【チューニング】え? これですか? BMW Z4を大幅にカスタマイズしたモデルです すべての情報!
2022年3月19日
ボールドメンCR4は、しっかりとしたベースモデルの上に手作業で作られる。アウグスブルク近郊の小さな町ヴェルデンで、フリードヘルム ヴィーズマンとケイス ファミリーが「ボールドメンCR4」を製作している。
フリードヘルム ヴィーズマンと彼のテクニカルパートナーであるハラルドとミヒャエル ケイスは、「CR4」に少なくとも184,900ユーロ(約2,400万円)を要求している。ベースとなる「BMW Z4 M40i」が62,700ユーロ(約815万円)からであることを考えれば、これは高額な追加料金であることがわかる。
しかし、ひとたびクルマに座れば、それはかなり相対化される。ほぼ全面に上質なレザーを使用し、中央のディスプレイの上にもパネルを取り付け、全体をより価値あるものにしている。ボディワークも一新されている。すべてのエクステリア部品は、カーボンファイバー製で、「Z4」を熟知している人だけが、「Z4」を連想することができる。
特に、細くて深いグリルのあるフロントは、全体的にまったく新しい印象を与えている。フロントヘッドライトはカーボンファイバー製のベゼルにセットされ、どこか「アルファ4C」を彷彿とさせる。そのデザインコンセプトは、リアライトにも受け継がれている。これにより、技術基準比で60kgの軽量化を実現し、1.5トン以下にまで軽量化することに成功した。
ボールドメンCR4は3.9秒で100km/hへ
もちろん、軽量化は性能向上に寄与している。可変ツインスクロールスーパーチャージャー付き3リッターシングルターボの340馬力は408馬力に、トルクは110ニュートンメーター増の610Nmまでに向上し、「ボールドメンCR4」が約束する、停止状態から100km/hまでの到達時間4秒を破るに十分なパワーとなった。ネオンイエローのロードスターは、3.9秒を約束する。「BMW Z4 M40i」の0-100km/h加速タイムは4.5秒だ。
また、開発者はボディにも工夫を凝らしている。20mmほど地面に近く、18インチのホイールセットが標準だが、20インチや21インチも可能となっている。電子制御式コイルオーバーサスペンションもオプションで用意されている。これにより、基本的な特性であっても、顧客のニーズに合わせて調整することができる。
ボールドメンは個性を追求する
今回チェックしたプレゼンテーションモデルのカラーは、もちろん際立っている。しかし、それは意図的なもので、絶叫系スポーツカーに加え、ダークブルーにクリーム色の内装を施したエレガントなバージョンも用意されている。大きなコントラスト? その通りだが、ボールドメンは個別対応に重点を置いている。「CR4」はヴェルデンの工場で1台1台手作りされているため、派手なものから、控えめなものまで、ほぼすべてを購入客の希望通りに構成することができるのだ。その場合の職人技だけは譲れない。
「BMW Z4」は、すでに非常に優れた基盤を備え持っているが、「CR4」の作り手たちは、細部に至るまでさらに高い品質を要求している。それはその価格を考えれば理解できる。
テクニカルデータ&価格: ボールドメンCR4
• エンジン: R6ターボ、フロント縦置き
• 排気量: 2998cc
• 最高出力: 408PS
• 最大トルク: 610 Nm
• 駆動方式: 後輪駆動、8速オートマチック
• 長さ/幅/高さ: 4420/1933/1275mm
• 乾燥重量: 1495kg
• 0-100km/h加速: 3.9秒
• 最高速度: 250km/h
• 価格: 184,900ユーロ(約2,403万円)より
結論:
その造りの良さとカスタマイズへの思いが、「ボールドメンCR4」の大きな強みだ。あとは、「Z4 M40i」の約3倍の価格を支払ってくれるカスタマーをたくさん見つけるだけだ。
【ABJのコメント】
今回の「ボールドメンCR4」はちょっと難解で微妙なクルマである。というのも、上の写真のようにオリジナルにおいてスマートに格好良くまとまっている「Z4」を、なぜ3倍もの高額なお金を払ってまでこういう形にしなくてはいけなかったのか、ちょっと私には説明(理解)できないからである。
BMWとは違う形で、ちょっと高性能の他の人とは絶対にダブらない自動車に乗りたい・・・。例えそんな要望があったからといって、2,500万円をこの車に支払うかというと、個人的にはあり得ない。内装がものすごくスペシャルかといえばそういうこともなく、超絶に格好良くなっているかというと(もとのほうが良いのではないか?)、なんだかうすぼんやりとした感じで、お金を払ってまでこのモディファイをする意味がどうしても見つからない。
まあ世の中広いから、一人か二人なら、「欲しい!」というヒトがいても不思議ではないが、学校の一クラス分の生徒人数ともいえる30人もが、2,500万円払ってまで「欲しい!欲しい!」と言うかというと、難しいだろうなあ、と正直思ってしまう・・・。って、余計なお世話だったら申し訳ないが・・・。
Text: Alexander Bernt
加筆: 大林晃平
Photo: Boldmen