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【このクルマなんぼ?】VWレアモデル ゴルフIIカントリー、タイプ14、SP2、パサートW8などなど希少モデル 価格高騰中!

2022年2月15日

VWファンは、エキゾチックなモデルに心を奪われる。

希少なクラシックカー: ゴルフIIカントリー、フリドリン、SP2、パサートW8、カルマンギア タイプ34、シュビムワーゲン。VWのレア物に対する価格が上昇。希少価値の高いモデルであれば、6桁の価格になることもある。ゴルフIIカントリー、カルマン タイプ34、フリドリンなどのレア物の価値が現在上がってきている。全情報。

ヒストリックVWのレアモデルの価格上昇中!

フォルクスワーゲンのメインストリームモデルは、どれもある時期から急につまらなくなる。しかし、上級のクラシックカーファンは、遅かれ早かれ、誰もが目をつけていない、フォルクスワーゲンのエキゾチックカーに興味を持つようになる。

大衆車メーカー、フォルクスワーゲンにもそのような希少モデルが存在する。

フリドリンは、その名の通り好奇心をくすぐる存在で、非常に珍しい。それと、VWのエンブレムが価値の上昇を保証してくれるのだ。

フリドリン(VWタイプ147)に軍配が上がる: スライドドアの貧弱なボックスバン

郵便局に導入された当初は一時的に安価で購入できたが、この6年間で8万ユーロ(約1,064万円)以上(!)と高騰している。そして、バルメンのコーチビルダー、ヘブミューラーによって架装された「ビートル カブリオ」は、以前から価格が高く、状態の良いものはオープンタイプの「カルマン ビートル」の2倍の値段になる。

将来的に価格が上昇する可能性もある
「どちらの場合も、希少性が価格を押し上げる要因になっています」と、市場調査会社クラシックデータのマリウス ブリューネ氏は語る。「保存されている車両の数は3ケタで、同時にコレクターからの需要も比較的多い」。

最近では、スポーツクーペの「SP2」やシューティングブレークの「ブラジリア」など、ブラジルの子会社である「VW do Brazil」の国内未発売モデルにもコレクターの関心が集まっている。

たった2年間しか作られなかった、初期のSUVである「ゴルフ2カントリー」。生まれるのが早すぎたが、現在2度目の春を迎えている。

クラシックデータ社は、ヴォルフスブルクに拠点を置くメーカーの希少なヤングタイマーを高く評価する可能性が基本的にあると考えている。最近、VWコミュニティが「ゴルフ カントリー」への愛着に目覚め、価格上昇に繋がっている。しかし、ブリューネ氏は「パサートW8」にこだわるつもりはない。「十分珍しいし、技術的にも洗練されているが、コレクターズカーとしては光学的にあまりにもメインストリームすぎる」と指摘する。

VWのレアモデル価格高騰中

VWゴルフ カントリー(1990-1991): 98馬力
最近、価格の上昇が目立つVWのエキゾチックモデルのひとつ、「VWゴルフ カントリー」。SUVの仮面をかぶったクルマ。これは、現在のようなクロスオーバーSUVの最初の1台が登場する何十年も前からあったものだ。「ゴルフ2」をベースにした「モンタナ」のスタディモデルは、顧客からの人気が高く、ディーラーではすでに注文を受けていた。そこでフォルクスワーゲンは、シンクロ全輪駆動、4ドア、120mm高いボディ、アンダーライド保護付きのカウキャッチャー、外部スペアホイールなど、今日のSUVの先駆けを、2年弱かけて「カントリー」として作り上げたのである。

1990年、AUTO BILD誌は「間違った時期に間違った場所に現れた」と書いた。しかし、今日、足の長い「ゴルフ」は、珍品からカルトカーへと進化している。7,735台しか製造されなかったデフロックのない準クラッカーは、ここ数年価格が高騰し、良い状態の個体は、長い間1万ユーロ(約133万円)を下回ることはなかった。値上がりは鈍化しているものの、状態の良い上位機種は価格上昇の余地がある。

大林晃平: 日本にも正式輸入された「ゴルフⅡ」の「カントリー」。現在のSUVの祖先ともいえる性格の自動車だ。残念ながらエアコンは「カントリー」にはつかないので、その部分はガマン。日本でも1991年のヤナセものが、現在一台中古車で販売中。価格は応談とのことだが、勝手に予想すると200万円くらいだろうか。
コンディション2: 12,400ユーロ(約165万円)
コンディション3: 7,500ユーロ(約100万円)

VWカルマンギア1600Lタイプ34(1965-1969): 54馬力
VWビートルをベースにした弟分の「カルマンギア タイプ14」とは対照的に、この「大きな」カルマンは、かなり無名である。小型のギアが発売されてから5年後に製造され、当時の「ビッグVW」である「タイプ3」のプラットフォームが採用されている。しかしながらこの2つの非常用シートを備えた2シーターは、小型の「カルマンギア」のような成功を収めることができず、オスナブリュックで生産されたのは合計42,505台のみであった。コンバーチブルも設計されたが、生産されることはなかった。

曲線のビーズを使ったバロック調のボディ(デザイン: Tom Tjaarda)は、残念ながら非常に錆びやすく、多くのスペアパーツが入手できなくなっている。現在では、マニアはそのために懐を深く掘り下げなければならない。良い車(コンディション2以上)だと5万ユーロ(約660万円)以上はザラで、スペアパーツの値段も高い。

大林晃平: 個人的にはなかなかスタイリッシュでいい感じのフォルクスワーゲン。普通のカルマンギアよりものびやかで美しいかもしれません。価格も納得の範囲内。これ以上高騰してしまう前に、欲しい人は今が買い時かも。
コンディション2: 48,200ユーロ(約641万円)
コンディション3: 22,300ユーロ(約296万円)

VWタイプ166シュビムワーゲン(1942-1944): 25馬力
シュビムワーゲンのは、ナチスの戦争マシンとして作られたため、多くのコレクターはガレージの奥に秘蔵していることが多い。なお民生用モデルは存在しなかった。

1942年から1944年にかけて14,000台以上のシュビムワーゲンが製造されたが、そのほとんどは当然ながら戦火の犠牲となった。現在でも、希少性は裕福な軍需品コレクターを魅了し、価格にも少なからず影響を与えている。一方で、ナチスの遺物にあまり興味がない人は、コンバーチブルトップとプロペラを装備した全輪駆動のVWの本格的なオフロードと水上性能に熱狂する。

現在では国際的なオークションを通じて販売されることが多い。「タイプ166」は、4年前から再び価格が上昇している。さらなる価値の向上が期待できるだろう。

大林晃平: シュビムワーゲン、好きな人は絶対に好きだろうなぁ。これじゃなくっちゃ愛せない、って層がいることを、僕はあまり不思議には思わない(マニアックとはそういう世界だから)。でも2,000万円!というのは複雑な気持ちだ。蛇足ながらキューベルワーゲンとシュビムワーゲンはまったく違う自動車です。あちらは泳げません。
コンディション2: 137,000ユーロ(約1,822万円)
コンディション3: 81,700ユーロ(約1,086万円)

VWタイプ147フリドリン(1965-1974): 34馬力
このクルマは、少なくとも「フリドリン」という名前と同じくらい不思議で無名な存在だ。VWがドイツとスイスの郵便局向けに製造した「ビートル」または「カルマンギア」ベースのバンの名前の由来は完全には不明である。フォルクスワーゲン社では、この車のノーズを初めて見た工場労働者が、「自分の同僚に似ている」と言ったのが始まりとされている・・・(本当かいな)。

いずれにせよ、この34馬力の小型バンは、ヴィーデンブリュックにあるVWコンバージョン専門メーカー、ウエストファリア社の工場から、わずか6,139台しか出荷されなかったという事実がある。そして2015年、専門家は「フリドリンは強い価格高騰の後、高水準で安定する」と考えていた。その通り、現在はなんとも高価格になってしまった。高級車は145%増加し、8万ユーロ(約1,064万円)を超えるようになった。実用郵便車は3桁の少数しか生き残っていないので、今は価格情勢が冷え込んでいても、このまま上がっていく可能性がある。オファーも少なく、コレクションモデルとして市場に出る可能性が高い。

大林晃平: さすがにこれは知らなかったよぉ。「フリンドン」って名前の由来も、それが工場労働者の同僚(笑)に似てるからって部分も、今回大変勉強になりました。これが1,000万円か、と聞くとなんとも複雑な感じだが、ドイツでは歴史上の自動車として必要なのかもしれない。
コンディション2: 81,000ユーロ(約1,077万円)
コンディション3: 40,500ユーロ(約538万円)

VW SP2(1972-1976): 65馬力
「VW SP2」は、大型のカルマンと対をなす、ある意味エキゾチックな顔立ちの車である。「SP2」は、1972年にフォルクスワーゲン ド ブラジルのために製造された。

フラットクーペは、同じくフラットな4気筒ボクサーエンジン(54または65馬力)をリアに搭載している。「SP2」という略称の意味については、疑問の余地がないほど解明されていない。説明は、生産地であるサンパウロから、「スペシャルプロジェクト」、「スポーツプロトタイプ」まで多岐にわたる。ポルトガル語では「Sem Potencia」、つまり「力がない」と解釈している。65馬力のボクサーは0-100km/hを15秒でこなす。しかし、このフラットエンジンのクーペは、見た目はレーシーだが走りはそこそこだ。

メディアやイベントでの紹介により、ヨーロッパでの知名度が大幅に上がり、愛好家の財布の紐が緩んだ。状態の良い個体であれば、すぐに4万ユーロ(約532万円)のハードルをクリアできるだろうが、上昇トレンドはやや鈍化している。

大林晃平: 格好いいかといわれたら悩むけれど、珍車らしい一台だし、こういう変わった爬虫類みたいな自動車を好きな人も世の中には必ず一定数いるものなのである。さすがにわが国には(2月10日現在)中古車在庫なし、だった。
コンディション2: 37,000ユーロ(約492万円)
コンディション3: 23,600ユーロ(約314万円)

VWビートル カブリオレ:
このヘブミューラーの「ビートル カブリオレ」はわずか696台しか生産されなかった後、ヴュルフラートのヘブミューラー社の工場が全焼し、倒産してしまったのだ。それ以来、カブリオレはカルマン社だけが製造していた。現在、ヘブミューラーの2シーターは100台余りしか存在していない。そのため、コレクターは通常の「カルマン カブリオレ」の何倍もの値段で購入することになる。

大林晃平: コレクターズアイテム、というか、歴史上の重要な一台ともいえるヘブミューラーのカブリオレ。2,000万円という価格も仕方ないし、絶対欲しい方には悩むことなどない一台。私は現車も見たことないし、きっと見る機会も一生ないのではと思う。
コンディション2: 16万ユーロ(約2,112万円)以上

VWパサート W8:
8気筒でラグジュアリークラスで打って出る、そんなVWの夢は2004年にちょうど2,359台で挫折した。プレミアムな「パサート」が、いつかマニアに評価される日が来るかどうかは、わからない。何しろ、もはや年々価格は下がっているのだから。

275馬力の4リッターガソリンエンジンを搭載したミッドサイズカーは、整然としたコンディション3で、6,300ユーロ(約83万円)からで売り買いされている。インテリアにはウッドトリムとコノリーレザーが採用されている。ステーションワゴンバージョンは、さらにレアだ。

大林晃平: さすがにレアとはいっても価格が上がるような車ではないし、おそらくメンテナンスなども今後かなり厳しいと思う。日本にはさすがにもう中古車在庫はないかと検索したら、現在17万km以上走行した一台が、30万円ぽっきり、もってけ泥棒状態で販売中。

Text: Martin G. Puthz
Photo: autobild.de