年末スペシャル 「プラモデルはやっぱり面白い 番外編」

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私の愛した(愛する)アルファロメオ達

アルファロメオ遍歴
私はアルファロメオを愛してやまない男である。これまでの約20年間で新旧のアルファロメオを乗り継いできた(“旧”については後の機会に紹介したい)。そのアルファロメオ遍歴にお付き合いいただければ幸いである。

155編

私にとって筆おろしとなったアルファロメオは「アルファ155」であった。
直線的なデザインと搭載されたエンジンに魅了された。エンジンに魅了されたとは理解し難い表現かもしれないが、アクセルを踏み込むと素晴らしい排気音が発せられた。155の排気音はカンツォーネに例えられたが、走らせる度に堪能出来たのである。
因みに私が初めて左ハンドル車を運転したのが、この155であった。従って納車直後の購入店からの帰路の恐怖感は尋常ではなかった。
(デザインはエルコーレ スパーダが手掛けた)

155のカタログであるが、1枚紙を四つ折りにした質素な物である。当時、やはりアルファ155はカタログもマイナーな存在だったのか。それとも本来のカタログを貰えなかっただけ、なのか…。

156編

次に乗ったアルファロメオは「アルファ156」であった。直線でデザインされた155とは正反対の流麗なカーブが醸し出す曲線美に目を奪われた。女性に例えるなら155は「モダンで綺麗なモデルさん」、156は「イタリア女優」の様な、落ちついた美しさを感じた。
またボディサイズも程よく、信頼性も高まった156に12年間で15万km超乗り続けた。相棒のような車であった。
(デザインはワルテル デ シルヴァが手掛けた)

156のカタログである。やはり156の素晴らしいデザインを訴えるには多数の写真が必要だったのだろうか。155のカタログと比較すると、ページ数も増え、豪華になった(販売台数も非常に好成績だったようだ)。
愛してやまなかった156ともう1台の愛してやまない趣味車、アルファロメオ ジュリア スパイダー(1963)。

159編

「アルファ156」から「アルファ159」にモデルチェンジされたが、「随分と立派になったなぁ」が、第一印象であった。立派過ぎて私には似合わないと思っていた。しかし映画「007/慰めの報酬」でのアストンマーチンDBSと159とのカーチェイスシーンで興奮した私は映画館を出る時には、159購入計画で頭がいっぱいになっていた。
映画と同じくボディカラーが黒の159が納車された。素晴らしく格好良かったが、やはり私には立派過ぎた。数年間、乗ったが、最後まで「知人から借りたクルマ」のような感じが抜けなかった。
(デザインはジョルジェット ジウジアーロとアルファロメオのデザインセンター「チェントロスティーレ」によるコラボレーション)

159のカタログである。ますますカタログは豪華になり、簡易ではあるが箱入りとなっていた。
159を購入する原因となった「007/慰めの報酬」のパンフレット。映画館で鑑賞したカーチェイスシーンは大迫力であった。車輌がぶつかり合うシーンを観ながら思わず声をあげてしまった。
156と159とジュリア スパイダーの三台揃い踏み。

ジュリア編

159が生産中止された後、しばらくして「アルファロメオ ジュリア」が発売された。ディーラーへ「見学だけ」のつもりで行ったが、試乗してしまったら購入資金の調達方法を悩み始めなければならなかった。
新型ジュリアは素晴らしい走行性能である。恐ろしくスムーズなスタート感と、慣れるまでは戸惑うほど良く曲がるコーナリングには感心させられる。また159と比較すると、電気仕掛けが多いハイテクであった(古い表現だが)。
このようにアルファロメオを乗り継いでいるが、知人からよく言われる「アルファロメオって故障が多いのでしょ?」の質問には「これまで故障した経験は無いです。」と返答してきた。
しかしそれも「これまでは…」であった。

港とジュリアは似合うと思うが、如何だろう(港のヨーコ、横浜港にて)。
エクステリアデザインは、アルファロメオ デザインセンター「チェントロスティーレ」のエクステリアデザイン チーフデザイナー、アレッサンドロ マッコリーニが手掛けた。

エンジンが始動せず

最近のことであるが、仕事を終えた私は帰宅の途に就こうとジュリアに乗り込み「スタートボタン」を押した。一瞬、ブルっと微かに振動したかと思ったが、エンジンは始動せずにインパネのモニターには様々な警告が表示された。
数回、エンジンをかけようと試みたが、始動せずに警告が発せられるばかりであった。困り果てた私は友人で「Cモーター」工場長のサブちゃんへ救助を求めた(サブちゃんはいつでも頼りになる男である)。
夜間にも関わらず駆けつけてくれたサブちゃんは、持参した携帯バッテリーチャージャーをジュリアに接続するとエンジンは目覚めた。しかし相変らず警告はモニター画面に発せられていた。
「今晩はジュリアを運転しないほうが無難です。代車用にDB5(確か彼はそう言った)を用意したので使って下さい」と言ってくれたので、ご厚意に甘えて代車の「DB5?」で帰宅した。

初めての長期入院

翌日にディーラーがジュリアを引き取り、修理に取り掛かった。数日後、ディーラーから連絡があり「ジュリアは正常にエンジンが始動し、警告メッセージも発せられません。不調の症状が全く出ません。」との回答であった。
私は「100回もエンジンスタートボタンを押したが、エンジンはかからなかったのです」と、多少豊かな表現で症状を訴えた。すると「もう暫く預からせて下さい」とのことで長期入院となったのである。

ディーラーの真摯な対応

入院して10日後、再度ディーラーから連絡があり「あらゆる角度から症状の原因究明を試みましたが、症状が発症しないこともあり、非常に困難でした。国内の全ディーラーへ症例を問い合わせたところ、1件だけあったので同様の処理をしました。ただし本当に同じ症状か否かは確認出来ないので、様子をみて下さい」という回答であった。確かにディーラーの担当者が言う通りだと思う。症状が確認出来ない修理は不可能ではないか。
以上で可能な限りの整備(修理)の施されたジュリアは我が家へと戻ってきた。その後、トラブル発生は無いが、やはり電気仕掛けのクルマは厄介な箇所もあると思わずにはいられない。近い将来クルマはEVになると思われるが、その時は、アルファロメオはもっと厄介になるのか?
チコちゃんへ質問したい。

以前ご紹介した、私が作成した「アルファロメオ ジュリエッタ スパイダー」1/24。私のジュリア スパイダーの姉貴分にあたる(ジュリエッタ スパイダーが先に誕生した)。ジュリエッタスパイダーに搭載されたエンジンの排気量は1300ccで、ジュリアスパイダーのエンジンは1600ccであった(エンジンまで精密に再現できるのが特徴)。

Text & photo: 桐生 呂目男(5さい+54歳)

私のアルファ愛「プラモデルはやっぱり面白いVol. 5 アルファロメオ」も併せてお楽しみください。