【エブリデイテスト】果たしてメルセデスの電動コンパクトSUVはどのくらい日常生活に適しているのか? メルセデスEQC日常テスト

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メルセデスEQCの日常走行テスト。バッテリーと性能はトップ、ペイロードはフロップ。メルセデスEQC 400。E-SUVで冬のモチーフを探す。AUTO BILDの社内カメラマンのオラフ イットリッヒにとって、EQCとの冬の季節はとても楽しい時間だった。日常テスト!?

人生は決していつも楽園というわけではない。それは誰もが知っていることであり、多くの人が多かれ少なかれ理解しているだろう。AUTO BILDのフォトグラファーである私にとっては、暗く寒い時期は常に気力が試されるため、モチベーションを上げるのに少し時間がかかり、苦労することがある。むろん、仕事のためであれば、私は十分にプロフェッショナルだ。しかし、個人的に写真を撮るのが楽しくて出かけるときは、大変なことも多い。

私のレジャーであり楽しみである撮影は、ほとんどの場合、屋外で行う。そして現在は、常に雨が降り、寒く、風が強い状態だ。しかし、素晴らしい写真を撮るためなら、そんなことは我慢する。そして、「メルセデスEQC」のような電気自動車が登場した今なら、なおさらリラックスできる。

私がいつも撮影現場ではNGだと拒絶していたことが、電気自動車では免除される。それはつまり、停止状態でエンジンをゴロゴロと回して室内を暖かくキープして、撮影の合間、合間に素早く車に飛び乗り、暖を取るということだ。「メルセデスEQC」は、そのすべてを密かに、静かに、黙々とこなしてくれる。

滑らかなノーズの裏側には、空気を供給する必要のない電動モーターがある。

だから、指先が冷えて痛くなったら、すぐに「EQC」に乗り込めばいい。「EQC」は道路脇であらかじめ車内を暖かくして待っていて、まるで昔からの友人のように私を迎えてくれるのだ。エンジン音や有害な排気ガスに悩まされることなく、静かで快適な温度で過ごすことができる。

そして何より、マッサージシートのスイッチを入れて背中をもみほぐせば、ちょっとした休憩もバッチリだ。私はリラックスして、光の戯れが風景を変えていくのを車から眺めている。そして、時には鹿も私のレンズの前に立ちはだかり、興味深そうに眺めている。それが私にとっての本当の贅沢だ。

最大437kmの航続距離を実現したメルセデスEQC 400

メルセデスは、ハイレグ電気自動車の航続距離を373kmから437kmとしている。しかしこの値は、日常的に使うには全く現実的ではなく、極めて規律正しい運転スタイルでなければ実現できないと思う。長距離の移動には綿密な計画が必要だが、週末程度の近距離ドライブは思いつきで行動することも可能だ。

EQCのインテリアは、大型のデジタルディスプレイが特徴的だが、意外と内燃機関のモデルにも近いものだ。

さらに、広々としたメルセデスを暖房器具として頻繁に使用しないことも条件だ。暖房を使うこと自体がバッテリーを消耗する。408馬力を発揮する「EQC 400」は足が速いが、あまりにスポーティな走りをすると、航続距離表示の数値があっという間に短くなってしまう。そして、そこにゼロが表示されたりすれば、震えが止まらなくなる。

メルセデスEQC 400 4MATICの日常走行テスト

通勤: バッテリーや電源は簡単に足りる。 5点満点中5点満点
ショッピング: 家庭用品も入るし、狭い駐車場も大丈夫。 5点満点中4点
積載量: 最大積載量は決してトップではない。 5点満点中2点
休日: 快適だが、適度な範囲で我慢が必要。 5点満点中3点
趣味: ほとんどのレジャーのクールなお供。 5点満点中4点
家庭生活: 4人家族には十分なスペースと性能。 5点満点中4点

• 私自身について: オラフ イットリッヒ(Olaf Itrich)、AUTO BILD所属カメラマン
• 居住地: ハンブルク市ミッテ区
• 交通の便: 地下鉄まで5分、高速道路まで3分
• 充電インフラ: 自宅から600m先の充電ステーション
• 使用用途: モバイルフォトスタジオや通勤、通学など
•好きなクルマ: ランドローバー ディフェンダー110(L663以前)
• 車で乗り付けると、近所の人は何て言うんだろう?
今、誇大宣伝の影響で、彼らの関心が高まり、「純電気?」と度々訊かれる。
• なぜ、この車を親友に薦めるのか?
パーティーの後、彼が私を家まで送ってくれても、誰にも何も聞こえないからだ。
• 何が心に残るのか?
「EQC」が風景の中でハミングしているような、実にさりげない様子。

テクニカルデータ&価格: メルセデスEQC 400 4MATIC
• 最高出力: 300kW(408PS)
• 電池容量: 80kWh
• 全長/全幅/全高: 4762/1884-2096/1624mm
• ラゲッジコンパートメント容量:500~1460リットル
• 0-100 km/h加速: 5.1秒
• 最高速度: 180km/h
• 消費電力: 21.5kWh/100km
• 価格: 66,069ユーロ(約858万円)より。ここから環境補助金助成金が差し引かれる。

AUTO BILDの新しい日常テスト
10万kmの耐久試験(最終的に全分解)は、何十年も前から行われている。これは従来通りだが、AUTO BILDは、今年から日常的なテストも導入した。このテストは、長期的な品質というより、日常的な使用への適合性を評価するものだ。コンセプト: 異なるテスターが、日常生活で、より長い時間クルマを運転する。そうすることで、そのクルマが自分の生活に適しているかどうかを正確に知り、レポートすることができるのだ。

【ABJのコメント】
こういう「エブリデイテスト」、これが本来の自動車のテストなのではないか、とも思う。というのもサーキットでしごいたり、テストコースで絶対的な性能を計測したりすることも大切なテストなのかもしれないが、そもそも普通に自動車と生活をしている我々にとっては、普通に自動車に乗って移動し、買い物に行き、街や郊外を走ることが一般的であるからだ。

特に今回の「EQC」のようなBEVの場合、一番気になるのは日常使用でのバッテリーのこととか、航続距離、充電時間などであり、その点を普通の使い方に近いテストで浮き彫りにすることが大切だからである。AUTO BILDのスタッフの考案した、この「エブリデイテスト」、まだまだ改良点もあることは事実だが、これからの展開が非常に楽しみなテストである。(KO)

Text: Olaf Itrich
加筆: 大林晃平
Photo: autobild.de