【このクルマなんぼ?】 この典型的なアメリカンスクールバスの中身は? フライトライナーをキャンパーに改造 そして目下販売中!
2021年10月20日
この米国のスクールバスは、クールなキャンピングカーだ。
そして、それは、今、販売されている。米国のスクールバスは、カッコよさでは負けない。この7.2リットルのキャタピラディーゼルエンジンを搭載した、フライトライナー トーマスFS65は、キャンピングカーに改造されている。中はまるで居心地の良いダイナーのようだ。
外観はどこから見ても典型的なアメリカのスクールバスだ。
米国のスクールバスが象徴的な存在であることは、「ダーティハリー」など、多くのアメリカ映画やTVを通じてご存知の通りである。
この黄色い巨人は、ユニークな外観を持ち、あらゆる用途に使える広大なスペースを持ち、実質的に破壊不可能とも言える技術を備えている。
ハンブルクの北に位置するアルヴェスローエ(シュレースヴィヒホルシュタイン州)では、今、そんな米国製スクールバスが販売されている。
しかし、eBayに65,000ユーロ(約850万円)で出品されている、このスクールバス、「フライトライナー トーマスFS65」には、一風変わった特徴がある。
それは、すぐに旅に出られるモーターホームだということだ。
誰かが愛情を込めて改造したのだろう。
その内装は、50年代のアメリカのハンバーガーショップを彷彿とさせる仕上がりになっている。
広告によれば、このフライトライナーは、2001年7月に製造されたもので、キャタピラー社製の直列6気筒ターボディーゼルを搭載し、排気量は7.2リットル、約193馬力という強大なパワーを発揮する。
動力伝達にはアリソン製AT554オートマチックトランスミッションを採用している。
クルーズコントロールや、アメリカならではのバック走行時の警告音機能も搭載している。
そして、運転席とリアアクスルには、エアサスペンションが装備されている。
このフライトライナーの「スクールバスキャンピングカー」は、十分な設備を備えている。
現時点での総走行距離は92,000マイル(約148,000km)だ。
塗装を始め、ブレーキパッドやタイヤも新品とのこと。
車検は2022年7月まである。
モーターホームコンバージョンには、コンプレッサー式冷蔵庫、容量11リットルのガスボトル2本、ガス検知器2個、トルマヒーター、3口ガスコンロ、容量100リットルの真水タンクと廃水タンク、バイオトイレ、グリル用の外部ガス接続口、リアビューカメラ、その他、諸々含まれているとされる。
米国製スクールバスを購入する前に知っておきたいこと
フレイトライナーのような米国製のスクールバスを始めとする商用車は、耐久性が高く堅実なことで知られている。
技術的な複雑さや、製造品質は、必ずしもヨーロッパのモデルとは同等ではないかもしれないが、メンテナンスの難易度が低ければ低いほど、ワークショップや熟練したメカニックの力を借りることもできる。
しかし、65,000ユーロ(約850万円)という価格の、全長8.7メートル弱、全高3メートルのスクールバスキャンピングカーは、当然、購入する前に大がかりなチェックが必要となる。
ボディワークや技術的なチェックも同様に詳細に行う。
整備履歴はどうなっているか?
整備工場、修理工場の資料や書類は揃っているか?
そのバスはアメリカのどの州から来たのか?
ドイツではどのような季節を過ごしてきたか?
冬の間、風通しの良い納屋で乾燥した状態で保管されていたのか、それとも塩分を含んだ状態で道路を走っていたのか?
フレームやボディの状態はどうか?
最後に、誰がそのスクールバスをモーターホームに改造したのか、その改造具合はどうだったのかなどを確認することが大切だ。
Text: Lars Hänsch-Petersen
Photo: @ebay/ronsaat-0