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【Mの50年】BMWのスポーツモデルの象徴 Mモデルの50年を振り返る

2022年4月12日

BMW M、50周年おめでとう!この50年間、MはBMWのスポーツ性を象徴してきた、そんな50周年に乾杯!スポーティなBMWの子会社が50周年を迎えた。M社の歩みを振り返る。

スポーツサルーンと言うクラスを発明したのはMだった

「スリーストライプのスポーツブランド」と聞いて、ヘルツォーゲンアウラッハのアパレルメーカーを思い浮かべる人は、子供の頃、車のカルテットの前よりも、サッカーのピッチの上で過ごすことが多かったのではないだろうか。一方で、青、紫、赤は、「BMW M」を思い浮かべる人もいるだろう。社名と同じように地味だが、スポーツカーシーンで輝きを放つブランド。その慎ましさの中に秘めたスポーツ性を愛する自動車ファンも多い。BMWのダイナミックな子会社が今年50周年を迎えた。おめでとう。

BMW 3.0 CSLは、名前にMがつかないとはいえ、最初のMである。1972年、威風堂々としたE9クーペが市場に登場した。それがMシリーズの始まりと言える。

物語は3.0 CSLから始まる

“企業は人なり”。1972年、BMW取締役会のメンバーであったロバート A ルッツは、「スポーツをするならば、フィット感、熱意、より効率的」にと語った。BMWは1960年代の「ニュークラス」登場以来、この原則を守ってきたのである。ファクトリードライバーやプライベートドライバーは、ミュンヘン社のスポーティなイメージを育み、数え切れないほどの成功を収め、世界のレーストラックで活躍してきた。しかし、それは他のブランドも同じだった。そして、多くは一般道路&高速道路用のよく走る車を提供してきた。だが、本当のスポーツ性を求めるなら、チューニングをすることは必須であり、70年代はそれがほとんど習慣になっていたのだった。

色彩が鮮やかで、スピードは技術を意味し、スピードは進歩を意味する時代でもあった。そして、BMWはそんな市場を認識し、生産工場からスポーティさを提供し、モータースポーツのカリスマ性をブランド全体で、より効果的に活用したいと考えたのだった。独立した新しい子会社であるMブランドは、ダイナミックなドライビングカルチャーに一貫して対応し、単なる馬力の誇示に終わらない、適切で水準の高い仕事をする必要があった。

BMWはファクトリーチューニングのパイオニアである

そしてモータースポーツGmbHが誕生した。今、自動車メーカーのスポーツ部門は普通のものになっているが、1970年代、BMWはファクトリーチューンナップカーを断固として実現した文字通りこの分野のパイオニアだった。当時、アウディはまだ生き残りに必死で、メルセデス・ベンツは古い習慣を頑固に守り続けるメーカーだったのである(AMGというブランドがダイムラーの手に渡ったのは1994年のこと。それまではメルセデス・ベンツとは、AMGラインなど想像もできないような、あくまでもお堅い会社であったのである)。

M1は、BMWが1978年から460台を生産した277馬力のミッドエンジンスーパースポーツカーで、最初の公式Mモデルで、今のところ唯一の純粋なMである。

M1が唯一の自社開発製品であり続けた

モータースポーツ社(1993年にM社に改称)は当初、競技用エンジンや車両、ジュニアスポンサー、一般顧客向けのドライビングコース(「ドライバースクール」)を担当した。その後、ロードカーの開発も始まり、1978年に「M1」が誕生した。その後、「M5」、「M3」と続き、ついに2000年代に入ると、ほぼすべてのモデルシリーズにM仕様のトップモデルが作られるようになった。

80年代以降、多くのノーマルBMWオーナーもトランクリッドにカラフルなMを、まるで勲章のようにアクセサリーとしてもつけていた。Mシャシー、スポイラー、ステアリングホイールは、既製品の318iにさえもスポーツテイストを加えた。

常にエンジン設計が最優先

一方、純正のM車(登録書類に独自のキーナンバーを持つ)は、Mホール(1986年以来、ガルヒングのダイムラー通りにある!)で開発されたものである。そして、長い間、自分たちはどうあるべきかという頑なな態度とも言える一貫した意見を持っていた。そして、ホースパワーは、他社のように単に排気量を大きくしたり、過給したりするのではなく、高いエンジン構造、優れた素材、ハイレブコンセプト、シングルスロットルインジェクションなどの優れた技術で達成されたのだった。

排気量1リットルあたり100馬力を超える出力(ターボなし!)で、2000年代にはエンジンオリンパスの常連となった。後輪駆動が主流で、車重も軽く、「エミス」の愛称で親しまれたこのクルマたちは、常に他社よりもダイナミックな走りを見せてくれた。

現代のX5 Mコンペティションは、最高出力625馬力を発揮し、3.8秒で100km/hまで加速する。

M社もSUVの波に乗った

2009年には、「X5」と「X6」にM製SUVが追加され、ターボがトレンドとなり、BMWもそれに乗り、後輪のトルクが膨らむとステアリングホイールのアクロバットでしか制御できなくなり、全輪駆動がオプションで提供されるようになった。スポーツカーの純粋な理念は、M社でも国際的な顧客の要求に応えたのである。それでもBMWの子会社のアスレチックなイメージは残り続ける。

BMW M社の50年の歴史を振り返る

タンクいっぱいのスーパープラスを乗せて! スポーティなBMWの子会社が50周年を迎えた。M社の歩みを振り返る。BMW 3.0 CSLは、名前にMが付かないとはいえ、最初のMである。1972年、威厳ある「E9」クーペはモータースポーツ社の工場で、軽量化と最高出力206馬力の改良が施された。
M1は最初の正式な、そして今のところ唯一のピュアMであり、BMWは1978年から460台を生産した。
伝説のM1は277馬力のミッドエンジンを搭載したが、BMWはその後二度とスーパーカーを作らなくなった。
1985年、Mチームは「M1」エンジンを「5シリーズ(E28)」のノーズに移植し、スポーツサルーンというクラスを発明した。286馬力の初代「M5」、245km/hを実現!
1986年に「E30」サルーンをベースに登場した初代「M3」は、1990年までツーリングカーシーンを席巻した。
量産時の初代「M3」は、4気筒で最高出力238馬力を発揮していた。今日に至るまでアイコンであり続ける。
「Z3 M」は全長は4メートルと、「VW」ポロ並みに短い「Z3」が搭載する3.2リッター6気筒は90年代の「M3」並みにパワフルな321馬力を発揮する。
「Z3」にはロードスター(97年~)とエクストロバティックなクーペが用意されていた。Mとして初めて4本のテールパイプを備えている。
3代目M3(E46、2000年~)は、M史上最も売れたモデルである。3.2リッターで360馬力、軽くてパワフル! これはモニュメントとなった特別な「CSL」モデル。
唯一のV10、8400rpm、507馬力。Mはこのエンジンモニュメントを2005年から「M5(E60)」、「6シリーズ」に搭載していく予定だった。それはMの夢だった!?
2008年、「M1」のオマージュともいえるスーパースポーツカーの思考過程を示したが、BMWはコンセプトカーを作るにとどまり、代わりに3気筒ハイブリッド車の「i8」を選んだ。
「1シリーズM」は、2011年に市場に投入された。ターボがあるから好きという人もいれば、ターボがあるにもかかわらず好きという人もいるが、340馬力は確かに主張がある。自然吸気Mの時代は終わりを告げたのである。
2014年、ミッドサイズクラスのMに初めて名称が分かれた。「M3」サルーンと「F8X」シリーズの「M4クーペ/カブリオ」を合わせると、これまでで最も多く製造されたMシリーズとなる。
2022年末に「XM」が登場すると、「M1」に次ぐピュアなMモデルとなる。それがよりによって巨大なSUVとは・・・!? Mのファンにはショックなニュースである。
保守的なMのファンはこの車にショックを受けている。たとえハイブリッド750馬力でも慰めにはならない。

大林晃平: BMWにモータースポーツのMがついた自動車が「3.0CSL」から数えて50周年。まずはおめでとう、と言いたいし、できればこれからも純粋にスポーツなモデルにはぜひ残っていってほしい。

さて、そんなBMW Mの数多いモデルの中でも特に好きなクルマは・・・。個人的には「M1」と最初の「M535i」だろうか。「M1」は言うまでもなく最初で最後のスーパーカーであり、数奇な運命の下に生まれた一台である。本当にちょっとだけ「M1」に乗せていただいたことがあるが、今でもあの完成度の高さと、一切インチキ臭い部分のない高品質な素晴らしいスーパースポーツであるという雰囲気を、ひしひし醸し出している素晴らしいクルマであった。ジョルジョット ジウジアーロがデザインしたスタイルは今でも一切古びていないし、「M1」ほど、快適で、高性能ではない高価格ドイツ車が多数あることを知っている。そういう意味では「M1」は永遠に特別な存在ともいえよう。

一方「M535i」は1980年にデビューした「M5」の祖先ともいえるスーパースポーツ4ドアセダンだが、今のようにMスポーツも三桁M(例えばM340やM240)といった様々なMを名乗るラインナップが影も形もない時代、それはそれは特別で比類なき希少4ドアスポーツセダンだった。残念ながらMのエンジンを搭載した車ではなかったが、Mのモータースポーツの血統は十分以上にこめられており、個人的にはMのモデルの中でも特別な一台なのではないかという思いは当時から強い。そして5シリーズと見間違うほど地味な4ドアセダンという点も私にささった部分であった。

そんな古い刷り込みをされたせいか、今やMを名乗るクルマは多くあるが、本当のMは、Mに一桁の数字がつくモデルで、できれば「M3」か「M5」、あるいは「M6」に限る、というのが個人的な気持ちである。残念ながら、今までMのつく車を所有したことはないが、一生のうちにできれば少し(かなり)前の「M5」か「M3」を所有してみたい、という気持ちは心の中にいつもある。「少し(かなり)前のモデル」、と注釈をつけたのには理由があり、最新の「M5」やM3ではとても目も体も追いついていかないほどの超高性能自動車になってしまっているし、ちょっと古いMでないと、とても自分で購入できないほど今や高価格のスーパースポーツになってしまっているからである。

Text: Mario Pukšec
Photo: BMW AG / autobild.de