【このクルマなんぼ?】4億円! サザビーズオークションで落札されたフェラーリ×トップ5 その驚異の価格は? おまけ付き

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2月2日にパリでおこなわれたRM/サザビーズのオークションには、なんと、有名なコレクターから、ヴィンテージフェラーリ29台を含む、34台ものフェラーリ(ディーノ1台含む)が出品された。そして34台中、2003年のフェラーリ550GTCを除く33台が落札された。以下に今回RM/サザビーズオークションで落札されたフェラーリのベスト5(落札価格のトップ5)をご紹介する。エンジョイ!

スター@オークション

自動車のオークションでの女王、女神、華、ディーバ、つまり主役は間違いなくフェラーリだ。ポルシェ、メルセデス、ジャガー、アストンマーティン、アルファロメオ、ロールス・ロイス、ブガッティなどなど、オークションを華やかに彩るアイコンモデルはたくさんあって、ショー自体を大いに盛り上げるし、クルマ好きやマニアの心をウキウキさせるけれども、フェラーリにはかなわない。いつの時代も、愛好家にとって、フェラーリは文字通り「The most exciting car in the history」だ。

オークショントップ5フェラーリ@サザビーズ

そして、パリで行われた今回のRMサザビーズのオークションで、落札された33台のフェラーリのうち、もっと高額で落札されたフェラーリ、トップ5を5位から順に以下にご紹介する。写真とともにお楽しみください。

第5位: フェラーリ250GTシリーズIIカブリオレ(1959) by ピニン ファリーナ

落札額: 1,141,250ユーロ(約1億5,400万円)
・1959年から1962年にかけて生産された250 GTシリーズIIカブリオレの201台中41台目
・エンジン、ギアボックス、リアアクスルナンバー合致
・「カバードヘッドライト」に改造
・元レーシングドライバーでもあるマルセル プティジャンのコレクションとして、26年間、管理されてきた1台
・デザイン: ピニン ファリーナ
大林晃平: ピニンファリーナデザインの「250カブリオレ」だというのに、5位に甘んじた(?)理由は、おそらくオープンボディでレーシーな雰囲気にやや欠けているためと思われる。4位の「250GT/L」も同じくマルセル プティジャンのコレクションから出てきたものだが、最近彼のコレクションが大量に放出されたからで、どれも走行距離が少ないかわりに、しばらく不動状態だったため、コンディションはまちまち、だと言われている。

第4位フェラーリ250GT/Lベルリネッタ ルッソ(1964) by スカリエッティ

落札額: 1,186,250ユーロ(約1億6,000万円)
・ロッソレザーにアルジェントというファクトリーカラーの組み合わせで新車納品
・1962~1964年にかけて製造された350台のルッソのうち227台目
・オリジナルの「Tipo 168U」3.0リッターV12気筒エンジンとギアボックス
・元レーシングドライバーでもあるマルセル プティジャンのコレクションとして、35年以上、管理されてきた1台
・デザイン: スカリエッティ
大林晃平: 意外と安いジャン、と思ってしまうのは、昨今の「GTO」の価格に慣れてしまっているためで、現実に考えればやはり相当な金額。なお、前オーナーのマルセル プティジャンは1960年代から70年代に活躍していたドライバー(さまざまなレースに出ていた)で、一時期100台以上の名車をコレクションしていたことでも知られる(本人がレースで乗っていたポルシェ904などのほか、メルセデス・ベンツ300SL、アストンマーティンDB6、ランボルギーニ カウンタックLP400、ランボルギーニ ミウラなどなどスーパーカーを中心に100台以上を所有していた)。

第3位: 1966年 フェラーリ 275 GTB/4 by スカリエッティ

落札額: 236万7,500ユーロ(約3億1,950万円)
・初の量産型275GTB/4
・1966年のパリサロンに出展
・パリの有名なファッションデザイナー、シャルル ジョルダンに売却される前のデモカーとして使用された
・1969年、2代目現オーナーのプティジャン氏が購入
・ベージュの上にロッソ ルビーノというオリジナルカラーで登場
・オリジナルエンジン
・デザイン: スカリエッティ
大林晃平: 黄色いライトが、いかにもフランスモノと言った感じの「275GTB/4」。シャルル ジョルダンに売却される前のデモカー、という歴史もきっとオーナーになる人をくすぐる部分である(なにせ、シャルル ジョルダンの、と言えるのだから)。写真からも程度は良さそうに見えるが、どことなく「ちゃんと」走らされて、愛用されていた風情も感じられる一台。価格も「意外とそんなものかぁ」と思ってしまうのは、昨今の価格に麻痺してしまっているがゆえのこと。

第2位: フェラーリF50(1996)

落札額: 3,436,250ユーロ(約4億6,380万円)
・カタログ掲載時のオドメーターはわずか12,722km
・フェラーリオリジナルのハンドブックとマニュアル、ツールキット、F50ブランドのフライトケースを添えて販売
・総走行距離わずか12,722km
・349台しか製造されなかったうちの140番目のF50
・2019年7月フェラーリ クラシケ認定を受け、レッドブックが添付されている
・フェラーリオリジナルのハンドブックとマニュアル、ツールキット、F50ブランドのフライトケース付き
大林晃平: こういってはなんだが、一時期F50は比較的不人気で、価格的にも安定(?)していた時期があった。それが今や5億円に近い価格とは・・・。この一台は1万kmちょいとのことだが、まあこういうクルマの走行距離はどれもそんなものなのかもしれない。フライトケース付き(おそらくスケドーニのものと思われる)で、ハンドブックやツールキットもついているとのことなので、安心して(?)購入できる一台といえる(盗品等ではなく、出所がしっかりしている、という意味)。

第1位: フェラーリ288GTO(1985)

3,464,375ユーロ(約4億6,760万円)
・フェラーリ史上、不滅の文字”GTO”を冠した2番目のモデル
・現在に続くフェラーリのハロースーパーカーシリーズの第一作目
・272台生産されたうちの1台
・新車からわずか9,559kmの2代目オーナーのコレクションから出品
・エンジン、ギアボックスはオリジナル
・エアコン、パワーウィンドウ、ラジオ装備
大林晃平: 「288GTO」が好き、という人は多い。私も好きだし、言ってみればさりげなさと、でも普通じゃない迫力のバランスがたくみにブレンドされた感じが良いのではないだろうか。この一台は1万kmにも満たない一台で、もちろん程度は大変良さそう。おそらくこれからも価格が下がることはないだろうし、ますますコレクターズアイテムとしての価値は上昇するはず。

ということで、昨高額で落札されたのは伝説のフェラーリモデルの1台、「288GTO」だった。ご存知の通り、この2年後の1987年に、エンツォ時代の最後のスーパーカー、「F40」が生まれ、大ブームを巻き起こすことになる。「F40」のストーリーについてはいずれまた。

★おまけ
フェラーリトイ&オフィシャルグッズ

フェラーリ250GTステアリングホイール
落札額: 3,900ユーロ(約52万円)

ナルディ社製オリジナルステアリングホイール、リムはウッド製。直径40cm。
大林晃平: ナルディ製250GTのオリジナルステアリングホイールがたったの52万円、というのはなかなか安い気もするし(感覚がマヒしている証拠)、250GTを所有している人にとっては、「端数」の金額なのでしょう。次のカタログとどちらが割安かと言われれば、こちらのような気もする。

フェラーリ 275GTB/4 オーナーズマニュアル、パーツカタログ、フォリオ
落札額: 15,000ユーロ(約200万円)

オリジナルレザーポーチ、275GTS/GTBメンテナンス&サービスハンドブック、275GTS/GTBパーツカタログ、275GTB/4パーツカタログ、1967年版ディーラー名鑑、SHELL/フェラーリ製ダストクロス付き
大林晃平: 蓼食う虫も好き好き。マニュアル&カタログ変態にとっては200万円も屁のカッパ。黒い染みつきのダストクロスも、きっと純正品として付加価値を増すアイテムなはず。

フェラーリ250GT「アウトサイドプラグ」ツールキット(ジャック付き)
落札額: 28,800ユーロ(約385万円)

「Tipo 128/168」3.0リッターV型12気筒エンジン搭載の250GTモデル用工具セット。グリースガン、ハンマー2個、革とビニール製のオリジナルツールバッグ、ドライバー2本、スパークプラグレンチ、ピレリVベルト、ベータ”No.55″レンチ7本、M. Rigantiジャッキを含む。
大林晃平: 工具セット、好きな人は好きだし、それが250GT用となれば400万円という金額、なのかも。もちろん内容的にはそれほどのものじゃないですし、使い込んで塗装の禿げたジャッキなど、使用感バリバリ(そこがいいのかも、マニアには・・・)。

テスタロッサ デザインライト
落札額: 22,800ユーロ(約303万円)

「フェラーリ テスタロッサ」のサイドベントをイメージした、3ポジションのスポットライトと固定式のロアライトを装備。高さ約2.0m。1990年代に、マラネロのフェラーリ工場近くで購入。
大林晃平: テスタロッサをイメージしたと言われて見りゃ、たしかにそうかな、とも思うが、300万円と聞くと、自分では買えないし、買わないと思う。でもこういうのもコレクターにとっては、ちょっとしたガレージのアクセントに、とつい買ってしまうのかも・・・。

フォームラー1ゴーカート by Bird
落札額: 24,000ユーロ(約320万円)

シリアルNo.11832。1980年代風のフェラーリF1カラーリングの赤で仕上げられ、ブリッグス&ストラットン社製の5馬力エンジンを搭載している。
大林晃平: 明らかにF1好きのオヤジが子どもに与えるような一台。グッドイヤーなどのステッカーはホンモノ(やや大きくボディサイズとあっていないから)。5馬力で何km/h出るかはわからないが、広大な自宅の庭では必要以上のパワー。320万円は…まあ妥当なのかも。

ハリントン デイトナ ジュニアカー(2021)
落札額: 18,600ユーロ(約250万円)

110cc空冷エンジンと3速オートマチック変速機を搭載。最高速度は47km/h、電動スターター、ホーン、ウインカー、ライトを装備。細部まで美しく、非常によくできた新品の車両。
大林晃平: なかなかデイトナの雰囲気を生かしたジュニアカー。2021年生まれの新車、ということでおそらく走行性能もそこそこありそう(笑)。ワイヤーホイールが泣かせる。

Text & photo: RM/Sotheby’s