全高: 4613/1921/1166mm
乾燥重量:1380kg
0-100 km/h加速: 3.9秒
最高速度: 334km/h
平均燃費: 6.7km/ℓ
価格: 462,690ユーロ(約6,500万円=2003年当時)

結論:
「カレラGT」は、スーパースポーティな自動車の歴史の中でも、とても特別な存在だ。その開発は険しいものだったが、その結果は今日でも圧倒的なものだ。細部に至るまで完璧、ドライビングダイナミクス、技術的にはマイルストーンだ。

Text: Ralf Kund
Photo: autobild.de