【ニューモデル情報】フレッシュアップされたアウディのラグジュアリーセダン 新型アウディA8の全情報!
2022年1月4日
ノルウェーでリフレッシュされたA8とともに。
我々はノルウェーで、フェイスリフトされたばかりのアウディA8を走らせた。インゴルシュタットのクルマは、大西洋の壮大な道路にぴったりとフィットしている。レポート。
波は黒く揺れ、北西の嵐は激しく、崖は険しく聳えている。
ノルウェーは北緯63度、東経7度に位置する。
氷のような風が吹き荒れ、寒さが肌を蝕む。
1983年から1989年にかけて建設された、全長8274メートル、島とスケリーの間に8つの橋が架かっている。最も大きな橋は、長さ260メートル、高さ23メートルのストールスンドに架かる橋だ。
瀟洒な「アウディA8」は、本当に絵に描いたように古風な風景に溶け込んでいる。
独バイエルン州からのクルマだが、どちらかというと北欧のクールなタイプで、控えめな印象だ。2017年から生産されているので、約4年半が経過しており、当然リノベーションの理由になっている。
外装は、グリルなどのマイナーチェンジにとどまっている。そしてそれはいいことだと思える。
今、BMWの「7シリーズ」やメルセデスの「Sクラス」を思い浮かべても、A8は非常に良いポジションにあると思う。
スタイリッシュな、細長いボディとフラットなデザインは時代を感じさせない。
フロントにはマトリックスLEDとDMDテクノロジーを採用した130万個のマイクロミラーで作動する精巧なヘッドライトを新たに採用している。
これは、光を小さなピクセルに分解し、それを精密に制御する、いわばビームのような投影方法だ。
つまり、例えば光のカーペットを車線や方向指示灯として道路に設置することができるようになっている。
非常に暗いノルウェーの夜の道で、際立って明るく、対向車を眩ますことなく、かなり印象的である。
少なくとも、誰も文句を言っていない。
リアライトには薄型の有機EL(テレビと同じ)を採用し、さまざまなサインを表示できるほか、例えば2メートル以内に他の車が近づくと、すべてのセグメントが即座に点灯するなど、接近する物体に反応するようになっている。
車内では、外観と同様に抑制の効いたスタイルとなっている。すべてが渋く、クールでテクニカルだ。
そして、隙間や表面の品質に関しても、アウディは一切の妥協を許さない丁寧な仕上りとなっている。
また、アウディらしいのは、3つの大型スクリーンで、そのうち少なくとも下側のスクリーンはクライメートコントロール用だが、やや余分なものとなっている。
インテリアにもこだわりを
広々としたスペースに加え、フロントには大きくて完璧な形状の快適なシート、リアには様々なシートオプションが用意されている。
新型「A8」には、背もたれマッサージ付きリクライニングシート、18個のエアークッション、助手席背もたれにフットレストが装備されている。
そこで、足の裏を温め、マッサージしてもらうことができるのだ。
大きなエンジンが炸裂する
もちろん、これはポルシェが開発したものだ。
48V電気システム、8速オートマチック、クワトロ全輪駆動、4輪ステアリング、アクティブサスペンションも搭載している。
シャシーは敏感に反応するタイプだが、素晴らしく整備されたノルウェーの道路では限界を知るような走りをすることができない。
パワフルなV8はマナーも良く、素晴らしいボリューム感のあるバリトンを奏でる。
「A8」は、豊かで正確、成熟し、そして、そう、正しく進化しているように感じる。
外は荒れ狂い、フィヨルド、岩、カーブ、橋が溶け合い、なぜか終わりのない総合芸術のような光景が広がっている。
こんな風に続くかもしれない。
北の岬まで。
テクニカルデータ: アウディA8 60 TFSIクワトロ
• エンジン: V8、ツインターボ、フロント縦置き • 排気量: 3996cc • 出力: 460hp@5500rpm • 最大トルク: 660Nm@1850rpm ● 駆動方式: 全輪駆動、8速AT ● 全長/全幅/全高: 5320/1945/1488mm ● 乾燥重量: 2,155kg ● トランク容量: 505リットル ● 0-100 km/h加速: 4.5秒 ● 最高速度: 250km/h ● 平均燃費: 9.2km/ℓ ● CO2排出量: 248g/km ● 価格: 120,500ユーロ(約1,566万円)より
Text: Dirk Branke
Photo: Audi AG