【ベンツ対BMW】新型2シリーズ対メルセデスBクラス一騎打ち 車両データから性能データまで徹底比較 果たして勝者は?

674

BMW 223i xDrive アクティブツアラー対メルセデスB 250 4MATIC。新型BMW2シリーズ アクティブツアラーは、デビューから3年経ったメルセデスBクラスに対して楽勝なのか?

「2シリーズ グランツアラー」は、BMWブランドのダイナミックなイメージと相反するため、後継車種がないまま廃止された。しかし、BMWはこのコンパクトバンセグメントをメルセデスに譲り渡すつもりはなく、今回、より短く、より魅力的な「アクティブツアラー」の後継モデルを発表した。

今後新型「2シリーズ」はライバルの「メルセデスBクラス」と互角に渡り合っていかなければならない。縮小の一途をたどるセグメントにおいて、メルセデスは最も成功した主役の一人であり、そこでは確立されたトップドッグとして戦っているのだ。しかし、「Bクラス」も今やSUV人気に押されて苦戦を強いられている。これから先の未来は?まだ不確定だ。

調整式サスペンションを装備したBクラスは、Mサスペンション(調整式ではない)を装備した堅固な2シリーズよりも滑らかに反応する。どちらもオプションの18インチのホイールを装着している。

この2台が好きな理由はすぐに見つかる。技術的に共通する「X1」や「GLA」よりも数センチ低い位置に座るが、乗り降りに文句を言う人はいないだろう。フロント、リアともに、ドライバーの頭を引き寄せる必要がなく、かなりリラックスしてエントリーすることができる。しかし、ベンツはリアにBMWよりも、もう少しスペースがある。

Bクラスがボディワークのバトルを制する

それに対し、「アクティブツアラー」は、非常に快適で柔軟なリアシートで対抗している。さらに300ユーロ(約42,000円)の追加料金で、後部座席がスライド(60:40)するだけでなく、3つの背もたれを別々に調整することができ、長時間の移動に最適だ。しかし、「Bクラス」は牽引力、ラゲッジルームの容積、視界の良さなどで小さな優位性を持ち、ボディ編を制した。

Bクラスはトランクが大きくなり、積載量が若干増え、牽引力が300kg向上している。

操作面では、省略されたi-Driveに対する再度の反発を避けることはできない。常に触れていること、クライメートコントロールユニットの省略、フロントガラスを追加したヘッドアップディスプレイなどは、「Bクラス」と比較すると明らかにマイナスポイントであり、それに応じてポイント差も大きくなっている。BMWの若々しいフレッシュさが十分に光っていないといえよう。

とはいえ、BMWの搭載するボイスコントロールはより充実しているようで、助手席から音声でリアウィンドウも閉められるようになっている。「Bクラス」は(まだ)これができないものの、それ以外はメルセデス・ベンツの音声コントローラーも常に理解し、ちょうどいい感じだ。しかし地下駐車場の入り口では、何度も近づいて、窓を自動で開けるかどうか聞いてくるなど、「アクティブツアラー」にはさらに随所に気の利いたアイディアが盛り込まれている。

【車両データ】

モデル BMW 223i xDriveアクティブツアラー メルセデスB 250 4MATIC
エンジン 4気筒ターボ、フロント横置き 4気筒ターボ、フロント横置き
排気量 1998cc 1991cc
最高出力 218PS@5000rpm 224PS@5500rpm
最大トルク 360Nm@1500rpm 350Nm@1800rpm
駆動方式 全輪駆動、7速DSG 全輪駆動、7速DSG
全長/全幅/全高 4386/2102/1576mm 4419/2020/1562mm
ホイールベース 2670mm 2729mm
ラゲッジルーム容量 415~1405リットル 455~1540リットル
最高速度 238km/h 250km/h
平均燃費 14.9km/ℓ 14.0km/ℓ
基本価格 44,500ユーロ(約623万円) 43,239ユーロ(約605万円)
テスト車価格 52,650ユーロ(約737万円) 55,746ユーロ(約780万円)

B 250と223iは勢いよく走り出す

自動駐車の際、BMWはメルセデスよりも正確に駐車スペースを認識した上で、あまり簡単ではないスペース(サイドのピラー)の真ん中に非常に車を停車させ、「Bクラス」は自動駐車後の複雑ではない駐車場では隣の車の運転席のドアを塞いでしまう。したがって、メルセデス・ベンツの自動駐車システムはドライバーが自分でやり直さなければならない。

BMW 223iでは、座高が1.5cm高くなっていて(60cm)、走行中の車内の静粛性を高めている。

これは、一般的に両方の楽しみを兼ね備えている。パワフルなエンジン(ハイトラクション全輪駆動を含む)により、「B 250」と「223i」は、パワフルで、オープンロードでは驚くべき最高速度に達する。どちらも自信に満ち溢れているように見えるが、決して無理をしているわけではない。

ダンピングの効いたBMWの駆動系とサスペンションは硬質で、滑らかな走りが光る。「Bクラス」はソフトだが、ただでさえうるさい2リッターターボは少し喉越しが悪い。ちなみに、160km/hからは、よりパワフルで軽量なメルセデスの方が、トップスピードへの執念を感じさせる。

【性能データ】

モデル BMW 223i xDriveアクティブツアラー メルセデスB 250 4MATIC
0-50km/h加速 2.5秒 2.5秒
0-100km/h加速 6.8秒 6.6秒
0-130km/h加速 11.0秒 10.4秒
0-160km/h加速 17.2秒 15.8秒
0-200km/h加速 32.0秒 27.6秒
60-100km/h加速 3.8秒 3.5秒
80-120km/h加速 4.7秒 4.5秒
乾燥重量 1671kg 1593kg
重量配分(前:後) 58:42% 60:40%
回転半径 11.4m 11.1m
シート高 600mm 585mm
制動距離 (100km/h)時より 34.3m 34.9m
テスト時平均燃費 13.3km/ℓ 12.9km/ℓ

マイルドハイブリッドシステムのおかげで、BMWの方が少し経済的だ。しかし、19馬力の電動モーターを変速機に搭載しているだけのため、格別に経済的というわけではない。性能を考えれば、1リットル当たり12.6km以上というテスト時の燃料消費量は、どちらもまだ許容範囲内だ。

Bクラスでより快適に

また、BMWのダブルクラッチは、発進時や方向転換時に、7速ギアボックスがやや眠くなり、1、2回の変速ミスを許容する程度で、まあまあの出来であった。その上、スロットルを離した時の復調の強さが常に変化するのもイライラさせられる。エンジンを切った状態で航行するシステム? そんなのはありえない。

また、ハイブリッド化されていないメルセデスも、次回のモデルチェンジまでは同様だ。しかし、そのデュアルクラッチはより巧みに変速し、例えばトランスミッションにとって困難な上り坂での発進時に顕著に現れる。また、「Bクラス」のソフトシャーシは、より快適性を高めている。

200馬力以上、全輪駆動など、パワーとトラクションを誇る今回の2台は、自信に満ちているように見える。

そして、マンホールの蓋の上を、Mシャシーの張り詰めたBMWよりはるかにリラックスして滑っていく。しかし、車高が低く、下回りの破損が心配されるため注意が必要だ。

コストパフォーマンスなども、接近しているからこそ、エキサイティングなレースができるのだ。ベース価格では、まだBMWの方が高いのだが、オプション装備を整えると大きく流れが変わる。BMWが今回はライバルを置き去りにした。そしてメルセデスは次回のフェイスリフトでは、かなりの力を注ぐことだろう。

1位 BMW 223i:539点
BMWは、低コスト化により特性ランキングでの僅差のリードを広げ、余裕の勝利となった。

2位 メルセデスB 250:527点
古くても、決して著しく負けてはいない。特にハンドリングでは、Bクラスのほうがより説得力のあるパフォーマンスを発揮する。

結論:
両車とも、優れた仕上がり、十分なスペース、良好な快適性を印象付けている。メルセデスは地上高が低く、BMWは操作が複雑なこともあり、日常的な運転ではメルセデスにやや劣る。しかし、最終的には、より現代的で、より効率的で、より安価な車として、BMWがより我々を納得させる結果となった。

【ABJのコメント】
愛すべきモータージャーナリストのまま天国に旅立ってしまった、川上 完さんの言葉が今でも忘れられない。「メルセデス・ベンツBクラスっていうネーミングはねぇだろうよ、ビークラスっていう」。あらゆる自動車を愛し続けた川上さんの言葉には「せっかく実用の車としてよい出来なのに、「Bクラス」っていう「Aクラス」よりも劣っているかのようなネーミングはないだろうに」という意味が込められていたわけだが、確かに「B級品」のようにもとられかねない「Bクラス」っていう名前はないよなぁ、とその隣で発言を聞いていた僕も思ったものである。

「メルセデスBクラス」は地味で朴訥なスタイリングではあるが、「A」よりも実用性が高く、コンパクトなメルセデス・ベンツとして使い倒すのであれば「Aクラス」よりも適任の一台である。でも売れないのは、主にそのスタイリングもあるが、ひょっとするとこのネーミングもいけないのではないか。それに対し、BMWは「223i」のうしろにスマートな響きの「アクティブツアラー」をいうペットネームをつけ、スタイルも洗練されたものとなっている。写真で見ても、明らかに格好良く(個人比)見えるのはBMWのほうで、「メルセデスBクラス」は改良されたとはいっても、まだまだもっさりと地味な感じである。

そんなイメージ的なことを差し引いても、今回は性能やコストパフォーマンスの面でBMWが勝利したが、勝利の理由には「BMWのほうが発表された年月日が新しい」という部分もあるだろう。「メルセデスBクラス」次期モデルこそ、実用性を保ちながらもう少しスタイリッシュになるのだろうか・・・と思ってはみたものの、メルセデス・ベンツの発表によれば「Aクラス」と「Bクラス」はおそらく開発中止らしい。そう考えると地味な印象のまま消え去っていくと思われる「Bクラス」、ちょっとかわいそうにも感じてしまうのは依怙贔屓だろうか。

Dennis Heinemann and Stefan Novitski
加筆: 大林晃平
Photo: autobild.de