1. ホーム
  2. トピックス
  3. 極限までシンプルな911!ルーフSCR登場

極限までシンプルな911!ルーフSCR登場

2020年3月20日

ルーフSCR 2018 (2020): 911、価格、インテリア、自然吸気エンジン、テクニカルデータ

ルーフSCR 2018は一見、1990年代のポルシェ911のようだ。
しかしそのレトロなドレスの下には、ルーフならではのレ-シングテクノロジーと究極のドライビングプレジャーのための要素が満載されている最新モデルなのである。

ホイールベースは、964ポルシェ911よりも長い。

軽く、速く、美しいが、非常に高価だ。
ポルシェの老舗チューナー、ルーフのSCR 2018はとても魅力的だ。
SCRは、964ポルシェ911がベースではなく、独自のカーボンシャシーをベースにしている。
ルーフはこのスポーツカーを、毎年15台ほど作る予定だ。
その価格はあなたの目に涙を流させるであろう。

カーボンモノコックとチューブラースチールフレーム

SCR 2018は、2018年にジュネーブモーターショーでスタディモデルとして発表されたが、今回、ルーフはその生産モデルを発表した。
スタディモデルは964ポルシェ911シャシーをベースにしていたが、新しいSCRはオリジナルのカーボンモノコックをベースにしている。ボディに組み込まれたチューブラースチール製ケージは、さらに高い剛性と安全性を提供することとなった。
ボディは964によく似てはいるが、すべてがカーボンでできている。乾燥重量はわずか1250kgで、SCR 2018は964ターボよりも200kg軽く、馬力あたり約2.5 kgのパワーウェイトレシオ(出力重量比)を実現している!
さらには4輪すべてに、レーシングマシン同様、シングルプッシュロッドサスペンションが備わり、ブレーキキャリパーにはカーボンセラミックディスクが装着されている。どちらのパーツもバネ下重量を減らし、シャシーのより敏感な反応を促進するはずだ。

シンプルなインテリア。黒いステアリングホイールと黒いシフトレバーは、茶色のインテリアには少しマッチしていないように見える。チェック柄のシートも「雰囲気」、ではない。400km/hまで刻まれたスピードメーターは、決して過剰すぎることはない。

インテリアのカーボンとチタン

インテリアもクラシックに見える。インテリアのほぼ全体が茶色のレザーで覆われ、シートパネルのみがチェック柄のファブリックで覆われている。基本的に、964ポルシェ911のコックピットレイアウトそのものだ。ただし、詳しくチェックすると、多くの現代的な要素が見つかる。ステアリングホイールはポルシェ911 GT3 RSから、シートシェルはカーボン製、ペダルはチタン製だ。カーボンモノコックは足元にもその特徴ある模様を覗かせる。

最新エンジンだが、見た目は空冷モデルに基づいて仕立て上げられている。もちろんカーボンパーツがここにも満載。

クラシック911のようなドライビング

原則として、ドライビングを評すには、自然吸気とマニュアルコントロールの2つの単語で十分だ。
リアに搭載された4リッター6気筒ボクサーエンジンはスーパーチャージャーを必要とせず、めまいをおこしそうな8270rpmという高回転時に510馬力を発揮する。レブリミットは8800回転に設置されている。最高速度は320km/hとのこと。
その備わったすべての要素によって純粋なドライブの喜びは保証されるものの、購入価格を聞けばその喜びは、一瞬で損なわれる可能性がある。ルーフSCR 2018の価格は1台650,000ユーロ(約8125万円)に達するからだ。
このスペシャルモデルは毎年15台作成される。

ペダルにもRUFのロゴが入る。いたるところに覗かせるカーボン仕様こそがこのモデルの特徴を表している。

Text: Moritz Doka
Photo: RUF Automobile GmbH