2020年もっとも盗難被害にあった人気のオールドタイマーとヤングタイマー15台

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光栄なことに(?)日本車も2台含まれてます

「ああ恐ろしい、自分の車が盗まれた!」。ネオクラシック、ヤングタイマーやオールドタイマーのオーナーも、この悲惨な運命から免れることはできない。これらはドイツで最も盗まれたネオクラシックカーだ。

コロナ禍の2020年、ドイツでの盗難車の数が減少した。
これは、ドイツ保険協会(GDV)が2021年10月末に発信した朗報である。
しかし、その一方で、盗難車の価値はますます高まっており、それが保険会社の損害額を年々を押し上げている。

現行の高貴なSUVや高級セダンが不法に盗人たちの手に渡ったのみならず、1990年代の「フォード フィエスタ」から、数世代前の「VWバス」、初期のスポーツカーの象徴である「ポルシェ911」まで、クラシックカーも、ドイツでは車泥棒のターゲットになっている。
オールドタイマーやヤングタイマーのセンチメンタルな価値は、奪い去られた後ではかけがえのないものになることが多々ある。
結局のところ、現在ではこのカテゴリーの車には適切な保険がかけられている。

しかし、実際に盗難に遭った場合はどうすればよいのだろうか?
クラシックカー保険会社「OCC」のドリアン レツケ氏は、「すぐに警察に通報し、保険会社に知らせてください」とアドバイスする。
クラシックカーが見つからない場合、保険契約者は、最短で1ヵ月後に保険金を受け取ることができる(OCCの場合)。
レツケ氏は、「OCCの新しい点は、お客様が待機期間を最大9ヶ月まで延長できることです」と語る。
つまり、盗難被害者であるオーナーの意向で補償金の支払い請求が希望する期間だけ延期され、希望する期間が終了するまで支払いを受けとらないということだ。
こうすることで、彼はより長くクラシックカーの所有者であり続けることができ、制限期間内に愛車が発見され戻ってきた場合には、クラシックカー保険を維持することができるのだという。

補償までの待機期間の延長が可能

盗難車のオーナーがすぐに補償を希望する場合には、支払いを受けた時点で保険会社がクラシックカーの新たな所有者となる。
「後日、車両が発見された場合に確実に取り戻したいと考える人は、待機期間を延長する必要があります」と述べている。
鑑定士は、盗難にあった日の価値を常にチェックしている。
以下、2020年に最も盗まれたクラシックカーのトップ15台をフォトギャラリーとともに紹介する。

2020年に最も盗まれたネオクラシックカー×15台

第15位: AUTO BILDは、2020年にドイツで最も盗難の多い若者やクラシックカー15台を発表した。まず、第15位のフォード フィエスタ(第3世代、製造期間1989~1996年)だ。包括的な保険に加入している1,000台あたり0.8台の盗難、平均被害額375ユーロ(約5万円)。
大林晃平: なんで「フォルクスワーゲン ゴルフ」とか「ポロ」じゃなくって、これが盗まれる理由が良くわからないンすけどね、パーツ取り、なんでしょうか、それとも田舎とかでは、鍵つけたまま適当にその辺にころがしておく程度の「盗みやすい」自動車、ってことなのでしょうか。

第14位: オペル カデット(第5世代、製造期間1984-1991年) – 包括的な保険に加入している1,000台あたり0.8台の盗難、平均損害額1,505ユーロ(約20万円)。
大林晃平: 地味だ、本当にゴルフとか盗まずにこれを盗む人の気持ちがイマイチわからない……きっと盗んでちょっと乗って、ガソリンが切れたら草むらか、沼に捨てられちゃうんだろう……不憫だ。デザインした児玉英雄さん(オペルの元デザインディレクター)もきっと泣いちゃう。

第13位: VWバスT3(第3世代、製造期間1979年~1993年) – 包括的な保険に加入している1,000台あたり0.8台の盗難、平均損害額2,095ユーロ(約28万円)。
大林晃平: 旧い「T3」が盗まれやすいのも、きっと台数が多く、盗難防止装置も付いていないも同然のプリミティブな仕組みだからだろう。そう、どこにでもあり、簡単で盗みやすいから、というのがきっと理由なはず。それともドイツではいまだにVWバスは人気が高いからだろうか。

第12位: オペル カリブラA(製造期間1990~1997年) – 包括的な保険に加入している1,000台あたり0.8台の盗難、平均損害額6,868ユーロ(約90万円)。
大林晃平: 「カリブラ」か・・・。もはや盗むのに、どこにあるか探すのが大変なんじゃないでしょうか。

第11位: VWバスT5(第5世代、製造期間2002~2015年) – 包括的な保険に加入している1,000台あたり0.8台の盗難、平均損害額17,028ユーロ(約223万円)。
大林晃平: こりゃカッコウいいし、欲しい人多いだろうから盗まれるだろうなぁ。特にこの「T5」は、価格も上級モデルは当時の新車価格が700万円以上なので、かなりのプレステージ ワンボックスである。盗まれて当然?かも。

第10位: ポルシェ911(993; 第4世代、製造期間1993~1998年) 包括的な保険に加入している1,000台あたり0.8台の盗難、平均損害額59,324ユーロ(約77万円)。
大林晃平: そうそう、こういうのこそ盗みがいがあるよね、というような恰好いいポルシェ。きっとあっという間に専門業者の流通ルートでさばかれちゃうんでしょうね。

第9位: トヨタ ランドクルーザーJ4(第3世代、製造期間1960~1986年) – 包括的な保険に加入している1,000台あたり1台の盗難、平均損害額9,655ユーロ(約125万円)。
大林晃平: 出た! 我らがランドクルーザー! 日本での盗難注意信号ナンバーワンカー、世界的にも盗賊たちに大人気だ! 盗まれた後は、即、海を渡り、行く先はアフリカだろうか、ロシアだろうか・・・。特に盗まれるのは写真みたいな、プリミティブなモデルだろう(どこの国でも重宝されるし、直しやすいから)。

第8位: アウディ100(第3世代C3/type 44、製造期間1982~1991年) – 包括的な保険に加入している1,000台あたり1.1台の盗難、平均損害額3,617ユーロ(約47万円)。
大林晃平: もはや日本の路上ではまったく見かけない「アウディ100」。お父さんが長年愛用し色あせた「マークⅡ」みたいなもの、でしょうか。オートマチックトランスミッションが壊れやすいので盗んだ人も要注意。

第7位: レンジローバーMK II(第2世代、製造期間1994~2002年) – 包括的な保険に加入している1,000台あたり1.1台の盗難、平均損害額11,025ユーロ(約145万円)。
大林晃平: 今や日本では100万円以下当たり前の不人気「レンジローバー」。電気系統が滅茶苦茶こわれるので(駐車しておくと、勝手にエアサスペンションが作動してぴょこぴょこ跳ねたりする)、盗んだ人も気を付けて(余計なお世話ながら)。

第6位: ホンダCR-V(初代、製造期間1996~2001年) – 包括的な保険に加入している1,000台あたり1.2台の盗難、平均損害額2,228ユーロ(約30万円)。大林晃平: ほぉ~この「CR-V」が盗まれるのかぁ。意外と丈夫で古くてもちゃんと走るからかもしれませんな。

第5位: VWバスT4(第4世代、製造期間1990~2003年) – 包括的な保険に加入している1,000台あたり1.3台の盗難、平均損害額11,395ユーロ(約150万円)
大林晃平: 日本だったら、ハイエースの盗まれる台数が上位、という感じだろうか。

第4位: ローバー75(初代、製造期間1998~2005年) – 包括的な保険に加入している1,000台あたり1.4台の盗難、平均損害額2,037ユーロ(約27万円)。
大林晃平: 懐かしい、「ローバー75」。当時『ジトモ』という別冊ムック本さえ発刊されたほどの注目車だったが、各部の信頼性が低くトラブルが頻発、あっという間に日本では初期の熱がさめていた。今はもうまったく見かけない(なかなか内装とか良かったのに残念)。

第3位: ポルシェ911(第3世代、製造期間1973~1989年) – 包括的な保険に加入している1,000台あたり2.5台の盗難、平均損害額52,940ユーロ(約694万円)。
大林晃平: やっぱりどこの国でも盗まれるのねぇ、というポルシェ。それも結構旧いのが盗まれるのは、ヴィンテージカー大流行だからだろうか。しかしもう50年前の車、なんだな・・・。そう思うと感慨深い。

第2位: ポルシェ911(964、第3世代、製造期間1988~1993年) – 包括的な保険に加入している1,000台あたり3.5台の盗難、平均損害額52,794(約692万円)。
大林晃平: こちらも盗まれて当然、なちょっと古い「911」の「964」。おそらく盗難防止装置などが単純という理由もあるだろう。生産台数もけっこう多いのも要因かと。

栄えある(?)第1位: レンジローバーMK III(第3世代、製造期間2002~2012年) – 包括的な保険に加入している1,000台あたり5.9台の盗難、平均損害額 60,067ユーロ(約787万円)。
大林晃平: このタイプのレンジローバーがドイツでは盗まれるのか・・・。しかもかなりの高価でまだ取り引きされているようで、この価格だとしたらざっと日本の3倍以上の価値があるということも驚きである。まあ世界中どこでも通用する高級車なので、盗まれたあとは他の外国に高跳びだろうか。

今回もとてもユニークで興味深いテーマだった。
どんな盗難防止装置でも、決して盗まれないということはない。
盗難防止装置の進化と、泥棒とのいたちごっこは果てしなく続く。
盗まれないようにすること、それは盗まれにくいクルマに乗り、盗まれにくい駐車場に入れ、盗まれないような場所に行くようにする・・・ってそんなの自動車趣味じゃ全然ないじゃん、とは思うが、どうしても、本当にどうしてもの人はそうするべきである。
そうでない人は、運を身につけて、くよくよ気にしすぎず、気持ちよくすっきりと楽しみましょう。考えすぎてもきりがありませんから。

Text: Christian Jeß
加筆: 大林晃平
Photo: autobild.de