【初テスト】究極のドライビングマシン? ポルシェ718ケイマンGT4 RS初試乗 そのドライビングインプレッション!

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シャープで中毒性がある: レーストラックでケイマンGT4 RSとランデブー。ポルシェの最もシャープな718には、ミッドエンジンの天才の片鱗を見ることができる。旋回性を重視したボクサーと、シャープな車体が織り成す卓越したドライビングマシンだ。

エンドルフィンは泡立ち、ドーパミンは泡立ち、セロトニンは溢れ出す。テストステロンがスタート地点にいる。スチール、アルミニウム、カーボンファイバープラスチックのシェルに収められた500馬力のパワーは、非常に魅力的なものだ。そう、この新型ポルシェの熱さの一片でもほのめかそうとするならば、このような華やかな表現から始めなければならない。何しろ「ケイマン」の中には、超タフな兄貴分「911 GT3」の要素がたくさん入っているのだ。

エンジン、シャシー、ブレーキ、エアロダイナミクスが、「718」の軽量で俊敏なミッドエンジンコンセプトと混ざり合い、ドライビングマシンという点で、想像を絶する驚異を生み出している。「718ケイマンGT4 RS」の精度には、シャシーも大きな役割を担っている。ボールアンドソケットジョイントでボディに導かれたウィッシュボーンサスペンションは、横方向の力に対して、硬くしっかりとクルマを支えてくれる。さらに、空力的なダウンフォースが、「ケイマン」を路面に押し付け、21インチのリアホイールに325/30タイヤがアスファルトの路面にクルマを溶着させる。つまり、事実上、コースにロックされてしまうのだ。

ポルシェ718ケイマンGT4 RSは、本物のパワーハウスだ。パワフルなボクサーが吠えると、もう止められない。

500馬力が強く押し出す

4リッター6気筒ボクサーエンジンと7速PDKからなる駆動ブロックは、全体に王冠をかぶせる。クランクシャフトは1分間に最大9000回転し、まるで破裂しそうなほど活発に回転する。もちろん、4000回転まではスライディングモードも可能で、軽負荷時にはギアを振り分けて、ドライメカニカルな抑制の効いたサウンドを奏でる。しかし、それ以上のものはすべてアブノーマルだ。レッドゾーンに貪欲で、MTモードではレブリミッターに下品に唸りながら、ボクサーはのびのびと500馬力というパワーをギアボックスに送り込む。

スピードアニマル: PDKは、最速のケイマンが312km/hの限界に達するまで、目を見開いてギアをシフトする。

時速315kmで加速は終焉を迎える

さらに、PDKは変速ショックも途切れることも知らない。最後の最後まで(ポルシェによれば315km/h)、PDKは大きく目を覚ましながら回転を上げるのだ。この時点で、振り出しに戻ることになる。その効果的な音のスペクタクルはユニークだ。なぜなら、震えるようなカーボンファイバーのエアボックス、流量調整可能なフラップシステム、連動する6本の個別スロットルバルブからなる吸気システムは、まるで脳幹を直接刺激するかのような感覚を覚えるからだ。

【車両データ】

モデル ポルシェ718ケイマンGT4 RS
エンジン 6気筒水平対向エンジン、ミッドシップ横置き
排気量 3996cc
最高出力 500PS@8400rpm
最大トルク 450Nm@6750rpm
駆動方式 後輪駆動、7速PDK
全長/全幅/全高 4456/1822/1226mm
乾燥重量 1415kg
0-100km/h加速 3.4秒
最高速度 315km/h
平均燃費 7.8km/ℓ
CO2排出量 289g/km
価格 141,338ユーロ(約1,865万円)より

乗客の頭の後ろで、獣が息をしている

実際、ポルシェはリアサイドウィンドウからプロセスエアを取り込み、ドライバーと助手席乗員の頭の真後ろで4リッター自然吸気エンジンに追い込むのだ。ボクサーは特に硬いベアリングで車体に取り付けられ、薄肉のチタン製エキゾーストシステムで排気ガスを外気に吹き出し、さらにそのうなり声を上げる付帯ユニットをパッセンジャールームに向けて伸ばしている。なぜなら、基本的には911のエンジンを、スペースの都合上、ケイマンのエンジンルームに180度傾けて装着したものだからだ。

スポーティ: タイトなカーボンファイバー製シェルは、オプションのクラブスポーツパッケージでは、とりわけロールケージが用意されている。アルカンターラの内装が特徴的。

ロールケージが生み出すレーシングな雰囲気

インテリアはよりオーソドックスなものだが、絶対にふさわしいものだ。タイトなカーボンファイバー製シェルやワークス、ロールケージを含むクラブスポーツパッケージ、さらに軽量で上品なコンポーネントオプション(15,815ユーロ=約208万円のヴァイザッハパッケージの一部)により、「もう二度とここから出たくありません!」という気分が完全に満たされる。なんともクセになるフィーリングだ。

ドライビングレポート ポルシェケイマンGT4 RS

エンドルフィンは泡立ち、ドーパミンは泡立ち、セロトニンは溢れ出す。テストステロンもスタート地点にいる。スチール、アルミニウム、カーボンファイバープラスチックのシェルに収められた500馬力のパワーは、実に魅力的だ。
「ケイマン」には、超堅実な兄貴分911GT3からたくさんの要素が転用されている。エンジン、シャシー、ブレーキ、エアロダイナミクスが「718」の軽量で俊敏なミッドエンジンコンセプトと混ざり合い、ドライビングマシンとして想像を絶する驚異的な存在となる。
そして、4リッター6気筒ボクサーと7速PDKからなる駆動ブロックが、全体に王冠をかぶせる。クランクシャフトは1分間に最大9000回転し、まるで破裂しそうなほど活発に回転する。
もちろん、4000回転まではグライドモードで走ることもでき、軽い負荷でギアを整理し、ドライメカニカルな抑制されたサウンドを奏でる。しかし、それ以上は異常だ。
自発的で、下品なまでにレッドゾーンに貪欲で、MTモードでは下品にレブリミッターを鳴らしながら、ボクサーはギアボックスに500馬力のパワーを叩き込む。
さらに、PDKは最後の最後まで(ポルシェによれば312km/hまで)回転数を大きく上げて突っ走るのだ。
効果的な音のユニークなスペクタクル。震動するカーボンファイバー製エアボックス、流量調整フラップシステム、連動する6本の個別スロットルバルブからなる吸気システムは、まるで脳幹を直接吸い込むかのように感じられる。
インテリアはよりオーソドックスなものだが、絶対にふさわしいものだ。カーボンファイバー製のタイトなシェルやワークス、ロールケージを含むクラブスポーツパッケージ、さらに軽量で洗練されたコンポーネント(15,815ユーロ=約208万円のヴァイザッハパッケージの一部)により、「もう二度とここから出たくなくなる!」という感覚が完成している。

結論:
「RS」モデルは、そのシリーズの最上位機種だ。この個体は、ドライビングエクスペリエンスという点では、すべてのスポーツカーの頂点に立つとさえ言えるだろう。「718ケイマンGT4 RS」は成功しただけでなく、アイコンでもあるのだ。
AUTO BILDテストスコア: 1

【ABJのコメント】
もう絶賛、絶賛、大絶賛であるが、実際にも本当にこの「718ケイマンGT4 RS」は素晴らしいのだと思う。その文句のつけようのない素晴らしさは、この車の成り立ちや構成要素を見れば明らかだし、少なくとも「718ケイマン」の中で最高の一台は、これなのだろう。おそらく最後には、「911」と「ケイマン」ではどちらがいいか、という永遠の命題も、客観的に見れば、この「GT4 RS」を自動車人生の終着点として、最高で最後の一台に選んでもなにも文句はないだろう。価格ももちろん並みの「911」を凌駕する価格ではあるが、本当にこの内容と完成度を考えれば納得のいくものではある。

あとの問題点は、ちゃんとこの「GT4 RS」が、ディーラーで購入できるのかどうかだが、その点に関しては何とも言えない。なにしろこういう特別なグレードは、なかなか一見さんのお客さんには売ってはもらえないし、オーダーできたとしても数年先(で来ればラッキー)、というのが普通だからである。そういう意味でも、やはり「GT4 RS」のような、普通のラインナップから外れた、とびぬけたグレードのクルマは特別な存在なのである。(KO)

Text: Jan Horn
加筆: 大林晃平
Photo: Porsche AG