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【クラシック オブ ザ デイ】最もワイルドなスバル「スバル インプレッサWRX STi」ファンの愛称は“スービー”

2023年12月6日

スバル インプレッサWRX STi:ファンの愛称は「スービー」。インプレッサWRX STiは最もワイルドな”スービー”だった。世界のラリーコースで敵対する者たちは、タイヤのアクスルが折れることを願った。クラシック オブ ザ デイ!

そのボクサーエンジンのうなり声は「スバル インプレッサWRX STi」を唯一無二の存在にした。クラシックなダークブルーの塗装とゴールドのホイールのように・・・。1994年にデビューしたインプレッサWRXは当初手作業で製造され、ボンネットの下には250馬力のエンジンが搭載された。重量は1,230kmで、世界的な伝説の基礎を築いた。

スバルはラリーコースで本領を発揮した。当時はWRXではなくWRC(ワールドラリーカー)と呼ばれていた。
Photo: SUBARU

インプレッサWRX STiはラリー用に開発されチャンピオンが駆った

野心的なラリードライバーは、ホットなインプレッサを購入し、それを運転して勝利に導くことができるはずだ。それまで1回のラリーで最低1回は「スバル レガシィ」を大破させていたスコットランド出身のワイルドな若者は、ついにそれに成功した。コリン マクレーはコンパクトな「インプレッサWRC」でノリをつかみ、1995年の世界ラリー選手権でドライバーズタイトルを獲得。おまけにスバルはコンストラクターズタイトルも獲得した。

それ以来、「インプレッサ」なくして世界のラリーコースは考えられなかった。ハンブルクでもブエノスアイレスでも。

「インプレッサ」はラリークロスやX-GAMESでのキャリアも誇る。さまざまなモデルが大スクリーンにも登場している。映画『ワイルド・スピード』シリーズ、ケン ブロックのジムカーナビデオ、同僚のトラビス パストラーナによるワイルドなスタントなどだ。

ファン垂涎のコレクターズアイテム、WRXベースの280馬力インプレッサ プロドライブP1。
Photo: CCA Classic Car Auctions

チューニングファンのコレクターズアイテムとして発展したスバル

モータースポーツだけでなく、”スービー”はチューニングシーンやコレクターの間でも多くのファンを持っている。「インプレッサWRX STi」は、ドイツやヨーロッパ大陸では正規販売されなかったバージョンを、専門の並行輸入業者が国内に持ち込んでいる。

ファンミーティングで目立ちたいなら、もはや左ハンドルのクルマで参加する必要はないだろう。そうだろうか?いずれにせよ、「WRX STi V-Limited」、「WRX Type-R STi」、「インプレッサ22B STi」、上の写真のような「インプレッサ プロドライブP1」などの限定バージョンは、チューニングシーンやソーシャルメディアのフォロワーからの特別な注目を保証する。

大林晃平:
群馬県太田市のスバル本社の前にはスバルの最中(もなか)と、サブロク(360)サブレをメイン商品として扱っている和菓子屋さんがある。中はスバル一色で、ポスターありミニカーありで、スバル愛溢れるお店だ。お土産に最適なのは言うまでもなく、箱で買うと、スバルの歴史と言うパンフレットまでついてきて、抜かりがない商売をしている。味はまあ普通の素朴な最中とサブレではあるが、スバルの格好をしているというところがキモで、こういう商売が成り立つのは、熱いスバリストがいるからだろうなぁ、とも思うお店だ。

そんなお店で最中とサブレを買った帰り路、車中では最近のスバルはみんな同じ車に見えて、どんなラインナップが今あるのかよくわからない、という話題になった。話をしているのは自動車業界で生業を立てている人を含む数名で、そのいずれもかなり自動車には詳しく、一般的な世界で言えば、ちょっと詳しすぎて可笑しく(別の意味でも、おかしく)思われたり、うざったく思われたりするような男たち数名である。

その自動車猛者たちが、いったい今のスバルのラインナップには何があるのか、と真剣に頭を悩ます事態となっている・・・。レガシィってなくなったんだっけ?XVもないんだっけ?ランカスターも当然ないのか?今すれ違ったのはインプレッサだったのかレヴォーグだったのか?今度出たプチSUV風の名前は何だっけ(注:正解はレイバック)? そのライバック(間違えている)はフォレスターとかアウトバックと違うのか、そもそもフォレスターってどんな車だったっけ、どれも明確な姿が思い浮かばない??今のスバルって、全部同じに見えちゃうのは、もう僕たちは時代遅れなのだろうか??

スバリストが聞いたら、飛び蹴りされそうな会話だが、インポーター関係者1名と、自動車開発者1名と、こういう文章を書いている1名(私のことだ)を含む6名の男たちの結論は、今のスバルはどれも同じで見分けがつかない、というものだった。いやはや情けない会話で申し訳ない。でも実話なのだから仕方ない。

今回のスービーという愛称さえ与えられて愛されているWRXや、スバルの往年の形をまとった最中やサブレを見て思い出したのは、その時の会話であり、今のスバルに最も欠けているのはこの頃のWRXのように、見た一瞬で感じられる「これぞスバル」のような自動車なのではないだろうか。噂では豊田章男氏は、スバルに、WRXなどのラリー復活を誘っているという。ぜひその都市伝説が本当となって、もう一度、これぞスバル、これぞインプレッサと頭の中に姿が、パチンと浮かぶような自動車に復活してほしい。

そしてそんな気持ちを抱く方々が多いからこそ、あの頃のモデルが高値で取引されているのではないだろうか。今、今回のようなインプレッサでSTIモデルを入手しようとすれば20年落ち(!)で400万円以上、程度が良くて17年落ち(!!!)だと1,000万円ほどが必要な高値安定なのには、そんな現状も関係しているのではないだろうか。

乗ればどのスバルも素晴らしい完成度を持っているだけに、今のわかりにくい状況がなんとも歯がゆくもったいないのである。ぜひスバル最中の店主に、新しい商品作らせちゃうような魅力的なヤツ、よろしくお願いします!(笑)

Text: Lars Hänsch-Petersen