【このクルマなんぼ?】ベンツのSクラスはお好きですか? ヴィンテージSクラス(W126)が現在安値で販売中!

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このW126型SクラスはHプレート付きで安価だ。W126シリーズのメルセデス・ベンツ300SEが現在eBayで売りに出されているが、価格はそれほど高くはない。クラシックなベンツは、すでにHライセンスプレート(クラシックカー登録)認証を得ている。

実は、クラシックカー、常識、高級車という3つの言葉は一緒にはならないのだ。しかし、この販売中の「Sクラス」の場合、論理的な交差点がある可能性があるのも事実である。この「W126」は長寿命の直6を搭載し、整備工場で定期的に点検していたので、ショックを受ける心配もなく、「Sクラス」の優れた滑走性能を発揮するのだ。固定費は、特にHプレート証明書のおかげで管理しやすいはずだ(クラシックカーに対するドイツ政府の優遇措置)。特に、事故なしのこのモデルに対する売り手の希望価格6,350ユーロ(約88万円)は、それほど非現実的とは思えない。

メルセデスSクラスにマニュアルトランスミッション!?このW126シリーズのクラシックなSクラスは、なんとATではなくMTだ。

180馬力のベンツの走行距離26万km

そのため、エンジン性能、車の状態、手入れ歴などを詳しく見ておくとよいだろう。このクルマは、クラシックカー愛好家を誘い、クラスアップさせることができるだろうか?まず走行距離だが、180馬力の直列6気筒は26万km弱だが、エンジンが長持ちするという評判からすればまだまだ問題ないはずで、むしろ珍しいマニュアルギアボックス付きである。この5速マニュアルギアボックスのおかげで、一般的なオートマチック車よりも、燃費をコントロールしやすいはずだ。広告には新品のクラッチとあるが、部品がすでに装着されているのか、付属しているだけなのかは不明である。売主によれば、美しい塗装は確かに写真に反映されているとのこと。

300SEの長いボンネットの下にある直列6気筒は180馬力を発揮し、気持ちいいほど頑丈とされている。

割とクリアな装備だが、本革シート

最初のオーナーは、本革シート(シートヒーター付)、リアヘッドレスト、カラーグレージング。さらにアルミホイール、バールウッド、脱着式トレーラーヒッチをオプション装備した。しかし、ビルトインエアコンは現在故障中であり、購入希望者はその点を考慮する必要がある。さらに運転席の右頬にひび割れがあり、座面には痛みもある。

しかし、その一方で錆びやすいジャッキポイントやリヤウインドウフレームにも不具合はないそうで、セールスマンにすぐに確認することができるようになっている。写真ではほとんど見えないが、右後方にかすり傷があることを明記していることが、出品者の誠意を示している。また、広告によると、バンパーのメッキにひびが入っているとのことで、こちらもよく見ておきたい。

広告の写真では、一見このW126は美しく整備されているように見える。本当にそうなのだろうか? 検査で明らかにする必要がある。

売主への必要な質問

コレクターにとっては、この「Sクラス」は少し走行距離が長すぎるかもしれないが、ガレージがあり、メンテナンスやちょっとした修理のための予算が残っている愛好家にとっては、日常的に使えるクラシックカーかもしれない。あるいは、3台目のクラシックカーとして?

最後に、売り手が価格に柔軟性があるかどうかという問題が残る。広告の中で彼は定価を語っているが、他の人気のある取引プラットフォームでは、この車両を100ユーロ(約1万4千円)安く宣伝している。だから、少なくとも、もう少しは値段交渉の余地があるはずだ(笑)。

【ABJのコメント】
メルセデス・ベンツの黄金期とは・・・。「W126」と「W124」と「W201」、そしてそこに「R129」と「W463」がラインアップされていた頃、と答えておけば、まあよほどのへそ曲がりのメルセデス・ベンツファンにでも遭遇しない限り、間違いには決してあたらない解答であろう。そんな中でも今回の「W126」の「300SE」は、なかなか通好みの一台で、同じ「Sクラス」の中でも「560」や「500」を選ぶよりも、ちょっと「わかっている感」の高い6気筒モデルなのではないだろうか。

そんな直列6気筒「メルセデス・ベンツSクラス」の中でも、ちょっと異端なのが今回の一台で、なによりもマニュアルミッションであるということが珍しい。とはいっても、ドイツ本国では、少なくともこの時代までは、「Sクラス メルセデス」といえどもマニュアルミッションを操作して乗ることがあったという証拠でもあるが、おそらくこの後の「W140」では、オートマチックトランスミッションのみになっているはずであるし、今やマニュアルミッションの「Sクラス メルセデス・ベンツ」など絶滅している。

「Sクラス」をマニュアルミッションで乗ることにどれだけの楽しさや操る喜びがあるのかは、正直なんとも理解しがたい。イベントなどに乗っていけば、これはなんとも珍しいね、と言われるかもしれないが、普段の使用で(この当時のメルセデス・ベンツのマニュアルミッションの操作フィーリングはよいとは聞いた記憶がない)、乗るのはやややせ我慢が過ぎるのではないだろうか。

内装を見ると、エアバックがついていたり、ウッドパネルも通常のゼブラノではなくちょっと高級なウッドが装備されているなど、それなりに充実している代わりに、エアコンがオートエアコンではなくマニュアルエアコンであったりするのもマイナーな仕様に思われる。いろいろな意味でマイナーな「W126」の「300SE」、そういう変わり種が欲しい方にはなかなかではあるが、価格と年式を考えれば相応の維持費は必須なので、ぜひ心して対峙されたい。(KO)

Text: Matthias Brügge
加筆: 大林晃平
Photo: Ebay.de/dorianhunter1