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跳ね馬軍団が帰ってきた フェラーリ 見事1-2フィニッシュで開幕戦を制す!2022年F1第1戦バーレーンGP

2022年3月22日

フェラーリ、開幕戦バーレーンGPでダブル優勝。しかし、スクーデリアフェラーリは決して浮かれてはいない。世界選手権争いをできるよう、慎重にレッドブルとメルセデス・ベンツとの闘いを見据える。

フェラーリが帰ってきた! F1にとっては良いことだが、イタリアにとってはもっと良いことだ。なぜなら、スクーデリアが勝利のためにレースをすれば、情熱的なティフォシ(フェラーリファン)たちが喜ぶからだ。2年間の苦難を乗り越え、イタリアでのレッドマシン、プランシングホースのルネッサンスは、集団的な歓喜と、今後の視聴率上昇の引き金となる。

2019年、シンガポール以来の(ダブル)勝利(ベッテルがルクレールを上回った)は、「フェラーリの感嘆符」とスカイの評論家、ティモ・グロックは言う。マラネロの伝統あるチームは、自らの考え方にしたがって、あるべき場所に戻ってきたのだ。シャルル・ルクレールは、マックス・フェルスタッペンとの3周のメガデュエル(大一騎打ち)を除いて、バーレーンGPを意のままに支配した。

しかし、スクーデリアフェラーリでは、今何が重要なのか? それは今回の勝利に浮かれず、しっかりと次戦へ向けて準備をすることだ。真のカムバックを考慮し、チームのボスであるビノットは、まだ世界選手権のタイトルを夢見ようとはしない。「競争は非常に激しい」と彼は認める。「彼ら(レッドブル;編注)は何の問題もなく強くなっていただろう。彼らは王者であり、それゆえ優勝候補でもある。ベストを尽くしているが、4~5戦して初めて本当の立ち位置がわかる」と述べた。

ひとつだけ確かなことがある。レッドブルとメルセデスが2021年度の世界選手権争いに忙殺される中、フェラーリが2022年バージョンのニューマシンの開発に全面的に集中したことも、現状では有利に働いている。シャシー、内燃機関、ハイブリッドシステム、スクーデリアフェラーリはすべてにおいて、レッドブルやメルセデスの一歩先を行っている。現在、そして今後の課題は、その地位を維持することだ。

フェラーリチームのボス、マッティア・ビノットと喜ぶルクレール。

ビノットは、「クルマにはまだまだポテンシャルがあるが、予算の制限があるため、開発のステップを間違えるわけにはいかない」と慎重に語る。

フェラーリもドライバーの組み合わせではレッドブルに匹敵する。シャルル・ルクレールはバーレーンで、絶好調のマックス・フェルスタッペンに対抗できることを印象的に証明した。「あのような走りをすれば、今日の勝利は当然だ」と、チームボスは賞賛している。ルクレール自身は、「大変だったけど、フェアなレースだった」と強調している。2022年、F1ファンの期待は今回の開幕戦によってさらに高まった。

開幕戦で小さな弱点を見せたのは、シャルル・ルクレールのチームメイトのカルロス・サインツだけだった。スペイン人は、まだチームメイトほど新しいグランドエフェクトカーに慣れていないようだ。「まだ、本来の運転ができていない」と自嘲気味に認めている。しかし、「それがうまくいけば、私も優勝争いができる」とサインツ自身、闘志を燃やす。

フェラーリ: かつてのカオス集団が、再び勝利のチームとなった。F1が赤に染まる。

F1 2022年開幕戦バーレーンGP決勝結果
1位 シャルル・ルクレール(モナコ) – フェラーリ 1時間37分33秒584
2位 カルロス・サインツJr(スペイン) – フェラーリ +5,598秒
3位 ルイス・ハミルトン(イギリス) – メルセデス +9.675秒
4位 ジョージ・ラッセル(イギリス) – メルセデス +11,211秒
5位 ケビン・マグヌッセン(デンマーク) – ハース +14,754秒
6位 バルテリ・ボッタス(フィンランド) – アルファロメオ +16.119秒
7位 エステバン・オコン(フランス) – アルピーヌ +19,423秒
8位 角田裕毅(日本) – アルファータウリ +20,386秒
9位 フェルナンド・アロンソ(スペイン) – アルピーヌ +22,390秒
10位 周 冠宇(中国) – アルファロメオ +23.064秒

2022年度フォーミュラ1カレンダー:
3月20日: バーレーン – サヒール
3月27日: サウジアラビア – ジェッダ
4月10日: オーストラリア – メルボルン
4月24日: エミリア・ロマーニャ州 – イモラ
5月8日: アメリカI – マイアミ
5月22日: スペイン – バルセロナ
5月29日: モナコ
6月12日: アゼルバイジャン – バクー
6月19日: カナダ – モントリオール
7月3日: イギリス – シルバーストーン
7月10日: オーストリア – シュピルベルク
7月24日: フランス – ルカステレ
7月31日: ハンガリー – ブダペスト
8月28日: ベルギー – スパ・フランコルシャン
9月4日: オランダ – ザントフォールト
9月11日: イタリア – モンツァ
9月25日: 未定
10月2日: シンガポール
10月9日: 日本 – 鈴鹿
10月23日: USA II – テキサス州
10月30日: メキシコ – メキシコシティ
11月13日: ブラジル – サンパウロ
11月20日: アブダビ

Text: Bianca Garloff
Photo: autobild.de