笑って楽しんで クラシックカーオークション アメリカ編 いかにもアメリカならではの、アメリカらしいクルマのラインナップ!

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アメ車はお好きですか? 旧き良き時代とはまさにこのこと。インディアナ州オーバーンでおこなわれたRMサザンビーズのクラシックカーオークションから、クルマ好き、アメ車好きの心にささる十数台をピックアップして、お届け。番外編には日本車を含むアメ車以外のクラシックも数台入れておきました。掛け値なしにエンジョイしてください!

はい、またお会いしましたねえ。
楽しいですねえ。
素晴らしいですねえ。
アメリカならではですねえ。
理屈ぬきに楽しんでくださいねえ。
はい、またお会いしましょうねえ。
サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ。
で、終わっちゃあダメなので、ここから「クラシックカー アメリカ編」スタートしましょう~。
フォトギャラリーとともにエンジョイしてくださいねー。

フロントエンジン ドラッグスター(1967年)
落札価格: 22,000ドル(約242万円)
• シャシーは1967年に、レジェンド、ドン “ビッグダディ(Big Daddy)” ガーリッツのショップでほぼ手造りされた。
• 現オーナーの下でフルレストア。
• イリノイ州ステガーのWolfe Engines社製V8、ストレートメタノール/最大25%のニトロメタンでの走行が可能な設定。
• コーンレーシング(Coan Racing)製トルクコンバーターとリバースギアを備える。
• オートマチックトランスミッション。
• 炎のついた”Big Daddy”カラーで仕上げられたマシン。
• ガーリッツからの証明書、湿度計、充電器が付属。
大林晃平: 私は門外漢なので、ビックダディ ガーリッツも、ステガーのエンジンもさっぱりわからないが、その筋の方には250万円というのはなかなか買い得な価格なのだろう。でもやはり購入したところで、飾っておくだけで、ホコリがつもっていくだけなのを見るのが忍びないから、やっぱり買わない。

スチュードベイカー カスタム(1959年)
価格: 要応談
• 1949年のスチュードベイカー チャンピオンのシャシーをベースに、1959年にウェストバージニア州キーザーで完成させた2シーターのカスタムカー。
• ファイバーグラス製のボディ(赤と白のトリム)の金型は破壊されたと言われており、世界に1台しかない車である。
• 4.2リッターV型8気筒エンジン、3速マニュアルトランスミッション。
• フルにカスタマイズされたインテリア。
• ホワイトウォールの細いタイヤを装着し、カバーとトリムリングが磨かれたスチールホイールを履いている。
• 現在のオーナーは、ディスクブレーキを追加し、オルタネーターをシングルワイヤーのGM製ユニットに交換し、ブレーキライン、エキゾーストシステム、タイヤを交換したという。
大林晃平: 文字通りアメ車。ガレージの奥に、レトロなオープンとピックアップトラックというパーフェクトなコンビネーション。ピッカピカのスチュードベイカーと傷だらけのピックアップという、対照的な取り合わせも絶妙で、こういう眺めを自宅に作れるアメリカ人が羨ましい(うしろの、ヘンリーの掃除機もナイス)。

シボレー コルベット スティングレー コンバーチブル(1967年)
落札価格: 60,000ドル(約660万円)
• 「C2」生産の最終年に作られたスティングレー コンバーチブル。
• 最高に魅力的なブラックのエクステリアとブラックレザーのキャビン。
• V8エンジンと4速マニュアルトランスミッションを搭載。
• デュアルサイドミラー、サイドマウントエグゾーストシステム、パワーステアリング、時計、プッシュボタンラジオ、ハーストシフターなどの充実した装備。
• 取扱説明書付属。
大林晃平: これで誘えば(たぶん)デートしてくれるような、コルベット大好き元女子を知っている。わかるよ、わかる、これこそがコルベットだよねえ。ミッドシップエンジンで、スーパーカーの仲間入りしちゃった、性能一直線のコルベットなんて、それっぽくないよねえ。約660万円はなかなか買い得な気もするが…。

グラハム ハリウッド セダン カスタム(1941年)
落札価格: 9,075ドル(約990万円)
• グラハム社がこの年に完成させたとされる1,859台のうちの1台。
• フレンチイエローにグリーンのヒートプリーツ加工を施したシートでの仕上げ。
• オーナーが所有していた間に数十年に渡って改造。
• オールズモビル製V-8エンジンとオートマチックトランスミッションを搭載。
大林晃平: これぞ、アメ車。まさにアメリカが輝いていた時の姿であろう。80年経っているとは思えないアールデコともいえるグリル処理は、このころのアメリカの蒸気機関車や、シェーバーを連想させる。写真を見る限りあともう少しのレストアで仕上げてペブルビーチに行きますか!

エドセル コルセア コンバーチブル(1959年)
落札価格: 26,400ドル(約290万円)
• 1959年に生産された1,343台の「コルセア コンバーチブル」のうちの1台。
• 宇宙時代のデザインを代表する1台。
• 225馬力サンダーバードスペシャルV-8エンジン搭載。
• 2速オートマチックトランスミッション。
• ライトアクアカラーのボディ。
• ツートンカラーのインテリアには時計とラジオを装備。
大林晃平: 正式な運転スタイルはちゃんと肘出して、右手だけで運転しなきゃ駄目です、という時代のアメリカンなコンバーチブル。なんとも言えない気持ちになるような、キャンディーカラーの佇まいが素敵である。幌は一生かげずに乗りましょう。(笑)

ビュイック エレクトラ225コンバーチブル(1961年)
落札価格: 21,450ドル(約235万円)
• 素晴らしい状態の「エレクトラ」は、愛好家が長期に亘って所有していたものだ。
• タンピコレッドと同色のインテリア、ホワイトコンバーチブルトップ。
• V型8気筒エンジン、コラムシフト式2速オートマチックトランスミッション。
• パワーステアリング、コンバーチブルトップ。
• 純正ハブ付きのカラーマッチングされたスチールホイールにホワイトウォールのワイドタイヤを装着。
• 数十年分のショーでの受賞歴と資料が付属。
大林晃平: 意外に安い。235万円だと「マツダ ロードスター」も買えませんからね。うかうかしていると「ホンダNボックス」を新車で買うよりも安いこのビュイックで、ひと夏を海沿いの街で過ごしてみたい、と思ってしまう。ああ、今年の夏ももう終わりだなあ。それにしてもタンピコレッドってネーミングなんですね、この色(タンピコとは、メキシコの都市の名前。そこそこにリゾート地です)。

キャデラック シリーズ62クーペ デビル(1957年)
落札価格: 30,250ドル(約330万円)
• レストアされた「クーペ デビル」は、23年以上にわたって愛好家によって所有されてきた。
• マウンテンローレルにアルパインホワイトのハードトップ、ライトグレーのグレシアンパターンクロス、ライトグレーとホワイトのコーティング・ファブリックによる仕上げ。
• V8エンジンとハイドロマチックオートマチックトランスミッションを搭載。
• 純正パワーステアリング、パワーブレーキ、エアコン、ヒーター、プッシュボタンラジオ、安全ガラスを装備。
• ホワイトウォールのワイドタイヤを装着したスチールホイール(フルカバー付)を装備。
大林晃平: 可愛いポニーテールのお姉さんと一緒に、ドライブインシアターに。ポップコーンとコーラ買って、「ティファニーで朝食を」か「大人は許してくれない」などを観に行くには好適な一台。これも約330万円と意外と安い。今や、「日産ノート」が300万円時代ですからね。でも燃料代はきっとノートの15倍。

キャデラック エルドラド ブロアーム(1958年)
落札価格: 36,300ドル(約400万円)
• 60年近く保管されていたオリジナル状態での「バーンファインディング(納屋での発見)」が印象的。
• 総走行距離43,000マイル(約69,230km)に満たないオリジナルの状態。
大林晃平: この顔つきこそデビル。ちょっと傷んだこの感じも含めてデビルそのもの。映画「マッドマックス」で悪役のイモー タンジョーが乗るのにはぴったり。日本のコインパーキングでは、3分の1くらいはみ出そうな迫力は、けっして「やさしい悪魔」じゃあ、ありません。

1956 Ford Thunderbird
落札価格: 30,250ドル(約330万円)
• 赤と白のツートンカラーの内装にレイバン ブラックのボディ。
• V8筒エンジン、オートマチックトランスミッション。
• 憧れのポートホールハードトップ、フードスクープ、フォグランプ、リアフェンダースカート。
• タウン&カントリーラジオ、デフロスター、ワイヤーホイールカバー、コンチネンタルキット。
大林晃平: これこれ。これぞサンダーバード! お尻に備わったでっかいスペアタイヤが実にサンダーバード。10年くらい前に復刻されたけれど、言うまでもなく格好いいのはこっち。丸いオペラウィンドウも実にいかす。この程度の良さで、330万円は安いかと。
ちなみにものすごい余計な話だが、映画「007 サンダーバード」は来年で55周年。(つまり映画のほうがあと)。来年、なんと新作が上映予定だ。

パッカード ライト エイト クーペ ロードスター(1932年)
落札価格: 71,500ドル(約785万円)
• 高品質でありながら手の届きやすい「ライト エイト」の唯一のモデルイヤー。
• 「ショベルノーズ」と呼ばれる特徴的なデザインのグリルには、スピードの女神のマスコットが付いている。
• 110馬力の直列8気筒エンジン、3速マニュアルトランスミッション。
• ブルーとブラックを基調としたインテリア、タンのコンバーチブルトップ。
• デュアルサイドマウントスペア、ランブルシート、ラゲッジラック。
• 最新のオルタネーターを搭載し、充電性能を向上、電動燃料ポンプ、電動ファン付きラジエーターなどを装備。
• 修復歴を証明する資料、パッカード社の印刷物、販売資料、マニュアルなどが付属。
大林晃平: 威風堂々、パッカード。英国車も顔負けの威厳ある姿である。ボディ同色のホイールとフロントグリルの処理にアメリカらしさが感じられる。「日参するならパッカード。骨の髄までシボレーで、あーとでひじてつクラウンさー」、と小林 旭を聴きながら乗ろう(「オペル、オペルはもうおよし」って意味だけがいまだに不明)。
しかしこのころから8気筒エンジンなんですから、そりゃ日本は勝てません。

シボレー ピックアップ カスタム(1957年)
落札価格: 46,750ドル(約510万円)
• シボレー・ピックアップ・トラックをフルカスタマイズ。
• オレンジとタンのレザーでの仕上げ。
• V8エンジンとオートマチックトランスミッションを搭載。
• パワーステアリングとパワーブレーキを装備。
• ステアリングホイール、ペダル、メータークラスター、バケットシートなど、多くのカスタムが施されたインテリア。
• 15インチのボディカラー・スチールホイールにポリッシュ仕上げのハブキャップを装着。
大林晃平: 典型的なアメ車その1。フロン部分のデカさ。リアの倍くらいあるような感じである。もちろん荷物ガンガン積むのではなく、お洒落でちょっとしたアイテムや買い物でものっける余裕のディスプレイ空間ととらえるべき。前出のキャディよりもビュイックよりも高価なところに、アメリカ人のこのクルマに対しての郷愁を感じる。

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