【このクルマなんぼ?】32年落ち27万4千kmのVWゴルフⅡ GTIのこの価格は安い? 適正? それとも高い? 賛否両論

1506

VW ゴルフ2 GTIをオリジナルコンディションで安く購入できるかもしれない。現在、eBayでは、VWゴルフ2 GTIがオリジナルの状態で提供されている。その走行距離274,000kmだが、錆びはないそうだ。気になるその価格とは?

1984年当時、VWのベーシックモデル「ゴルフ2 GTI」の価格は24,000ドイツマルク(約176万円)弱だった。また、「ゴルフ1」は「GTI」だけでなく、ほかのモデルでも今やコレクターズアイテムとして人気を博しているが、「ゴルフ2」は、運が良ければまだ手頃な価格で手に入れることができる。その一例が、このオリジナルコンディションの黒い個体だ。しかし、「このGTIはドイツでは販売されていない!」というキャッチフレーズが付いている。

今回出品されている3ドアの「VWゴルフ2 GTI」は、1990年4月に初登録され、この32年間で274,000kmの走行距離を記録しているモデルだ。とはいえ、売り手によれば、1.8リッターの4気筒エンジンはスムーズに動き、フルパワーを発揮するそうだ。注意すべきは、これは112馬力(触媒付107馬力)のあまり好ましくない8V(バルブ)バージョンであることだ。1986年から、VWは「GTI」に139馬力(触媒付129馬力)の16Vも用意した。

残念ながら、広告にはGTIの整備履歴の情報はない。これは直接聞いてみる必要がある。

また、この「GTI」はドイツではなく、スペインで販売されている。スペインやイタリア、南仏のクルマは、気候が穏やかなため、サビが少ない、あるいはまったく発生しないことが多い。この「GTI」は、ウィンドスクリーンのフレーム、ホイールアーチ、フューエルフィラーネック、テールゲート、ライセンスプレートのくぼみなど、重要な部分はすべて錆がないと、現オーナーは言っている。

ゴルフGTIに錆びはないそうだ

写真で見る限り、32年前の「GTI」はよく手入れされている印象を受けるが、最終的には、ぜひともスペインのマラージュの現地でゴルフの実物を見てみたいというのが、関係者の願いである。しかし、「ゴルフ」がほぼオリジナルのまま、手つかずの状態で残っているのは嬉しいことだ。これは、ドイツ国内の第2世代「ゴルフGTI」にはほとんど当てはまらない。

コックピットは274,000kmの走行でもまだまだ元気そうだ。しかしそれでもシートカバーの下のシートがどうなっているのかは要チェックだ。

内装もまずまずの状態のようだ。ダッシュボードにひび割れはなく、ヘッドライナーにもたるみはない。フロントシートとリアシートには、経年変化したシートカバーが装着されている。シートカバーの下の生地がどのような状態かは、ちゃんと調べる必要がある。ラジオもオリジナルではないが、これらは些少な点ではある。

イマイチ: 広告によると、クラッチの交換が必要で、ゴルフの歴史(前オーナー、整備記録、無事故)については、それ以上語られていない。購入を希望する人は、ぜひそれらの点を確認してみるべきだ。

ゴルフは5,999ユーロ(約84万円)と言われている

一方、価格は非常に魅力的で、「ゴルフ2 GTI」は5,999ユーロ(約84万円)と言われている。それに加えて(買い手が希望すれば)、ドイツまでの保険付き輸送のための約790ユーロ(約11万円)の追加料金が発生する。車検と新しいクラッチを含め、大きな修理が必要なければ、トータルで7,000~7,500ユーロ(約98~105万円)でドイツに輸送、登録され、すぐに運転できるようになる。しかし、インターネットで海外の中古車を購入することは少なからずリスクがあるため、興味のある人は現場でチェックして、納得した上で購入することが理想だ。

しかし、そういった条件が、すべてが適合するのであれば、中身の良いスポーティなデイリードライバーを適正な価格で手に入れることができる。ドイツ国内の中古車市場では、「ゴルフ2 GTI」が5,000ユーロ(約70万円)前後で数台販売されているが、どちらかというと部品取り車やプロジェクトカーの話だ。錆びていない「VWゴルフ2 GTI」は、オリジナルの状態で、ドイツでは、現在1万ユーロ前後(約140万円)で販売されている。クラシックデータによれば、現在、「ゴルフ2 GTI 8V」のコンディション2の価格は、14,000ユーロ(約196万円)と表示されている。

【ABJのコメント】
「フォルクスワーゲン ゴルフ」といえば。やっぱり「1」か「2」でしょう、と、つい、おじさん(とおじいさん)は思うわけだが、そんな「フォルクスワーゲン ゴルフ」の「1」と「2」は、すでに立派なクラシックカーになっていたのであった。もちろんジウジアーロの傑作品たる「ゴルフ1」の存在感はほかに代えがたいものがあるわけだが、メカニズムの熟成度や完成度、などに関してはやはり「2」ではないか、と個人的には思っている。特に私にとって、「2」には様々な思い出のつまった青春アイテム的な部分があり(1は世代的にちょっとだけ当てはまらない)、そういう意味でも、「ゴルフ」といえばこの「2」、という想いは強い。

そんななかでも、特に「GTI」は特別な中の特別で、当時はどうやっても手の届かない高根の花のあこがれの車だった。そんな「GTI」が今回はなかなか格安価格で販売中なのだが・・・。距離はかなりの過走行で、16Vではなく8Vで、変なホイール履いてて、しかもスペインにある・・・。こりゃハードル、ちと高いかなと思う。まあこういう車を格安で購入し、これからの老後をコツコツ直しながら楽しむ、というのは大いにありだし、そういう毎日はきっと楽しいし、車を通して友人も増えるだろう。そういう意味ではなかなかいい物件ではあるけれど、もうひとつ、あくまでも個人的にだが、4ドアだったらもっとよかったのになぁ、と重箱の隅を楊枝でほじくり返しながら、今回は見送ろうと思う。(KO)

Text: Jan Götze
加筆: 大林晃平
Photo: eBay/bjj-2018