BMW iX BMW製純電動SUVの性能とドライビングインプレッション!
2021年12月2日
パワーと航続距離に感銘を受けたBMW iX。
BMW iXは優れたエッジを持っている。そして非常に速い。我々は、ミュンヘン発の電気自動車SUVをテストした。そのレポート!
現行のBMWは夢のような車だ。
気高く、パワフルで、レーシー。
そして、ニュー「BMW iX」もまた、EVとして驚嘆すべき車だ!
ミュンヘン発のテクノロジー爆撃機をテストした結果、我々の評価はすぐに「ワオ、すごい!」となった。
どうすれば、2.6トンの車重を、あんなに楽々と前に投げ出すことができるのか?
電気自動車のSUVが、どうして600kmも走れるのか?
そういえば、自分の目で確かめるには、ずいぶん遠くまで来たものだ。
「iX」の「xDrive 50」を98,000ユーロ(約1,300万円)以下で手に入れることはできない。
さらに、レザー、大型パノラミックルーフ、フルレンジのアシスタンスシステム、マルチメディアなど、望ましい装備には追加で8,000ユーロ(約106万円)ほどが簡単にかかる。
しかし、まずは重厚なSUVの城の装備に話を戻そう。
iXは、主に2基の強力な電動モーターのおかげで、楽々と動く。
この2基の電動モーター(258馬力と313馬力)は、フロントとリアに配置され、それぞれトランスミッションに接続されている。
また、合計111kWhのバッテリーは床下に配置されている。
BMWは、これらすべてを強力なパワーエレクトロニクスと、巧みな回生ロジックと組み合わせている。
その結果、システムトルクは最大765ニュートンメートル、最高出力は523馬力を発揮する。
ロールス・ロイス ファントムのようなiXの走り
アクセルペダルを愛撫すると・・・、スッと、BMWはフィニッシュまでの距離を一気に縮め、文字通り坂道をも平らにしてしまう。
SUVのロードホールディングも洗練されていて、ブレーキは完璧に作動し、トラクションも揺るぎない。
しかし、BMWのE-SUVは、典型的なBMWのドライビングプレジャーではない。
幅が広すぎ、方向転換時に力強すぎ、ステアリングはスポーティには洗練されていない。
「iX」は崇高なグライダーであることを好み、ベルベットのような大通りのクルーザーであることを望んでいる。
サスペンションが非常に繊細であるため、路面の凹凸を吸収し、低重心とリアアクスルのステアリングのおかげで、コーナリング中でも煽られることもなく、非常に静かに走ることができる。
我々が他のクルマで思い出すのは、同じように穏やかな音を立てて走り出す、ロールス・ロイスの「ファントム」だけである。
加えて、インテリアもそれに見合うものだ。
超モダンで、精巧に配置され、十分なスペースが確保されている。
そして何よりも、巨大なスクリーンモジュールがとても印象的だ。
残念なことに、操作は主にメニューと中央のタッチスクリーンを介して行われるため、慣れること、機能を理解すること、ディスプレイのタイルを時々確認することが必要となる。
要するに、直感的ではなく、難しさのため、不必要に気が散ってしまうのだ。
航続距離の点では、iXは申し分ない
後部座席では、メインシートのフラットベンチに座っているが、後部座席のバックレストの外側のボルスターが体を倒すようにうながしているため、何となく少し曲がっているようにも見える。
フロントシートは、本当はもう少し大きくてもいいように思える。
BMWの典型的なグルーブ感覚、つまり常に車に完全に溶け込んでいると感じられる感覚は、残念ながら起こらない。
しかし、電動調整式のフロントシートはとても快適で、長時間の移動にも適している。
そして、BMWのSUVとしてそうでなければならないのだ。
「iX」の航続距離は600km以上とされているが、我々の計算によれば、高速走行やハードドライビングを兼ねた我々のテストでも、415kmは確保できている。
「iX 50」は、平均して、100kmあたり25.3kWhを必要とする。
念のため、補足しておこう。
BMWは、「ハイアクティブ」モード、つまり最大加速して最高速度が200km/hに制限されることが多いモードで走行した場合、バッテリーから30kWhを大幅に超える電力を引き出すこともある。
ちなみに、追従性は若干低下するため、3回目以降は加速値(0-100km/h)が、コンマ数秒悪化する。
言い換えるならば、500馬力を超えるパワーを楽しみたいのであれば、航続距離が300km以下になることを覚悟しなければならないということだ。
もうひとつ、充電の話。
BMWは、家庭用プラグで充電することもできるし(だが驚くべきことに、完全な充電にはなんと54時間!もかかる)、公共の急速充電器のCCSプラグを利用することもできる。
最良のケース(200kW)では、「iX 50」は、約34分で、バッテリー容量の約70%を充電できる。
自宅のウォールボックス(11kW)では、完全に空になった「iX」は、約11時間も充電システムを占有する。
これは実用的な速さだが、まだまだ夢みるような速さではない。
結論:
BMWのドライビングマシンとしては最高レベル、電気自動車としては最高の喜び、そしてEVのSUVとしては最高の1台、これが新型「iX」の評価だ。
航続距離は良好で、充電時間も標準的だ。
AUTO BILDテストスコア: 2
Text: Jan Horn and Berend Sanders
Photo: Toni Bader / AUTO BILD