1億円超!6輪モンスターメルセデスG63 AMG 6×6ブラバス700
2020年3月18日
この6×6はほぼ100万ユーロ(約1億2500万円)!ブラバス製6輪ゲレンデヴァバーゲン。
3つの車軸、700馬力、そして価格は約100万ユーロの高値。
このメルセデスG 63 AMG 6×6ブラバス700は、まさにモンスターモデルだ!
さらにいかつく、さらに力強く、さらに派手に手を入れられたゲレンデヴァーゲン6×6。この写真の状態では、電動式の乗降用ステップが降りているだが、もちろん走行時にはあがる。6輪のタイアはすべて走行中にも空気圧を内蔵式のエアコンプレッサーで調節可能。赤いブラバスのマークがちょっと温泉マークに見えてしまっているのは、気のせい?
2013年に突然発表され、世間をあっと驚かせたメルセデスG63 AMG 6×6というモデルをおぼえているだろうか。日本にも6台限定で正規輸入され、1台、8千万円という価格で売られたゲレンデヴァーゲンの6輪モデルだ。当時すごい話題になったが、すぐに話題にもされなくなった。
このブラバス700は、メルセデスのチューニングスペシャリスト、ブラバスが、その6輪のメルセデスGヴァーゲンをさらにカスタマイズして仕立て上げた特別モデルだ。新しいターボチャージャーなどのチューニングのおかげで、V8ツインターボの性能は最高出力700馬力と最大トルク960Nmにまで押し上げられた。にもかかわらず、6輪G63の最高速度は依然160 km/hに制限されている。その理由? 巨大な37インチオフロードタイヤでは、それ以上の高速走行が禁止されているからだ。
もともと高価なG63をベースにホイールベースを伸ばし、6輪の全輪駆動車としたピックアップモデル、メルセデスG63 AMG 6×6をベースにチューンナップされたブラバス700は、高級車ディーラーのホルマンインターナショナルによって販売されている。ダイアモンドブラックカラーの6×6は2016年11月に初登録され、最初のオーナーから入手されたもので、トータルの走行距離はわずか12,700キロだ。エンジンのチューニングに加えて、6×6は完全なブラバスパッケージも施されている。
変更点の大きなものとしては、デイタイムドライビング用LEDライトを含むフロント部分、赤いブラバスエンブレムを含むブラックグリル、新しい形状のボンネット、カーボン風ではなく本物のカーボンミラーキャップ、そしてより強力なサウンドをもたらすエキゾースト等々で構成されている。電動式のステップは単なるお飾り的存在ではなく、実際にモンスターGに乗り降りしやすくするためのものだ。
目に見える限りオレンジ。ブラバスはインテリア全体のレザーを交換、貼りなおした。天井はアルカンターラだがアシストグリップは本革。さらに染められないシートベルト以外はカーペットなどもすべてオレンジカラーである。ステアリングホイールまでこのアレンジ色では正直言って、落ち着かないかもしれないが、スペシャルな雰囲気ではある……。
インテリアは高級で、明るい!
ブラバス700のインテリアはオレンジ一色だ(ブラバスはマンダリンと呼んでいる)。 シート(トリムを含む)、ダッシュボード、ステアリングホイール、ドアパネル、フロアマットのすべてがオレンジ色のレザーまたはアルカンターラで覆われている。そしてブラバス700には、後部座席には個別のヒーティングシートと液晶モニター付きのリアエンターテインメントシステムが装備されていることなどは言うまでもないだろう。
G63 AMG 6×6のオリジナル価格は本国では451,010ユーロ(約5千6百万円)だが、この贅沢な仕様に仕上がったスペシャルモデルには当然それなりの価格が付いてくる。ホルマンインターナショナルがこのユニークな色の組み合わせのG63 6×6には951,881ユーロ(約1億2千万円!)という値段がつけられている。これは、元値の2倍以上だ。 ブラバスによるチューンナップコンバージョンが約200,000ユーロ(約2500万円)かかったとしても、瞬時に高いと感じるだろう。
だが実はこれは決して高いとは言えない値段だ。なぜならマーケットの実情がそうではないからだ。単純に価格で比較するなら、現在、マーケットにはG63 AMG 6×6はほんの一握りしか存在せず、ブラバスによるチューニングを受けていない通常の6×6でさえ、850,000ユーロ(約1億6百万円)前後で取引されているのだ。
ちなみに、ホルマンインターナショナルは現在、2台のブラバスチューニングモデル6×6を所有し販売しているとのこと。もし、万一あなたが興味をお持ちであるならば、連絡をとってみてはいかがだろうか?
Text: Jan Götze