【ニューモデル情報】ウラカンのスペシャルモデル ランボルギーニ ウラカン テクニカ登場 全ての情報!
2022年4月20日
ランボルギーニ ウラカン テクニカは、STOとEVOのハーフだ。ウラカン テクニカは、フェイスリフトでも限定モデルでもない。我々は、ランボルギーニがスーパースポーツカーで何をするつもりなのかを解説!
EVOとSTOの間
新型「ランボルギーニ ウラカン テクニカ」を簡単にまとめると、そのようになる。しかし、それでは真実の半分どころか、10分の1にもならない。
「テクニカ」はクーペのみ、後輪駆動のみで、その点では一貫して残忍な「ウラカンSTO」に似ている。「ウラカンEVO」の日常的な使い勝手を参考にし、総合的に見直したボディワークが両者を際立たせているはずだ。
しかし、イタリア人は出力には変更を加えず、640馬力の自然吸気V10を搭載したままである。
ウラカン テクニカ ウィズ ダッシュ オブ シアン
「テクニカ」は、これまでの「ウラカン」とは明らかに異なるビジュアルで、2度目のフェイスリフトかと見紛うばかりだ。フロントでは、ヘッドライトの下にあるY字型のデザインエレメントがすぐに目に飛び込んでくる。すでに、63台限定の「シアン」や、未来的な「テルツォ ミレニーノ」のコンセプトモデルでは、イルミネーションでその姿を見ることができる。
ギザギザのフロントマスクによる新鮮な表情に加え、ライトをワイドに見せる効果も備わっている。そして、ボンネットはより立体的なデザインになり、どこか「カウンタック」を彷彿とさせるようなデザインになっている。
しかし、最も大きな変更点は、リアサイドパネルに見られる。アッパールーフラインと特徴的なドアのくびれは、「EVO」に比べて後方へ大きく伸び、パッセンジャーセル全体が長く見えるようになっている。
リアでは、従来のリアウインドウからほぼ水平にV10を覆うようになった新しい軽量カーボンファイバー製カバーがすぐに目につく。
後方の視界は、少なくとも固定式ウィングを越えて見える範囲では、垂直に配置された小さなリアウインドウによって確保されている。ウィングは「STO」ほど、武骨ではなく、再設計されたリアエンドとより調和している。
「STO」の台形のテーマはテクニカでも一貫して継承されているが、10気筒エンジン周辺のリアセンターセクションはすべて黒で統一されている。
この技術的な芸術作品の真ん中には、いつものように太い2本のテールパイプが大気中に突き出ている。そして、新型には、通常の丸い形ではなく、六角形のテールパイプが採用されている。
新型ウラカン テクニカのインテリアには、ほとんど新しいものはない
ウラカンのドライバーは、インテリアにすぐに馴染むことができる。インテリアは「STO」に比べ純度は低いものの、「テクニカ」はカーボンのドアシェルとループをオープナーとして採用している。加えて、ディスプレイのグラフィックが乱れるため、色味が少なくなっている。
最高出力640馬力の5.2リッター自然吸気V10は健在だ
今のところエンジンサウンドを試聴することはできないのだが、今までとは印象の違う音になるはずだ。また、リアエプロンの外側が極端に内側に向かって細くなっており、リアビューから305mm幅のタイヤトレッドが大きく見えるのも印象的だ。
誤解を恐れずに言うならば、これは、70年代のイタリアのスーパーカーメーカーを強く思い起こさせる。初期の「カウンタック」、そして何よりも「デ・トマソ パンテーラ」が頭に浮かぶ。
640馬力の自然吸気V10に加え、軽量後輪駆動、全輪ステアリング、20インチセンターロックホイールに装着されたブリヂストン製ポテンザスポーツタイヤという全体コンセプトにより、最適なサーキット走行性能を実現している。
乾燥重量1,379kgの「ウラカン テクニカ」は、新しい空力コンセプトを備え、リアアクスルのダウンフォースを「EVO」比で35%も増加させ、ドラッグは20%も低減している。
この後輪駆動の「ウラカン」は、0から100km/hまでのスプリントタイムが3.2秒、200km/hまでは、わずか9.1秒で到達するという。最高速度は、325km/hとされている。
ランボルギーニはまだ価格を伝えていない
ランボルギーニは、「ウラカン テクニカ」のベース価格については、まだ何も言っていない。ちなみに、「ウラカンEVO」の新車価格は約22万ユーロ(約3,000万円)、「ウラカンSTO」は29万6800ユーロ(約4,000万円)だが、中古車市場では両モデルともかなり高い値段で取引されている。おそらく、「ウラカン テクニカ」は、特に制限がないため、2つのモデルの間の価格となるはずだ。
結論:
ランボルギーニは、「ウラカン テクニカ」でもうひとつの感嘆符を打つ。「EVO」や「STO」と異なるのは、ボディの根本的な変更だ。コンセプト的にはちょうどその中間に位置するが、感情的にはずっと先を行っている。
Text: Alexander Bernt
Photo: Lamborghini S.p.A.