【ニューモデル情報】人気急上昇中 新型ポルシェ 718ケイマンGT4 RSのすべて

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911GT3のエンジンを搭載したポルシェの新しい「ファン トゥ ドライブ マシン」

新型ポルシェ718ケイマンGT4 RSは、500馬力を備えており、ポルシェがこれまでに開発した車の中で、最もホットな車の一つと言われている。スタート価格は141,338ユーロ(約1,850万円)だ!

コンテンツ一覧:
➤ 価格と市場ローンチ時期
➤ エンジン
➤ テクニカルデータ
➤ GT4 RSそれともGT3?
➤ GT4 RS@ノルトシュライフェ
➤ デザイン
➤ エアロダイナミクス
➤ インテリア
➤ サウンド

718ケイマンGT4 RSの価格は141,338ユーロ(約1,850万円)から

「ポルシェ ケイマン」もいつか電気自動車に!?
しかし、次の世代の「ケイマン」が早くても2023年に登場する前に、GT部門は再びミッドエンジンスポーツカーを称え、「992 GT3」に搭載されている、4リッター6気筒ボクサーエンジンを与えた。
その結果、「718ケイマンGT4 RS」が誕生した。
ポルシェの開発ドライバーであるイェルク ベルクマイスターの言葉を借りれば、「ポルシェがこれまでに開発した中で、最もシャープな車のひとつです」、とのこと。

718ケイマンGT4 RSは、現在注文を受け付けている。
最初の車両が幸運な顧客に届けられるのは、2022年春を予定している。
なぜなら、「GT4 RS」には台数制限がないにもかかわらず、需要が供給を大幅に上回る可能性が再び高まっているからだ。
ポルシェは、「RS」の名を冠した、最初の「ケイマン」のベース価格を141,338ユーロ(約1,850万円)と設定している。
これは、「718ケイマンGT4(PDK付101,205ユーロ~=約1,325万円~)」と「992型911 GT3(170,969ユーロ~=約2,240万円)」のちょうど中間に位置する。

GT4 RSに関する重要項目一覧:
● ケイマン初の「RS」の名を冠したモデル
● 今すぐ注文可能
● 価格は141,338ユーロ(約1,850万円)から
● 市場投入は2022年春
● 992 GT3に搭載された4.0リッター6気筒ボクサーエンジンを採用
● 出力: 最高出力500馬力、最大トルク450Nm
● エンジン最高回転数: 9,000rpm
● 0-100 km/h加速: 3.4秒
● 最高速度: 315km/h
● PDKのみの設定
● 乾燥重量: 1415kg
● パワー ウエイト レシオ: 2.83kg/PS
● オプション: ヴァイザッハ パッケージ

ケイマンGT4 RSに992GT3のエンジンを搭載

ついに待ちに待った、「ポルシェ718ケイマンGT4 RS」の登場だ!
それはいったいどんなものなのか!?
「718」シリーズの新しいトップモデルのハイライトは、何と言ってもエンジンだ。
フルシェルシートの後ろには、現行「992型911 GT3」に使われている、4.0リッター6気筒ボクサーが搭載されている。
つまり、500馬力、450Nm、最高回転数は9000rpmだ。
「718ケイマンGT4」と比べると、80馬力、20Nm、1000rpmのプラスだ。
さらに、シングルスロットルバルブの採用により、エンジンの反応がよりダイレクトになっているという。
10馬力の低下は、単にエキゾーストシステムの違いによるものだという。
しかし実際には、505馬力かそれ以上の出力になる可能性が高いとのことだ。
1,415kgの車重では、パワーウェイトレシオは驚異の1馬力あたり2.83kgという数値を達成している。

ポルシェのGT車両責任者であるアンドレアス プルーニンガーが、AUTO BILD編集者のヤン ゲッツェに、GT4 RSの細かな点を説明している。その顔には熱意が表れている。

テクニカルデータ: ポルシェ718ケイマンGT4 RS
● エンジン: 6気筒ボクサーエンジン ● 排気量: 3996cc ● 最高出力: 500PS ● 最大トルク: 450Nm ● 駆動方式: 後輪駆動、7速PDK ● 乾燥重量: 1415kg • ● 0-100km/h加速: 3.4秒 ● 最高速度: 315km/h ● 平均燃費: 7.5km/ℓ ● CO2排出量: 299g/km

GT4 RSかGT3か?

このような素晴らしい性能を持つ「GT4 RS」が、そのビッグブラザーである「992型 911 GT3」に危険なほど接近していないかという疑問が自動的に生じるはずだ。
少なくとも書類上のデータからは、そのように見えるだろう。
両モデルとも、0から100km/hまでの到達に3.4秒(GT3はPDK付き)、最高速度は315km/hで、「ケイマンGT4 RS」は「911 GT3」よりも3km/hだけ遅く、ニュルブルクリンクサーキット北コース、ノルトシュライフェ(通称緑の地獄)でも、この似て非なる兄弟はわずか10秒ほどの差しかない。
価格の面では、「GT4 RS」がわずかにリードしている。
「GT4 RS」は141,338ユーロ(約1,850万円)からで、「911 GT3(170,969ユーロ=約2,240万円から)」よりも、3万ユーロ(約390万円)近く安い。

しかし、ミッドエンジンとリアエンジンのコンセプトの違い以外にも、両モデルには、さまざまな違いがある。
「911 GT3」では、スワンネックステーを備えたリアウィングやディフューザーが大型化されており、簡単に言えば、空力性能は「911」のほうに軍配が上がるということだ。
また、「992型 911 GT3」のフロントアクスルには、「GT4 RS」にはないダブルウィッシュボーンが装着されている。
これらの小さな、しかし微妙な違いによって、「911 GT3」は「GT4 RS」よりもほんの少しだけ速くなっている。
しかし、データシートを見ると、その差はわずかだ。
ここで、プレウニンガーは、ポルシェがこんなに楽しいクルマを作ったのは久しぶりだと強調し、「GT4 RS」は、「卓越したドライビングファンマシン(driving fun machine par excellence)」として設計されていることを強調した。
「GT4」の場合、「RS」は「Racing Fun」の略だ。

中間的な結論:

最終的に「GT4 RS」と「911 GT3」のどちらを選ぶかは、よくあることだが、好みの問題というか、入手しやすいかどうかの問題だ。
ポルシェは明らかに社内競争を心配してはいない。
コンセプトが違うので、おそらく一部の顧客はどちらも購入するだろう。
両方のモデルに乗ったことがなく、自分の直感だけで決断しなければならないとしたら、個人的には「GT4 RS」を選ぶ。

ノルトシュライフェでは、RSは718ケイマンGT4よりも23.6秒速い

最近、カモフラージュされた「718ケイマンGT4 RS」の市販モデルが、速さを印象的に示した。
20.832kmの新しいノルトシュライフェを7分9秒300で周回したのだ。
これは「718ケイマンGT4」よりも23.6秒も速く、「992型911 GT3(6分59秒9)よりも10秒だけ遅いタイムだ。
いかにドライビングマシンとして優れているかを如実に証明して見せた。

ノルトシュライフェでは、420馬力の718ケイマンGT4よりも23.6秒(!)も速いというのだから、これはすごいことだ。

一方で、「GT4 RS」は、ドライバーを保護するためのレーシングシートを除いて、標準的な車両であることも確認されている。
オプションのミシュラン製「スポーツカップ2 R」タイヤを装着したポルシェのステアリングを握ったのは、開発テストドライバーのイェルク ベルクマイスターだった。

オプションの「ヴァイザッハ パッケージ」を装着したGT4 RS

「GT4 RS」はノルドシュライフェでは、まだマスクが装着されていたが、今回、スタジオでは市販モデルを見ることができた。
まず驚いたのは、新しいトップモデルのカラーだ。
鮮やかな「レーシングイエロー」や「リザードグリーン」、「シャークブルー」ではなく、控えめな「アークティックグレー」となっている。
「ケイマン ターボGT」でおなじみのプレーンな塗装だ。
そしてその前に、まず。
特に印象的なのは、ナカ(Naca)製エアインテークを備えた、カーボンを露出させたフロントフードだ。
これは、オプションの「ヴァイザッハ パッケージ」と同様に、センターロック付き20インチ鍛造ホイールの一部となっている。
同じサイズのマグネシウム製ホイールは有料で提供されており、「GT4 RS」では、人目を引く「ディープシーブルーシルクグロス」で仕上げられ、チタンのような輝きを放っている。
ブルーのホイールはちょっと野暮ったいという方には、シルバーやブラックのマグネシウムホイールも用意されているのでご安心を。

ポルシェのレタリングは、ウィングからリアウィンドウに移されている。チタン製のテールパイプはヴァイザッハ パッケージの一部だ。

フロントに戻ろう。
「GT4 RS」では、サイドエアカーテンを含むスプリッターが、「GT4」よりも大きくなっている。
急な地下駐車場の入り口でも、ポルシェはボタンを押すだけで、フロントアクスルを上昇させるリフトシステムをケイマンに初めて採用した。
シャーシの話になるが、「GT4 RS」は「718ケイマン」と比較して、30mm低くなっている。
車高は「GT4」と同じだ。
「RS」では、スプリングやスタビライザーのレート、ダンパーのチューニングがヴァイザッハで見直された。
ポルシェは、「GT4 RS」用にスチール製のブレーキを大型化した。
フロントアクスルの380ミリディスクの代わりに、「911 GT3」でおなじみの408ミリディスクが採用されている。
オプションのPCCBセラミックブレーキは「GT4」と同じだ(VAは410ミリ)。

カーボンフェンダーなど

GT4 RSのフェンダーはカーボン製で、上部には露出したカーボン製のルーバーがあり、これはホイールアーチの通気口となっている。
フロントタイヤの後ろには、空気の流れを最適化するためのカットアウトがある。
視覚的に(おそらく音響的にも)重要なのは、リアサイドウィンドウの代わりに設けられた、プロセスエアインテークと呼ばれるもので、「ヴァイザッハ パッケージ」では、追加のカウルが取り付けられている。
このエアインテークは、シート後方のエアボックスに吸気を供給するもので、オプションで、ビジブルカーボンファイバーで仕上げることもできるようになっている。
これにより、空気の流れが良くなるだけでなく、ドライバーと助手席乗員の頭の真後ろで、特にエモーショナルな吸気音が発生するようになっている。

スワンネックステー付きウィング

リアエンドには、新しいウィングが採用されている。
「992 911 GT3」や「911 RSR」でお馴染みの、スワンネックウイングは、滑らかな下面により空気の流れを最適化している。
「718 GT4」のディフューザーや、最適化されたアンダーボディパネルと組み合わせることで、「GT4 RS」は「718 GT4」よりも、約10%高いダウンフォースを発生させることができると言われている。
レーストラックでの使用を想定した、いわゆるパフォーマンスセッティングでのみ、「RS」は、そのポテンシャルを最大限に発揮し、最大で60%のダウンフォースを発生させることができるようになっている。
ちなみに、「ポルシェ」の文字はどこへ行ったのかというと、軽量ガラス製のリアウィンドウに描かれている。

GT4 RSでは、通常はカーペットしかない場所に、巨大なエアボックスが設置されている。このカーボンルックはヴァイザッハ パッケージにのみ設定されているものだ。

チタン製ロールケージ

「718 GT4」とは異なるパイピングが施されたボルト式ロールケージは、「ヴァイザッハ パッケージ」の一部であり、「ポルシェ935」にインスパイアされたテールパイプと同様、チタン製だ。
したがって、「GT4 RS」のフルドローンが欲しい人は、必ず、購入前に、「ヴァイザッハ パッケージ」を確認するようにお勧めする。
カーボンエアボックス、カーボンフロントフード、鍛造ホイール、ケージなどの前述の装備に加えて、「ヴァイザッハ パッケージ」では、ケイマンでは初めてとなる、ダッシュボードの上部がアルカンターラで覆われている。

10,000rpmまでのレブカウンター

それ以外のコックピットは、一見すると見慣れたものだ。
しかし、細部には1~2点、変更がある。
タコメーターの数字は10,000rpmまで伸び、レッドゾーンは9,000rpmから(718 GT4は8,000rpmから)となっている。
また、PDK専用の「GT4 RS」のギアセレクターレバーは、マニュアルトランスミッションのものを視覚的にモデル化したもので、「992型 911 GT3」のものと同じだ。
「RS」の丸いGTステアリングホイールには、ビッグブラザーのそれとは違って、ボタンやノブがない。

また、トリムやドアシルパネルはマットカーボン仕上げとなっており、ドアには小物を収納するためのネットが設置されている。
PDKを搭載した「718ケイマンGT4」と比較して、ポルシェは約35キロの軽量化を実現しているが、その一部は断熱材を省略したことによるものだ。
軽量カーペットが実際に数グラムの節約になるかどうか?
その点に関しては正直わからないが、常連客の間では評判がいいらしい。
仕事ぶりや素材の選択は最高だ。
個人的には、「718」シリーズのクラシックなコックピットレイアウトの方が、巨大なタッチスクリーンや、少ないボタン、ピアノラッカーの表面を持つ現行の「911」よりもずっと好きだが、これまた好みの問題だ。

クラシックなコックピット: アナログ計器、ステアリングホイールにはボタンがない。ダッシュボード上面のアルカンターラ素材や、マットカーボン仕上げのトリムなどが新たに採用されている。

個人的なハイライト: ケイマンGT4 RSのインテリアは、ドライバーに特別な感覚を与えてくれる。
オプションのケージや標準のバケットシートと同様に、様々なディテールがそれに貢献している。
目新しいものではないが、何度も繰り返すしかない。
ポルシェのフルバケットシートは、工場出荷時に用意されるシートの中で最高のバケットシートだ。
驚異的なサポート力があり、数百kmの長旅でも十分に快適だ。

RSの音は通常のGT4よりも鼻につく

最後に、まだ時間があるので、簡単なサウンドチェックを行った。
「GT4 RS」はアイドリング状態でも、鼻息の荒い音がする。
「718ケイマンGT4」よりも明らかに存在感がある。
4.0リッター6気筒はまだ冷えているので、高いアイドリング回転の状態だが、「GT4 RS」は近年のポルシェの中でも、最もエモーショナルなモデルのひとつになるはずだと、プルーニンガーは約束する。
特に、乗員の頭の後ろにある吸気口からは、独特の音が聞こえてくるはずだ。
これは期待できそうだ。

結論:
長い間待っていた甲斐があった。
最高出力500馬力の4.0リッター自然吸気エンジン、軽量構造、そして「GT3 RS」や「GT2 RS」のようなオプションの「ヴァイザッハ パッケージ」など、ポルシェはケイマンにすべてを与えている。
ミッドエンジンレイアウトのファンとしては、自分がGT4 RSに乗るのが待ち遠しくて仕方がない。

なんとも熱くはじけるようなレポートからは、この文章を記したライターの興奮が伝わってくる。そしてそれは、「ポルシェ タイカン」のレポートではやはり得られない類のものだ。
おそらくポルシェのエンジニアたちだって、本当に精魂込めて作りたいのはこういうポルシェであり、航続距離や充電時間のことを気にしなくてはいけない開発など、本当はつらいのかもしれない。いずれにしても、「ケイマンGT4 RS」は、もうめちゃくちゃ素晴らしポルシェであるらしいことは確かである。
ほとんど2000万円という価格も、「911」との住みわけはどうするのか、といった問題も気にならないほど、本当のポルシェとはこういうもの、というべき内容で、とにかく購入できる人は今のうちにオーダーしておいたほうがいい、というお決まりのセリフも頭に浮かぶ。性能に関しても、「ケイマンGT4 RS」は、スーパースポーツカーの領域だし、ケイマンの中でこれほどの高性能モデルは、このモデルが歴史上最上級になるかもしれない。もちろん普通の「ケイマン」だって十分に良いのはわかっているけれど、内燃機関の最後の完成品としてこの一台を、そんな頂点の「ケイマン」なのだろう。
とはいってもポルシェのことだから、ひょっとしたらまだあとに、これ以上のモデルが登場したりして・・・。そんな予想さえ抱かせるほど、ポルシェとはあなどれないメーカーなのである。

Text: Jan Götze
加筆: 大林晃平
Photo: Porsche AG