【JAIA試乗会】車とは別格のモビリティだった! テスラ モデル3 ロングレンジ AWD

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最近、ネットなどでEVの販売台数が伸び悩んでいると言った記事をよく目にするが、 テスラの2023年度の販売台数は目標である180万台を突破した。テスラの主力車種であるモデル3がモデルチェンジにより、昨年9月に、新しいモデル3として発表され、12月より日本でも納車が始まり、幸運にも、今回、早速試乗することができた。

新しいモデル3を目の前にすると、外観はヘッドライトとフロントバンパーの形状が変わり、先代モデルよりシャープな印象となっている。試乗するにあたりテスラに乗るのは初めてだった私はドライバーズシートに乗り込み、説明員から操作方法の説明を受けた。噂では知っていたが新しいモデル3ではウィンカーレバーですら削られステアリング内のボタンに代わり、コックピットはステアリングとタッチスクリーンのみ、外見からは想像できないほどシンプルかつ真っ白なシートは未来感たっぷりなのに驚く。操作説明といっても、車を走らせることについては、いたってシンプルでシートベルトをして、ブレーキペダルを踏み、アクセルペダルを踏んで発進するか、タッチスクリーン上のサイドに表示されたモデル3を指で前方にスライドでDレンジとなり、後方にスライドするとリバースといった具合だ。

エアコン等の操作についても、ステアリングにある音声認識ボタンを押し、「23度」といった具合につぶやくだけだ。 タッチスクリーン上に表示されたナビゲーション上の地図に目的地をタッチするだけで、バッテリー残量から到着できるのか、もしくは充電が必要な場合は充電スタンドを加味したルート表示がされる。説明員曰く、天候なども考慮されたルート表示はバッテリー残量から算出された走行可能距離の精度が非常に高いとのことだ。

外観からは想像できない未来感たっぷりのインテリア。

恐ろしいほどの加速とオートパイロットに度肝を抜かれる。

早速モデル3を走らせてみると、床下に収められたバッテリーで低重心であることがすぐにわかる。シートの硬さや乗り心地、ステアリングフィーリング等の走行性能についてはヨーロッパ車のDセグメントをお手本にしたと思われる上質な仕上がりで、完成度は高い。また、回生ブレーキの掛け方も上手く、BEVを初めて乗る人でも違和感は持たないと思われる。自動車優先道路に入り、加速性能を試すと、内燃機関の乗り物では考えられない恐ろしい加速性能を見せる。デュアルモーターの加速は強烈で、2、3回試した所で気分が悪くなると思い、試す気も無くなるほどの加速だった。

次にオートパイロットを試してみた。ステアリングにあるジョイスティックボタンをダブルクリックすると、オートパイロットに切り替わる。タッチスクリーン上には絶えず私が見ている同じ景色がカメラ、センサーで読み取られ、走行状況が表示される。トラックや車、人、白線、工事中で置かれたパイロンまで道路状況を非常に正確に、かなり先の道路状況までも即座に表示するのだ。このタッチスクリーンに表示されている状況をオートパイロットでは、モデル3が自ら認識して判断していることがわかる。人間が運転している場合、自分の視野に入っていても全ての事に集中して判断できるか難しい場合もあるが、オートパイロットは全てに注視しているのだから人間の運転を上回っている気がする。日本で販売されているモデル3は残念ながら、ステアリングから両手を離すと直ぐに、ステアリングを操作しろと注意を受けるが、先の道路状況が混んでくると減速を始めて安全に操作してくれるので、安心してオートパイロットが利用できる。

また、音声認識ボタンを押して「音楽」とつぶやくとタッチスクリーン上にユーチューブの音楽を即座に表示するのだ。

リアもワンピーステールライトに変更され、シャープなデザインとなっている。モデル3ロングレンジAWDの価格は6,519,000円(別途補助金が65万円交付される)。

アイフォンとモデル3の共通点を見つける

今回新しいモデル3に試乗して、何処か車とは別格のモビリティと言った印象が強く残った。試乗が終わり私のアイフォン(iPhone)に触れた時、その何処かの答えが浮かんだ。それはモデル3を制御するソフトウェアだと思った。

話が変わるが、アップル製品は独自のソフトウェアとハードウェアにこだわり、ソフトウェアとハードウェアを融合させことで、性能を100%以上引き出すことができ、アイフォンは大成功を収めたと思っているが、まさにテスラも車をコントロールする素晴らしい独自ソフトウェアとハードウェアの融合により別格のモビリティに仕上がっているのだ。

今回、初めてテスラに試乗できたことで、他のEVモデルと一線を画して販売台数を記録できた理由にたどり着くことができた。

新しいモデル3ではルームミラーの根本にカメラが付いている、このカメラで移動中にオンラインミーティング等も可能になった。また、万が一タッチスクリーン等のトラブルがあった場合、オーバーヘッド コンソールのドライブ モード セレクターを使う。

最後に、トヨタは昨年4月に佐藤社長に代わり、2026年までにBEVを年間150万台販売目標と発表し、2023年度では20万台以上販売する予定だったが、昨年10月に12.3万台に下方修正している。個人的見解であるが2026年に150万台販売することは非常に難しい目標に思える。一方テスラは2023年に年間180万台以上販売した。過去の成長率から考えると2026年に500万台以上販売する可能性は十分あると思われる。

約30年前、日本製の携帯電話が全世界に売れていたと思うが、今や国産メーカーのスマートフォンは無いに等しい。車は今のところしばらくは、EVより内燃機関の割合が多く推移していきそうだが、数十年後に万が一BEVが主力にシフトした場合、携帯電話のように日本製の車が無くなっていないことを願っている。

Text & photo: 池淵 宏