史上初のミドエンジン”Vette”! シボレー コルベット スティングレイ

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シボレー コルベット スティングレイ(C8): テスト、ミドエンジン、価格

史上初となるミドエンジン仕様のコルベット。
クラシックなV8エンジンから495ps、このアメ車は本当に楽しい!

コルベットファンの長年の夢がついに実現した。第8世代のコルベットはミドエンジンモデルに生まれ変わったのである。6リッター8気筒エンジンはリアへと移動、基本的には従来のかたちのまま、新たによりモダンな可変バルブコントロールシステムが装着された。495psの最高出力と637Nmの最大トルクを発揮する。

加速とともにアスファルトは白煙をあげた

最新型”Vette”は、とても気持ちよく回るエンジンとともに強烈にスタートする。静止状態から時速60マイル(約96km/h)まで2.9秒、最高速度は312km/hだ。
エンジンサウンドもパフォーマンスエグゾーストシステムによって、フルボリュームのとてもよい響きをもたらしてくれる。
これまた初となる8速デュアルクラッチトランスミッションによってシフトチェンジされるがなんの支障もなく機能し、ステアリングホイールの後ろにある大きなシフトパドルを介して手動でもコントロールできる。
シートは横方向の十分なサポートをもたらし、上下がフラットになったステアリングホイールは握り心地も良い。

我々自身の計測では、コルベットの0-100km/h加速は3.1秒だった。どことなくフェラーリのようなスタイリングは賛否両論だが、パフォーマンスは本当に素晴らしい。

シャシーのチューニングも上出来

1642kgの今や比較的軽い2シーターをハイスピードでかっ飛ばすなら、スポーティドライビングモードでステアリングをよりタイトにセッティングできる。
可変式マグネティックライドダンパー(磁性流体の磁気を利用して素早くシームレスに減衰力を可変するこのダンパーシステムでアウディRS3などにも使われている)は、サスペンションを”ウェザー”および”ツアー”セッティングと”スポーツ”および”トラック”セッティングの間で快適さを保てるよう調整する。
加えて、個別に設定可能な2種類のドライビングプログラムが備わっているので、それぞれのオーナーの好みにセッティングを覚えこませておくこともできる。また新型コルベットには、新たに強力な4ピストンブレーキが装着されていることも特記しおくべき内容だろう。
また重要なことは、シボレー コルベットC8スティングレイが今回のタフでハードなテスト中に7.46km/ℓという好燃費を記録したことだ。
さらには、向上進化はボディにももちろんあり、新型は旧型に比して10%も剛性が増している。しかしその一方でC8はC7よりも65kg重くなっている。これは、取り外し可能なルーフセンターセクションを装着するために必要な補強材の重さが原因の1つだ。

アダプティブサスペンションのおかげで、コルベットC8スティングレイは快適でスポーティな乗り心地を提供する。フロントマスクはミドエンジン化のために、かなり低く、薄いものとなっているのがわかろう。

レザーやアルミといったなどの素材により、コルベットC8はキャビン内で快適に過ごせる。59,995ドル(約660万円)という比較的良心的なスタート価格もこれに寄与している。しかしZ51パッケージやパフォーマンスエグゾーストなど、さまざまなオプションを追加すると、70,000ドル(64,670ユーロ)はすぐに超える。しかし、このスーパーアスリートとしては、まだ比較的リーズナブルな値段だと言える。
※ちなみに日本では1180万円~の価格で現在予約受付中。中間グレードの2Lが1180万円、カーボンパーツ、スポーツバケットシートなどフル装備状態の3LTが1400万円の予定で、日本における正式なデリバリーは2021年春の予定。

シボレー コルベット スティングレイ(C8)テクニカルデータ
• エンジン: 6162cc 8気筒ミドシップ • 最高出力: 495ps@6450rpm • 最大トルク: 637Nm@5150rpm • 駆動方式: 後輪駆動、8速DKG • 0–100 km/h加速: 3.1秒 • 最高速度: 312km/h • 全長 / 全幅 / 全高: 4.63m / 1.93m / 1.23m • 乾燥重量: 1642 kg • 燃費: 7.46km/ℓ • CO2排出量: 319g/km • テスト車価格:約70,000ドル(64,670ユーロ)

Text: Wolfgang Gomoll
Photos: General Motors

Photos: General Motors