【初テスト】フェイスリフトされて新鮮になった新型トヨタ カローラは足回りのファインチューニングでよくできたクルマになった

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どこもかしこもちょっと新鮮: トヨタ、カローラがマイナーチェンジされた。トヨタは新モデルイヤーで、カローラの外装と内装をモダンにした。我々は日本車のベストセラーをテストした。

世界的なベストセラーにも注目は必要だ。そこでトヨタは、カローラ(1966年以来、世界で4,750万台販売)を、全面的にモデルチェンジさせることにした。フロントには、新しいライトグラフィックスを採用したLEDヘッドライト、シャープになったラジエーターグリルなど、外装には多くの工夫が凝らされている。写真は一部偽装のついたもの。

リアでは、リアディフューザーが目を引く。たとえトヨタがテスト車両を軽いカモフラージュフィルムで飾っていたとしても、だ。また、新しい塗装色も3色ある。ジュニパーブルー(写真)、ミッドナイトティールグリーン、そして定番のメタリックグレーの3種類だ。ノーマル「カローラ」のデザインがスポーティなGRバージョンをベースにしただけでなく、パワートレインも4気筒ハイブリッド2種が大きくグレードアップされ改善された。

パワーアップ:1.8リッターハイブリッドは122馬力から140馬力にパワーアップ。これにより、カローラの0から100km/hへの到達時間は9.2秒となった。

カローラの両ハイブリッドがパワーアップ

2リッターのフルハイブリッドは184馬力から196馬力に、小型の1.8リッターは122馬力から140馬力に、それぞれ若干のパワーアップが図られている。これにより、0から時速100kmまでを先代モデルよりも1.7秒速い9.2秒で駆け抜け、機敏さも明らかに向上している。平均燃費は1リットル当たり22.2kmとされているが、テスト終了時のデジタル燃費表示は17.5kmを示していた。

よくできた車:カローラは、正確なステアリングと、あまり滑らかでない道にも対応できるシャシーが魅力的だといえよう。

足回りのチューニングが行き届いている

「カローラ」のステアリングとサスペンションはきれいに機能し、シャシーはでこぼこの石畳のセクションさえもマスターすることができる。ハイブリッド車には、必ず無段変速機(CVT)が組み合わされる。良い点としては、エンジンの減衰力が高く、パワー要求が高いときでもエンジン回転を上げてイライラすることがあまりないことだ。

【車両データ】

モデル トヨタ カローラ1.8ハイブリッド ツーリングスポーツ
エンジン 4気筒(98PS)
排気量 1798cc
システム最高出力 140PS
最大トルク 142Nm@3600rpm+185Nm
駆動方式 前輪駆動、無段変速機
全長/全幅/全高 4650/1790/1460mm
0-100km/h加速 9.2秒
最高速度 180km/h
平均燃費 22.2km/ℓ
CO2排出量 102g/km
価格 28,750ユーロ(約402万円)

室内、主にインスツルメンツパネルには、ところどころに硬質なプラスチックが感じられるものの、それが気にならないほどきれいに仕上がっている。高解像度で簡単操作の10.5インチインフォテイメントとフルデジタルメーター(12.3インチ)を新たに採用している。今回のアップデートで、「カローラ」は文字通り新しいモデルイヤーに対応したことになる。

ドライブレポート: トヨタカローラ(2023)

トヨタは2023年のモデルチェンジに向けて、「カローラ」をビジュアル的にも技術的にも近代化した。我々は、日本車のベストセラーのエステートモデルをテストした。
外装では、いくつかの変更があった。フロントでは、新しいライトグラフィックスを持つLEDヘッドライトと、シャープになったラジエーターグリルが採用されている。
リアでは、バンパー下のディフューザーが目を引く(今回のテスト車両には軽いカモフラージュフィルムで飾っているが)。また、新しい塗装色も3色ある。ジュニパーブルー(写真)、ミッドナイトティールグリーン、そして定番のメタリックグレー。
パワートレインも4気筒のハイブリッド2種類となり、よりダイナミックになった。2リッターのフルハイブリッドは184馬力から196馬力に、1.8リッターの小型モデル(写真)は122馬力から140馬力にパワーアップしている。
これにより0から100km/hを1.7秒速い9.2秒で駆け抜け、機敏さも明らかに向上している。
1リットルあたり22.2kmの燃料消費とされているが、試乗終了時には17.5kmを示していた。
カローラのステアリングはきれいに機能し、シャシーはでこぼこの石畳のセクションさえもマスターする。
ハイブリッド車には、必ず無段変速機(CVT)が組み合わされる。
ポジティブ: エンジンは適切に減衰され、パワーが必要なときに苦し紛れに鳴くようなことはない。
中は?ところどころに硬質なプラスチックの感触が残っているものの、それが気にならないほどきちんと仕上げられている。
高解像度で簡単操作の10.5インチインフォテイメントやフルデジタルメーター(12.3インチ)などを新たに採用している。

結論:
この新型の「トヨタ カローラ」は2022年秋から注文を受け付ける予定だが、トヨタはまだ価格を明らかにしていない。おそらく29,000ユーロ(約406万円)前後にとどまるだろう。
AUTO BILDテストスコア: 2

【ABJのコメント】
マイナーチェンジされた「カローラ フィールダー」、とはいっても正直どこがマイナーチェンジされたのか「カローラ エンスージャスト」ではないため内装・外装とも明確には判別できないのだが、おそらくマイナーチェンジの主眼点は「見える」部分ではなく、もっと内側の見えない部分なのではないだろうかと推測される。

おそらくハイブリッドシステムは日に日に改良され、その効率を上げていっているものと思われるが、そういう見えない部分での開発も怠らないところがトヨタのトヨタたるゆえんなのではないだろうか。

そしてそういったハイブリッドモデルの一方で、「カローラ」には話題になっているGRのようなモデルも用意されるし、「カローラ クロス(こういう派生車種もカローラとひとまとめにすることが正しいかどうかは別として)」も、水素でレースに出ている「カローラ」もいる。全方位的に「カローラ」を進化させていく、そんな方策もこれまたトヨタらしいし、その発展形が今回発表された「クラウン」に結び付くような気がしてならない。(KO)

Text: Jan-Menno Gebhardt
加筆: 大林晃平
Photo: Toyota