【F1グランプリ】ますます膨らむティフォシたちの期待 救世主ルクレールはフェラーリに15年ぶりの王座をもたらすことができるか?

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F1:フェラーリパーティーは顔面蒼白に。フェラーリのメサイア: サン チャールスの最初の滑り出し。フェラーリ、ワールドチャンピオン争いに参戦!新たなスーパースター、シャルル ルクレールを大宣伝。しかし、聖地イモラでの戦いはティフォシ(熱狂的なフェラーリファン)たちの期待を裏切った。

日曜日、午後7時50分、イモラ: シャルル ルクレールはモナコのナンバープレートを付けたフェラーリのサービスカーに飛び乗り、アウトドローモ エンツォ エ ディーノ フェラーリ(イモラサーキット)のパドックを静かに去って行った。頭を垂れて、その身のこなしは申し訳なさでいっぱいだった。しかし、彼を待っていたティフォシ(熱狂的なフェラーリファン)たちは、ヒーローを情熱的に応援する。ルクレールはその3時間前にエミリア・ロマーニャGPでミスを犯していたにもかかわらず、ティフォシたちは彼の背中を叩いて励ましてくれたのだった。

フェラーリの新たなスーパーヒーローとして、ティフォシたちが選んだ24歳のモナコ出身のF1レーサーは、15年間続いたスクーデリア フェラーリの世界選手権無冠に終止符を打つことが期待される救世主である。フェラーリは「F1-75」を高い完成度のマシンとして仕上げ、ルクレールは開幕から3戦中2勝と、ティフォシたちにとっては夢のような新シーズンをスタートさせた。

フェラーリにとっての聖地、イモラで行われるレースでは、チャンピオンシップリーダーへのサポートは無限大だが、同時にプレッシャーも大きい。そしてそのプレッシャーの中で、普段は冷静なルクレールが、日曜日に最初のミスを犯してしまった。まずスタート地点で遅れをとった。終盤、少なくとも2位を奪おうと、フレッシュタイヤで2台目のレッドブル、セルジオ ペレスに果敢にアタックしたルクレールは、シケインの縁石に乗り上げてスピンしてしまう。

ルクレールはモナコのナンバープレート付きのフェラーリのサービスカーに乗り込み、パドックを静かに去って行った。

ルクレールはその夜、Twitterでファンに向けて、「全力を尽くしましたが、最終的にはオーバーシュートしてしまいました」と謝罪した。「チームと応援してくれるティフォシのみんなに申し訳ない。3位どころか、最終的に6位にしかなれなかった。でも、絶対にもっと強くなって戻ってくる!」

観客席は売り切れ、スタンドには赤い煙が上がり、レース開始前には飛行士たちがイタリアの三色旗を掲げてパレードを行うが、イモラで本当に盛大なパーティーが行われることは決してなかった。気温が低く、雨も強かったが、エミリア・ロマーニャ州の伝統あるサーキットでは、レッドブルが強すぎたのだ。

すでに決勝前のスプリントレースでは、昨年の覇者フェルスタッペンが、スタートでフライングしたものの、最終局面でルクレールを捕らえることに成功。そして、日曜日、レッドブルズは、2016年以来のダブルウィン、ワンツーフィニッシュを祝い、フェルスタッペンはルクレールとの差を27ポイントに縮めた。よりによって、その偉大なライバルの地で、レッドブルは驚くに値する衝撃をライバルに与えたのだった。

フェラーリのスター、シャルル ルクレールは、レース前にすでに話題になっていた。トレーナーとともにレースの準備をしていたイタリアの海岸沿いの町ヴィアレッジョで、スポンサーのリシャール ミルの32万ユーロ(約4,400万円!)相当の時計が暗い路地で盗まれたのである。

イモラのティフォシたちの期待は裏切られた。

元フェラーリのスター、ゲルハルト ベルガーは、これには苦笑いするしかない。F1-Insider.comの記者によると、「イモラ時代には、私のサービスカーのフェラーリが盗まれたこともあったんだ!」と回想している。駐車場からモーターホームに戻ると、すでにジャン アレジ(フェラーリのチームメイト)が座っていて、困惑した様子でこちらを見ていた。彼も同じように、車がなくなっていた。その後、チームが事件を公表し、その車が誰のものであるかを公表すると、車は2台ともすぐに戻ってきた・・・。

それも、またイタリアらしいエピソードだ。また、週末のリヴァッツァの最初のカーブでコース脇に貼られたファンのポスターには、「Pizza, Pasta e Cavallino」と書かれており、フェラーリの跳ね馬がすべてに優先し、ティフォシたちは赤いヒーローのために何でもするとの想いが書かれていた。たとえ、日曜日のイモラで、サン シャルル(ルクレール)が水の上をうまく走れず、今シーズン初めて人間的な特徴を見せたとしても、だ。

次戦、2週間後のマイアミGP、レッドブルは圧倒的な強さを維持できるか、カバリーノ ランパンテによるリベンジなるか、そしてメルセデスのカムバックはあるか? 興味の尽きない争いになりそうだ。

Text: Frederik Hackbarth
Photo: autobild.de