【検証】V6と電動モーターを搭載したフェラーリ296GTB 果たして、本物のフェラーリフィーリングはあるのか?

376

V6と電動モーターに頼るフェラーリ296GTBには、本物のフェラーリフィーリングはあるのか?我々は試してみた。

そんなことが可能なのだろうか?6気筒のフェラーリ?しかも充電プラグ付き?それはいったいどうなのだろう!?「296GTB」のインテリアは、典型的なフェラーリだ。すべてが運転席側にまとめられ、そのほとんどがステアリングホイールで操作でき、さらにディスプレイやエアコンシステムも、デジタル化されてはいるものの、「VWゴルフⅧ」よりも操作しやすくなっている。

昔を懐かしむ

センターコンソールのギアセレクターボタンは、小さいながらも立派なハイライトだ。クロームメッキのパーツは、フェラーリの初期モデルのオープンシフトゲートを強く連想させる。

興奮の二重奏:3リッターV6ツインターボは663馬力を発揮し、電動モーターはさらに167馬力を追加する。

みなぎるパワー

完全にゼロから開発された3リッターV6ツインターボのパワーは、V12の半分のシリンダーにもかかわらず、単体で663馬力を発揮する。必要に応じて、エンジンとギアボックスの間のリアに配置された電動モーターがさらに167馬力を追加する。最大25kmの純粋な電動走行が可能となっている。

正確で繊細: 296GTBの電動ステアリングは、車両と路面の状態を確実にドライバーに伝えてくれる。

ステアリングにようやくフィーリングが

さあ、行こう!走り出して数分後、この車がフェラーリに間違いないということが明らかになる。V6というのは理論だけで、「296GTB」は以前のフェラーリと同じように驚異的に加速し、音楽を奏でる。新しい電動ステアリングは、「488」やその他のモデルのそれよりもずっと良いフィーリングだ。アスファルトの上で何が起こっているのか、ようやく実感できるようになった。

【車両データ】

モデル フェラーリ296GTB
エンジン V6、ツインターボ、センターリア縦置き+電動モーター
排気量 2992cc
システム最高出力 610kW(830PS)@8000rpm
最大トルク 740Nm@6250rpm
駆動方式 後輪駆動、8速ダブルクラッチ
全長/全幅/全高 4065/1695/1515mm
乾燥重量 1,470kg
0-100km/h加速 2.9秒
0-200km/h加速 7.3秒
最高速度 330km/h
テスト時平均燃費 13.5km/ℓ
価格 266,000ユーロ(約3,164万円)より

アンダーステアはなく、絶妙なオーバーステア。「296GTB」は完璧なバランスでコーナーを駆け抜け、地獄のように速く、しかもコントロールしやすいのだ。これはフェラーリでなければ不可能な領域のできごとだ。

ドライビングレポート: フェラーリ296GTB

そんなことが可能なのだろうか?6気筒のフェラーリ?しかも充電プラグ付き?そして、そのシステムはどのように、そしてフェラーリらしく機能するのか?「296GTB」での初試乗とそのレポート。
「296GTB」のインテリアは、典型的なフェラーリだ。すべてが運転席側にまとめられ、そのほとんどがステアリングホイールで操作でき、さらにディスプレイやエアコンシステムも、デジタル化されてはいるものの、「VWゴルフⅧ」よりも操作しやすくなっている。
センターコンソールのギアセレクターボタンは、小さいながらも立派なハイライトだ。クロームメッキのパーツは、フェラーリの初期モデルのオープンシフトゲートを強く連想させる。
完全に新開発された3リッターV6ツインターボは、663馬力を発揮する。必要に応じて、エンジンとギアボックスの間に配置された電動モーターがさらに167馬力を追加し、最大25kmの純電動走行が可能となっている。
スタート、そして数分後に、それは明らかになる。V6というのは理論だけで、「296GTB」は、以前のフェラーリと同様に驚異的に加速し、素晴らしい音を奏でる。
新しい電動ステアリングは、488やその他のモデルのそれよりもずっと良いフィーリングだ。アスファルトの上で何が起こっているのか、ようやく実感できるようになった。
アンダーステアはなく、絶妙なオーバーステア。「296GTB」は完璧なバランスでコーナーを駆け抜け、地獄のように速く、しかもコントロールがしやすい。これはフェラーリでなければ不可能なことだ。

結論:
V6は、狂気のサラウンドを実現した壮大な作品だ。さらに、究極のシャシー、そしてエコのためのE-modeさえ備わっている。この車はフェラーリに間違いない、そんなスーパーカーだ。
AUTO BILDテストスコア: 2(スコアは1が最高)

【ABJのコメント】
本当に完全カーボンニュートラルの世の中が予定通りにやってくるのかどうかは別として、フェラーリもランボルギーニも、「今のままではいられない」という状況に直面していることは間違いなく、今回の「296GTB」も、そういう「SDGs」(なんだそりゃ)に配慮してますよ、というアピールも多分に含まれたV6エンジンにハイブリッドシステムを組み合わせた21世紀のフェラーリである。

もちろんハイブリッドシステムとはいっても、エコロジカルな方向に振り切ったシステムであるわけもなく、どちらかといえばV6エンジンを167馬力ものパワーで、強力にサポートするためのモーターである。一応25kmはバッテリーで走行できますよとは言ってはいるものの、そちらの性能よりも、どれだけV6になっても、V8に近い走行ができるかのほうに乗る人の興味は集中しているはずである。とはいっても、市街地などではしずしずとスマートに走行できるのだから、この「25km走行できます」モードも捨てたものではないと個人的には思う。

そして本文中にも記されている通り、フェラーリといえばやっぱり「音」が重要ということなのだろう。たまにみかける「街中にもかかわらず不必要にエンジンをブリッピングさせて酔いしれる方々」を見ると、なんとも複雑な思いにもなるのだが、フェラーリの魅力のひとつがエンジンサウンドであるということを否定する気はない。そういう意味でも、周囲の迷惑にならない範囲で、今までのように心地よく魅力的な音を乗る人に届けるフェラーリ、そんな自動車であるならば大賛成である。(KO)

Text: Guido Naumann
加筆: 大林晃平
Photo: Ferrari S.p.A.