【ニューモデル情報】ニューテクノロジー? ボタン一つで色が変わるBMW iXフローとは? すべての情報

422

ラスベガスで開催中のCESで、BMWはiXに色の変化機能を備えた新しいデザインスタディモデルを展示している。もちろんBMWのこと、技術的な特徴は、単なるギミックにとどまらないはずだ。

BMWのニューテクノロジー、「電子ブックリーダー」には、特に消費電力の少ない特殊な表示技術が使われている。
BMWは現在、この技術をまったく新しい用途に活用している。
ミュンヘンに本社を置く同社は、新しいディスプレイを開発するのではなく、「BMW iX」を「ドライビングカメレオン」として生まれ変わらせたいと考えているのだ。
「BMW iXフロー(Flow)」は、必要に応じてボディカラーを変更することができるようになっている。
一見するとギミックにも思えるが、その背景には、航続距離の伸びに加え、運転時の快適性を高めるという真面目な理由があるようだ。
その研究成果は、ラスベガスで開催されたCESで一般公開された。

BMWは、同社の「E-Ink」を活用して、「iXフロー」に、エクステリアの色を変える機能を付与している。
「iX」のボディ表面に、20平方メートル以上の特殊箔を三角形にカットし接着している。

ディスプレイのフィルムは、クラシックカーのボディフィルムほど柔軟ではないため、レーザーカッターによる多角形の造形が必要だった。
副次的な効果として、色を変えるとき、プログラムされた色のグラデーションは、たくさんの三角形によって華やかに見える。

BMW iXの表面は、ほとんどエネルギーを必要としない

今回展示されたプロトタイプモデルでは、ホワイトとブラックのカラーを切り替えることが可能となっている。
特殊な箔は色を変えるときにだけエネルギーを必要とする。
そのため、もし「iX」がブラックボディに切り替わったとしても、それ以上電力を消費することなく色は残る。

小さな三角形がたくさんあるのは、かなり硬い表示材を装着するために必要なことだった。

このボディカラーチェンジは見た目だけでなく、具体的な機能も備えている。
夏場、白いシフトステージは太陽光をできるだけ反射させ、室内が不必要に暖かくならないようにすることを目的としている。
逆に、表面が黒いと、冬場の乗客の暖房の必要性を減らすことができる。

ホワイトのBMW iXは、夏場の光をできるだけ反射するように設計されている。これにより、省エネと航続距離の延長に貢献する。

どちらも冷暖房の必要がないため、より快適で、より長い走行距離と時間を車中で過ごすことを可能としている。
また、他の道路利用者に危険が迫っている場合、BMWがその特殊な表面を使って注意を喚起することも考えられる。

インテリアを中心とした多くの可能性

しかし、この技術は表面デザインの新たな可能性も提供する。
また、「E-Ink」箔は他の色を搭載することも可能であり、デザイン要素としても活用できる。
このままでは量産化は難しそうだが、BMWはこのアプローチを推進したいと考えている。

ボディだけでなく、BMW iXのエアロホイールにも専用フィルムが貼られた。

特にインテリアでは、カラーフィルムによって新しいデザインの可能性を生み出すことができる。
ミュンヘンのインテリアデザイナーが、この新素材を使ってどのような作品を生み出すのか、興味深いところだ。

Text: Andreas Huber
Photo: BMW AG