新型トヨタGRヤリスをよりレーシーなモデルにチューンナップ

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トヨタGRヤリスのためのコイルオーバーサスペンションパーツ。ドイツのチューナー、KWによるトヨタGRヤリスのチューンナップモデルは、エンスージアストやラリーファンのためのショーケースのようなホットハッチだ。究極のサーキット走行を楽しむために、KWはGRヤリス用に新しいコイルオーバーサスペンションを開発した。

「トヨタGRヤリス」が約束するのは、何よりもその「楽しさ」だ。その楽しさは、1.6リッター3気筒ターボエンジンの261馬力と、全輪駆動、マニュアルトランスミッションの組み合わせによって実現されている。このモデルは、0から100km/hまで5.5秒で到達することができる。加えて、この小さな3ドアモデルは、2つのトルセン式リミテッドスリップデフを含む「ハイパフォーマンスパッケージ」ですでにアップグレード可能だ。これにより、雪上での素晴らしいドリフトも可能になる。そして今、「GRヤリス」をよりレーストラックに特化させたい人や、サーキット走行を頻繁に行う人のために、独シュトゥットガルトの北東に位置するフィヒテンブルクを拠点とするチューナー、KWは、新開発の「クラブスポーツ3ウェイコイルオーバーサスペンション」を提供している。

25mmから45mmのローダウン

この完全なサスペンションによって、フロントとリアで25mmから45mmの無段階ローダウンが可能となる。ダンパーはステンレス製で、リザーバーの必要性を排除する新しいマルチバルブ技術を備えていて、すべてのショックで、高速圧縮ステージと低速圧縮ステージをそれぞれ14ウェイと13ウェイで別々に調整できるようになっている。低速リバウンドステージは16段階の調整が可能だ。高速ステージは、縁石や段差を乗り越えたときのレスポンスに調整し、低速ステージは主にコーナリング時やブレーキング時に効果を発揮する。

連続可変式の車高調整機能により、GRヤリスは日常的にも運転しやすいはずだ。

価格は高いが、おそらく正当化されるだろう

また、アルミ製のユニボールベアリングを採用しているので、フロントアクスルのキャンバーとキャスターを調整することができ、「GRヤリス」は、走行するホイールとタイヤの組み合わせや、サーキットの状況に合わせて、正確に調整することができるようになっているのだ。ではその価格は?ご想像の通り高い。KWは、「3ウェイコイルオーバーサスペンション」に対して、3,999ユーロ(約52万円)を求めている。これは、新型「GRヤリス」のベース価格の8%に相当する。しかし、その投資は十分に報われるはずだ。第一に、KWはクオリティの高さでレースの世界では定評があり、トヨタの「スープラGT4」でもドイツのサスペンション専門メーカーであるKWの部品が使われている。同時に、「GRヤリス」の希望小売価格も33,200ユーロ(約438万円)と非常に高価だが、これまたそれだけの価値がある。

Text: Moritz Doka
Photo: KW automotive GmbH