パワーランキング PSモンスター×30台 はたしてトップモデルは?
2020年4月24日
15位: ゼンヴォTSR-S(2018)
最高出力: 1194PS ● 最高速度: 325km/h ● 最大トルク: 1100Nm ● 乾燥重量: 1495kg
TSR-Sは、ベースモデルのTS1を最も極端なかたちで拡張したものだ。デンマークのスポーツカーメーカー、ゼンヴォの最新モデルは、1194馬力をほこるが、こちらも最高速は325km/hで打ち止め。やはりそれ以上の領域は、決して出してはいけない何かが発生する、「マッハ」なのかもしれない。TS-Rは(一応)合計5台が製造される予定。
Photo: Jan Götze / Auto Bild
14位: ブガッティ ヴェイロン スーパースポーツ(2010)
最高出力: 1200PS ● 最高速度: 415km/h ● 最大トルク: 1500Nm ● 乾燥重量: 1888kg
1200馬力ということで、ブガッティの登場だ。ヴェイロンの中でもさらに馬力のあるスーパースポーツは415キロ、出るというが、その速度で走っていると、100リッターのガソリンタンクは15分ほどで空っぽになるという。計算上では100キロちょい、の距離しか走れない。そういう世界なのである。
Photo: Werk
13位: ウルティマRS(2020)
最高出力: 1217PS ● 最高速度: 402km/h ● 最大トルク: n/a ● 乾燥重量: 930kg
ウルティマとは、英国にあるメーカーで、ポルシェ956とか、ジャガーXJR-12 などにインスパイアされたのが、このRSなのだそうだ。2019年のグッドウッドで発表されたスーパースポーツカーは930kgの軽量ボディに1217馬力。つまり0.76kg/hpという、よほど慎重に操らなければならないパワーウェイトレシオである。顧客はRSを事実上、「自分の好み」でさまざまなエンジンや装備を思いのままに組み立てることができるというが、メーカーは(まだ)価格を公表していない。
Photo: Ultima Sports Ltd
第12位: ファルケ ラレアGT1 S12(2014)
最高出力: 1260PS ● 最高速度: 430km/h ● 最大トルク: 1600Nm ● 乾燥重量: 950kg
ドイツのチューニングメーカー、ファルケ社のラレアGT1 S12は、950kgというスーパースポーツカーの中でも特にライトウェイトなモデルで、1260馬力のパワーと相まってリアルなレース感覚を実現している。どことなくヤマハの幻のスポーツカーOX99みたいなデザインをしているが、軽いこともあり、ものすごく速いだろうことは明らかだ。これまた慎重さが求められる1台だ。
Photo: Werk
11位: ヘネシー ヴェノムGT(2011)
最高出力: 1261PS ● 最高速度: 435km/h ● 最大トルク: 1559Nm ● 乾燥重量: 1147kg
ヘネシーといってもフランスのメーカーではない。アメリカ、テキサス生まれのこのスーパースポーツカーは、13.63秒で300km/hに到達し、最大435km/hで走行するという。正確には13台が存在するという。ちょっと見、ロータスみたいに見えるのは気のせいだろうか。こちらのエンジンはV8にターボ2個が損割っている。
Photo: Werk
第10位: NextEV Nio EP9(2016)
最高出力: 1360PS ● 最高速度: 313km/h ● 最大トルク: 1480Nm ● 乾燥重量: 1735kg
なんとも不気味で怖そうな面構え。これは中国のハイパーカーメーカー、NextEVのネオだ。3年前に6分45秒9という驚異的なタイムでニュルの北コース「ノルトシュライフェ」を完走し、世界最速のEV車と言われる。ゼロから100km/hまでは2.7秒で加速するが、最高速度はこんな格好なのにちょっと伸び悩み313キロにとどまる。すでに6台がそれぞれ100万ユーロ(約1億2千万円)以上で販売され、今後さらに10台が製作される予定だという。
Photo: NextEV NIO Formula E Team
9位: ケーニグセグ ワン(2014)
最高出力: 1360PS ● 最高速度: 440km/h ● 最大トルク: 1371Nm ● 乾燥重量: 1360kg
ケーニグセグ ワンは1360馬力で車重が1360kgなので、きわめて割り算しやすく、1.0kg/hpというパワーウェイトレシオだ。そしてそれが、ワンという名前の由来だ。価格は一気に高くなって、330万ユーロ(約3億9千6百万円)。
写真の左に映りこんでしまっているニッサン パトロールなら(たぶんまとめて買えば、かなり値引きしてもらえるだろうし)100台近く買えるはずだ。
Photo: Werk
第8位: ブガッティ ディーヴォ(2018)
最高出力: 1500PS ● 最高速度: 380km/h ● 最大トルク: 1600Nm ● 乾燥重量: 1960kg
シロンをベースにしたブガッティ ディーヴォは、1500馬力。だが最高速度は400km/hに遠く及ばず、たったの380km/hにとどまってしまっている。それでも1台500万ユーロ(約6億円)という値段で40台が生産され、すでに全数完売とのこと。
Photo: Christoph Börries / AUTO BILD
7位: ブガッティ シロン(2016)
最高出力: 1500PS ● 最高速度: 420km/h ● 最大トルク: 1600Nm ● 乾燥重量: 1995kg
ヴェイロンから進化したシロンはあらゆる面で改良を施され、なんとヴェイロンよりも300馬力もアップし、1500馬力である。ブガッティ ディーヴォよりも上位なのは、最高速度が420キロも出るからで、その領域で40キロも速い、というのは尋常ではないパワーと効率を必要とする。
蛇足ながら、レゴがこの車をそっくりに(全部レゴで 原寸大で)作り、実際に走らせて世界を驚かせたのは記憶に新しい。
Photo: Werk
第6位: ケーニグセグ レゲーラ(2015)
最高出力: 1509PS ● 最高速度: 410km/h ● 最大トルク: 2150Nm ● 乾燥重量: 1420kg
ケーニグセグ・レゲーラは、3つの電動モーターとアルミニウム製のV8ガソリンエンジンを搭載し、合計1509馬力以上を発生。ブガッティ シロンよりも9馬力多いが、ここまで行くと9馬力など誤差の範囲と言える。
ディズニーランドの潜水艦を思い出させるようなデザインのボディだが、実測したら0-400kmhを22.87秒で走ったそうだ。
Photo: Lena Barthelmeß
第5位: ケーニグセグ ジェスコ(2020)
最高出力: 1622PS ● 最高速度: 480km/h以上 ● 最大トルク: 1500Nm ● 乾燥重量: 1420kg
ジェスコとは創業者の父親にちなんで名付けられたケーニグセグ アゲーラの後継車の名前だ。5リッターV8で1622馬力を発生、時速300マイル(483km/h)出るという。時速500キロまであと一歩だ。ケーニグセグはジェスコを125台製造したいと考えており、価格は300万ユーロ(約3億6千万円)と言われている。
Photo: Jan Götze / Auto Bild
第4位: ヘネシー ヴェノムF5(2017)
最高出力: 1622PS ● 最高速度: 484km/h ● 最大トルク: 1763Nm ● 乾燥重量: 1338kg
テキサスからやってきたヘネシー ヴェノムF5は、世界最速のロードカーと言われている。5位のジャスコが483km/hに対し、ヘネシーは最高時速484km/h。フェラーリとランボルギーニが2キロの差を争っていた時代のようだ。25 台が計画されており、価格は約140万ユーロ(約1億6千8百万円)だ。他の車から比較すると意外と安いなと思ってしまうのは、やっぱり勘違いなのだろう。
Photo: Hennessey Performance
3位: キーティングTKR(2010)
最高出力: 1825PS ● 最高速度: 418km/h ● 最大トルク: 2264Nm ● 乾燥重量: 995kg
418km/ hの速度を誇るTKRは、ブガッティ ヴェイロン スーパースポーツが431 km/hを記録するまで、世界で最速のスポーツカーだった。イギリスのマンチェスターのキーティングはマッハ0.5の速度を目指しているといわれる…。
Photo: Werk
第2位: ピニンファリーナ バッティスタ(2020)
最高出力: 1900PS ● 最高速度: 350km/h ● 最大トルク: 2300Nm ● 乾燥重量: n/a
完全電動のバッティスタは、イタリアのデザイン会社の初のハイパースポーツカーだ。1900馬力で、航続距離は約480キロという。2020年に220万ユーロ(約2億6千4百万円)前後で150台を販売予定。バッティスタとは言うまでもなく、ピニンファリーナの創設者の名前。ということは、それだけ誇りを持った車なのだろう。
Photo: Jan Götze / Auto Bild
そして栄えあるナンバーワンは?
1位: リマックC_Two(2018)
最高出力: 1914PS ● 最高速度: 412km/h ● 最大トルク: 2300Nm ● 乾燥重量: 1950kg
リマックとはクロアチアの自動車メーカーで、彼らが生み出すC twoはコンセプトワンの後継モデルで、4つの電動モーターによって1914馬力という驚異的なパワーを発揮し、0-100km/h加速で2秒の壁を破ると予想されている。ここまでの加速だと、ドライバーの身体が心配になってくるが、それでもめげずに2000馬の大台目指してあとちょっと頑張ってほしいものだ。
Photo: Werk
注: データは2019年8月時点でのものです。
Text: Julian Rabe