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テスラ モデル3はなぜワールドベストセラーEVなのか? 徹底検証!

2021年12月4日

テスラ モデル3 – 世界で最も売れている電気自動車だ。

テスラ モデル3は、ミニマルなデザイン、最先端のテクノロジー、高い航続距離で感動を与える。世界で最も売れている電気自動車の全情報をお届け。

➤ エンジンラインナップと価格
➤ 航続距離
➤ デザインとサイズ
➤ インテリア
➤ 購入アドバイス
➤ 比較テスト

• テスラ モデル3は42,990ユーロ(約560万円)から
• 最新技術を駆使したインテリア
• 航続距離が最大614kmの「ロングレンジ」モデル

エンジンと価格

テスラの「モデル3」ほど大きな人気を博しているEVはなかなかない。
2017年半ば、米国メーカーの第4シリーズモデルとして発売されたセダンで、2019年からはヨーロッパ大陸の道路でも「モデル3」は力を発揮している。
100万台以上が販売され、「BMW i4」のアメリカのライバルであるこの車は、世界で最も売れている電気自動車だ。
2021年のモデルイヤーに向けて、テスラはベストセラーモデルにエンジンのアップデートを行った。
ベースモデルでは、239kW(325馬力)の電動モーターをリアアクスルに搭載して、価格は42,990ユーロ(約560万円)だ。
「モデル3」のトップバージョンでは、最大377kW(510馬力)の電動モーターが4輪に装備される。
「パフォーマンス」バージョンを希望する人は、最低でも54,990ユーロ(約715万円)を用意しなければならない。
しかし、装備オプションのリストは非常に少ないため、それ以上の価格にはならない。
ペイント、インテリアカラー、ホイールに加えて、拡張オートパイロットも注文可能だ。

航続距離: 最大614kmキロ

テスラは、2021年のモデルイヤーに向けて、バッテリーもアップグレードした。
標準の「モデル3」には60kWhのバッテリーが搭載されており、航続距離は最大491kmとなった。
全輪駆動の2台のバリエーション、「ロングレンジAWD」と「パフォーマンスAWD」には、2021年から82kWhのバッテリーがアンダーボディに搭載され、最大で614kmの航続距離を実現している。
よりパワフルな「パフォーマンス」バージョンの航続距離は「たったの」547kmだ。

フロントガラスのフレームやドアハンドルをブラックにすることで、モデル3のモデルアップグレードを図っている。

テクニカルデータ:
モデル3:
• バッテリー: 60kWh
• 最高出力: 324kW(440PS)/最大トルク: 420Nm
• 最高速度: 225km/h
• 航続距離: 491km
• 0-100 km/h加速: 6.1秒

モデル3ロングレンジAWD:
• バッテリー: 82kWh
• 最高出力: 324kW(440PS)/最大トルク: 493Nm
• 最高速度: 233km/h
• 航続距離: 614km
• 0-100 km/h加速: 4.4秒

モデル3パフォーマンスAWD:
• バッテリー: 82kWh
• 最高出力: 377kW(510PS)/最大トルク: 660Nm
• 最高速度: 261km/h
• 航続距離: 547km
• 0-100 km/h加速: 3.3秒

デザインとサイズ

「テスラ モデル3」は、何よりも、スポーティさやアグレッシブさを全く感じさせないシンプルなデザインが特徴だ。
2021年モデルでは、これまでクロームだった窓やドアハンドルのトリムがブラックアウトされている。
このセダンの全長は4.70メートル弱で、テスラの高級車「モデルS」よりも28センチ短くなっている。
一方で、全高は1.44メートルと同じなので、「モデル3」は「モデルS」よりも、ややずんぐりした印象を受ける。
ホイールベースは2.88メートルで、乗客のための十分なスペースが確保されている。
ベースバージョンでは、「モデル3」には18インチのホイールが装着されているが、テスラは要望に応じて19インチのホイールも用意している。
更に、「パフォーマンス」バージョンでは、標準で20インチのホイールを採用している。

サイズ一覧:
• 全長: 4.69m
• 全幅: 1.85m
• 全高: 1.44m
• ホイールベース: 2.88m
• トランク容量: 385リットル(リアシートを折りたたんだ場合は720リットル)
• フロントカーゴ容量: 58リットル

タッチ操作が多く、ボタンが少ない。モデル3のインテリアは、モダンで明快にレイアウトされているように見える。

インテリア: よく考えられており、大幅にミニマイズされている

アメリカンEVのインテリアの中を見てみると、非常に風通しがよく、ミニマルな仕上げとなっている。
ここにはボタンやダイヤルはなく、ウィンドウレギュレーターとステアリングホイールにある2つのサムホイールだけだ。
あとは、15インチのセンタータッチディスプレイですべての調整が可能となっている。
また、スピードメーターも中央のディスプレイに表示され、ステアリングホイールの前には他のスクリーンはない。
標準のインテリアはダークカラーだが、要望に応じてライトカラーのシートも用意されている。
そして、フロントから2列目シートの後ろまで伸びる大きなガラスルーフが、室内の開放感をさらに高めている。
トランクは最大385リットル、リアシートを倒すとさらに720リットルの容量が備わっている。
フロントには、さらに58リットルの収納スペースがある。

購入アドバイス: ベーシックモデルで全く問題なし

電動ミッドサイズセダンの分野では、「テスラ モデル3」には今のところほとんど競争相手がいない。
現在のところ、「ポールスター2」と「BMW i4」の2台がライバルだ。
しかし、ベース価格が59,200ユーロ(約770万円)のBMWは、アメリカ車よりも16,000ユーロ(約200万円)も高く、ポールスターはベースバージョンで約2,500ユーロ(約32万円)も高い。
また、「モデル3」は、すっきりとしたシンプルなデザインと、ほどよいスペースの広さが印象的だ。
また、オプションが少なく、エクステリアカラー、ホイール、インテリアの内装、半自律走行システムのみだ。
後者は、特に長旅の際にはより快適性をもたらすが、テクノロジーに完全に頼ることはできず、常に注意を払っていなければならない。
落ち着いたドライビングスタイルであれば、最低でも400kmの航続距離が可能だ。
ベースモデルでもまったく問題ないが、デュアルモーター搭載のオールホイールモデルでは、インターネット機能、衛星地図、より良いオーディオサウンド、そして豪快な加速が楽しめるようになっている。

比較テスト: ポールスター2よりもダイナミックなモデル3

テスラ モデル3はよりダイナミックなEVだが、比較テストではポールスター2の方が良い結果を出した。

2020年に行った比較テストでは、デュアルモーターを搭載し、300kW(408馬力)の「ポールスター2」が、377kW(510馬力)の「テスラ モデル3パフォーマンス」に挑戦した。
電気自動車のボルボは、AndroidシステムとGoogle機能を搭載した直感的なインフォテイメントが強く印象に残った。
また、インテリアは動物性素材を完全に排除している。
インテリアは高品質に見えるが、ワークマンシップが不足している部分もある。
走りに関しては、「モデル3」が明らかに勝っている。
パフォーマンスの向上と俊敏なハンドリングにより、テスラはよりダイナミックなクルマとなっている。
しかし、今回のテストでは、「ポールスター2」の方が優れた(電気)自動車だった。

Text: Sebastian Friemel
Photo: Tesla / autobild.de